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メールマガジン「週刊KU-MA」 第7号          [2008.8.13]
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■目次----------------------------------------------------------------
(1)YMコラム
     「オリンピックの途上で」

(2)ワンダフル宇宙(7)
     「織田信長サミットについて」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」
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■YMコラム(7) 2008年8月13日
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 オリンピックの途上で
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 北島康介が100m平泳ぎに世界新で金メダル──日本中が沸いた。当初は 世界記録保持者のアメリカのブレンダン・ハンセンを最大のライバルに想 定していたが、予選、準決勝と北島を上回る記録で通過したダーレオーウ ェン(ノルウェー)が、新たにライバルとして想定された。自分よりも若 い選手の、オリンピックに入ってからの急成長は、さすがに北島を精神的 に追い詰めていったのではないだろうか。ただし各紙の特派員が伝えてい た言葉は、「ダーレオーウェンという新星の登場によって、北島の眼の光 が変わった」というものだった。ここで余裕をなくすか、気力を振り絞る か、それが大物かどうかの証である。

 私が中学1年生のころ、広島の福山で軟式(ソフト)テニスの中学校体 育連盟(中体連)の大会があった。まだテニスを始めて4ヵ月あまりしか 経っていない頃のことである。もちろんこんな新米が県大会の準決勝まで 進むなんて、本人もまわりも考えていなかった。準決勝の相手は3年生。 その前衛は、坂本選手という有名な選手であった。序盤は健闘してこちら がゲームカウント3-0とリードした。あと1ゲームで決勝進出だ。勇躍 コートチェンジ……ここで実は異変が起きた。コートチェンジのコースを 間違えた(あるいは故意にか)坂本選手とすれ違った私の目に飛び込んで きたのは、彼のポロシャツの胸元から黒々とのぞいている胸毛の群れであ った。

 「えーっ、ボクはこんなおにいさんを相手に戦っていたのか!」──私 の戦闘精神がみるみるしぼんでいった。この辺が未熟者である。その後は、 ネットのすぐ向こうに立つ坂本選手の存在が気になって気になって、気が ついてみれば3-4の逆転負け。実はこの阪本選手は、後に全日本チャン ピオンになるのであるが、たかが胸毛、されど胸毛。中学の1年坊主には 厳しすぎる「目の毒」であった。

 展開から言って追い込まれるはずの事態で、逆に眼の光を変えてきっち りと決勝に合わせて調子を整えてきた北島選手。まことに見事というほか ない。超一流選手はかくあるもの。いつかテレビか何かでイチロー選手が 言っていた──「自分がベストの状態だということを感じるためには、相 手投手もベストであることが必要なんです。」味わい深い一言。

 北島の強靭な精神から学んだことは大きい。いつもいつもスポーツの名 勝負は私の心を励ましてくれる。天晴れなライバルに負けてはいけないが、 世の不条理にはもっと負けてはならない。子どもたちにもオリンピックの ドラマを楽しむように言ってやろう。
 (YM)

■ワンダフル宇宙(7) 2008年8月13日
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 織田信長サミットについて
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 どこの町にも自慢の種があります。たとえば私の生まれ育った町(広島 県呉市)の場合、戦艦大和と「仁義なき戦い」とか。その自慢の種が歴史 上の人物だったら、より親しみが深くなります。萩の吉田松陰、薩摩の西 郷隆盛、三河の徳川家康、……。そして織田信長ほどの人物ともなると、 彼が生活をしたことのある街では、ことごとくそれを自慢の種にするよう です。住民のみなさんもそれが誇りとして長く語り継がれて行きます。名 古屋、清洲、小牧、岐阜、安土、etc.etc.

 信長に関係する町の首長や観光協会長等が、信長を共通の土俵として交 流を深め、地域の活性化、街づくりの推進に役立てようとする「織田信長 サミット」が初めて開かれたのは、1984年(昭和59年)のことでした。そ れは、信長生誕450年記念として安土町が提案し、この年、同町において 開催されたものです。以後、参加自治体が適宜主催しながら今日に至って います。

 たとえば2007年6月2日(土)に安土町で開かれた第22回サミットでは、 「信長公の軌跡を歩く」をテーマに、安土町「文芸の郷」敷地内、文芸セ ミナリヨ他を会場として行われ、第一部で、屏風絵探索プロジェクト調査 団(団長:若桑みどり千葉大学名誉教授)の調査報告、第二部では、参加 市町の紹介・町づくり発表、サミット決議文の承認につづいて、歴史作家 の井沢元彦氏による「戦国の革命児・織田信長、その現代社会に通じるも の」と題する基調講演が行われ、一般参加者や各首長からの意見や提案を からめながら楽しい歴史まちづくりフォーラムが展開されました。

 愛知県にある小牧の街は、信長が岐阜を攻めるための一時的な滞在地で あったと考えられていたため、信長サミットを主催することがなかったの ですが、近年の発掘によって、小牧に信長の本格的な街づくりが行われた ことが判明するに至って、次回の第23回織田信長サミットを小牧市主催で 2009年に開催することになりました。

 KU-MAは、縁あってこの小牧市の「信長サミット2009」への協力を求め られ、現地のグループと議論を重ねていき、その中から「信長と宇宙」と いう取り組みが浮上しました。来年のサミットを一過性のイベントに終わ らせては意味がありません。サミットを行ったことが、その後の小牧市及 び参加自治体のその後にとって、日常的なパワーになっていく何かを生み 出すのでなければ、「祭りの後の寂しさ」を感じるものとなってしまうで しょう。

 信長は、日本人の多くが憧れる魅力的な人物です。KU-MAが掲げる「い のちのトライアングル」の3要素である「好奇心」「冒険心」「匠の心」 を見事に具備した人物であったことは、数々の信長についても文献に詳細 に描かれているところです。ルイス・フロイスの著書などには、その信長 の特質が外国人の目を通して実に鮮やかに記されています。サミットを準 備する過程で、信長を軸に日本の「宇宙教育」が掲げる「好奇心・冒険心 ・匠の心」を人々とりわけ子どもたちの心に発揚させ、彼らが人生を輝か せ、日常的な元気さを涵養するきっかけにしたい“という趣旨の議論を行 いました。

 現在決まっている日程では、第一回(2008年8月30日)の山根一眞氏 (科学ジャーナリスト)の講演を皮切りに、第二回(2008年11月)に小川 三夫氏(宮大工棟梁)、第三回(2009年2月)に佐藤勝彦氏(宇宙物理学者) とリレー講演を続けて、2009年秋の信長サミットの本番(向井千秋宇宙飛 行士に出演を交渉中)に繋げていこうというものです。リレー講演では、 「日本人の作り上げてきたワザの伝統 → 匠の心 → 好奇心 → 冒険心」 を広く深く人びとの心に訴えていき、併せて子どもたちの日常の元気を組 織していく手立てを探っていきます。講演者は、いずれもKU-MAを支持し てくださる人々です。

 町づくりは、それぞれの町が持っている内発的な動機を最大限活かしな がら展開して、初めて爆発的な力が発揮されるものです。それを無視する と必ず一発花火に終わってしまう危険があります。それぞれの街にいるKU -MAの会員のみなさんが、それぞれの地域にふさわしい「地域による子ど もづくり」を創造的に作り上げる努力を開始しませんか。一緒にそんな問 題が議論できるといいですね。


 ■宇宙茫茫ヘッドライン
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【080811-01】 ロシア、タイのTHEOSの打上げを延期…カザフスタンが落下点に不同意
【080811-02】 ILS、Inmarsat 4-F3の打上げを延期…搭載コンピュータに不具合
【080811-03】 NASA、Phoenix Mars Landerによる過塩素酸塩の存在確認について会見
【080811-04】 ESAの彗星探査機Rosetta、途中での小惑星Steinsへ接近準備開始
【080811-05】 SpaceX、Falcon 1の失敗の原因は分離後1段の2段への衝突と公表
【080811-06】 Lockheed Martin、SBIRSの構成要素HEO-1を空軍に移管
【080811-07】 Iridiumの次世代衛星群の開発業者選定、最終段階の2社に絞られる
【080811-08】 英国のSurrey Satellite Technology Limited、米国現法設立
【080811-09】 Boeing、社内に衛星のMission Control Centerを新設
【080811-10】 ケープカナベラルのSLC-36を民間に開放…Space Floridaが管理運営
【080811-11】 NASA、宇宙放射線の宇宙飛行士の健康への影響についての研究に資金
【080811-12】 SES、Lockheed Martin製の衛星9基で太陽電池不具合発生と公表
【080811-13】 X PRIZE Foundation、Lunar Lander Challengeの参加チーム公表
【080811-14】 20.5光年離れた惑星に電波でタイムカプセルを送るプロジェクト始まる
【080811-15】 Richard Garriott、ISSにデジタルタイムカプセル“Immortality Drive”を持込
【080811-16】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
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【080811-01】 ロシア、タイのTHEOSの打上げを延期…カザフスタンが落下点に不同意
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 8月6日にロシアのウラル地方南部のYasnyの射場からDneprにより行われ る予定であったタイの地球観測衛星THEOSの打上げは前日になって突然中止 された。

 打上げを担当するロシアの戦略ミサイル軍及びISC Kosmotrasによると、 カザフスタンがそれまで許容するとしていたロケットの1段目の自国内への 落下を急遽認めないとの通告をしてきたための中止である。

 この打上げはこれまで、ロケットの使用済みステージの落下に関してウズ ベキスタンの合意が得られないために遅延してきたが、最後の段階で別の国 との間で同じ問題を抱えることとなった。

 http://en.rian.ru/russia/20080806/115824902.html

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【080811-02】 ILS、Inmarsat 4-F3の打上げも延期…搭載コンピュータに不具合
 
関連記事:【080707-02】
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 8月5日、International Launch Services (ILS)は、8月14日に予定して いたバイコヌールからのProton/Breeze MによるInmarsat PLCの静止衛星 Inmarsat 4-F3の打上げを19日に延期することを明らかにした。

 延期の理由は、打上げ前の試験でBreeze Mの搭載コンピュータに不具合 が発見されたことからコンピュータの交換を行ったので、追加の試験を行 う必要があるためとされている。

 http://en.rian.ru/science/20080805/115728182.html

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【080811-03】 NASA、Phoenix Mars Landerによる過塩素酸塩の存在確認について会見
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 8月5日、NASAはPhoenix Mars Landerによる観測の成果について緊急の記 者会見を開き、前の週にインターネット上で広く流れた「火星に生命が存在 した或いは存在する可能性は殆ど無い」とする情報を否定した。

 この情報は火星の土壌の分析結果から過塩素酸塩(perchlorate)の存在が 確認され、これは生物にとって有害物質であるので、生命の存在は否定され たというものであった。

 5日の記者会見では、Microscopy, Electrochemistry and Conductivity Analyzer (MECA)によって過塩素酸塩が確認されたことは確かであるが、こ れは生命の存在ということに関して肯定的でも否定的でもないとしている。 一般的には毒として作用するが、地球上にはこれを栄養源としているバクテ リアも存在しており、直ちに生命の存在を否定するものではないとの主旨で ある。但し、この物質が存在することが確認されたことは、火星での生命の 存在についての考え方を見直すきっかけにはなるとしている。

 NASAとしてはこの見解表明を他の分析装置での分析や充分な科学的検証が 終了していない段階で、一般的には異例と考えられるタイミングで行ってい るが、これは、インターネット上で情報が一人歩きをし始めているのを止め ようとの考えに基づいている。なお、インターネット上には、生命の存在の 否定とは逆に、生命の存在を確認したという発表を行うという説明を、NASA がホワイトハウスに行ったとする情報も流れていた。

 http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2008-155

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【080811-04】 ESAの彗星探査機Rosetta、途中での小惑星Steinsへの接近準備開始
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 8月4日、ESAは2004年3月に打ち上げて彗星67P/Churyumov-Gerasimenkoに 向かわせている探査機Rosettaの搭載カメラによる小惑星Steinsの画像取得 を始めた。

 Rosettaは最終目標の彗星に向かう途中で2つの小惑星に接近して観測する 計画となっており、9月5日に予定している最初の小惑星Steinsへの最接近に 向けて、取得した画像の解析から目標であるSteinsの軌道を正確に把握し、 より効果的な観測のためにRosettaの軌道を微修正することが目的で、8月25 日までは週に2回、その後は毎日撮影する。軌道修正は最接近の3週間前、8日 前、3日前、12時間前に予定されている。

 接近時には画像の取得に加えて、搭載機器による質量・密度の情報、表面 温度、取り巻いているガスや塵の情報の取得を行う。

 なお、Rosettaの最終目標である67P/Churyumov-Gerasimenkoへの到着は20 14年の予定で、その前に2009年11月に地球スウィングバイによる速度変更及 び2010年6月に小惑星Lutetiaへの接近が計画されている。

 http://rosetta.esa.int/science-e/www/object/index.cfm?fobjectid=43191

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【080811-05】 SpaceX、Falcon 1の失敗の原因は分離後の1段の2段への衝突と公表
 
関連記事:【080804-03】
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 8月6日、Space Exploration Technologies Corp.(SpaceX)は、8月2日の Falcon 1の打上げ失敗の原因究明結果と共に、この飛行で得られた成果に ついて明らかにした。

 打上げ直後の発表では1、2段の分離が行われなかったとしていたが、詳 細なデータの解析、搭載したカメラの映像の分析等から、1、2段の分離は 正常に行われたが、その後1段が残留推力により加速されて2段に追い着い てしまい、2段エンジンの点火は正常に行われたものの、1段の機体との干 渉で正常に燃焼を続けることができず、1段、2段共に海中に没したとして いる。1段の機体はパラシュートで回収されるはずであったが、パラシュ ート部分が燃えてしまい、機能しなかったために回収もできていない。

 1段の残留推力による加速量の見積もりを誤り、1段エンジンの燃焼終了 コマンドと、1、2段分離コマンドの間に1.5秒の時間差しかなかったことが 根本原因であったとして、次回の打上げに向けての改修点は、この時間差 を長くすることだけだと結論付けており、来月にも次の打上げを行うこと ができるとしている。分離後の1段と2段の引き離しのための相対速度の付 与は油圧式プッシャーによっているが、その効果を上回る残留推力が発生 したということになる。

 1段エンジンは、これまでの2回の打上げ時にはアブレーティブ冷却方式 のMerlin 1Aであったが、今回は再生冷却方式の改良型エンジンMerlin 1C に変更されており、この冷却方式の差による残留推力パターンの差に気付 かずに燃焼終了と分離のタイミングの設定を従来のままとしてしまったも の。

 打上げは2段エンジンの燃焼が続かずに失敗に終わったが、得られた成果 として以下を上げており、開発の進展には自信を見せている。

 * 1段エンジンMerlin 1Cの性能は完璧であった。
 * 1、2段の分離システムは正常に作動した。
 * 2段エンジンの点火は正常で、定常燃焼圧にも正常に達している。
 * 衛星フェアリングの分離は正常であった。
 * 射点での機体の組立開始から打上げまでの所要日数は7日間であった。

 なお、これとは別に8月4日にSpaceXは、Founders Fund (FF)から2,000万 ドルの出資を受けていたことを明らかにした。SpaceXがFFの既存のポート フォリオ(Facebook、Powerset、Slide及びQuantcastを含む)に加わったもの。

 SpaceXが外部から資金を入れるのは初めてのことで、これに伴い、Founders Fundの幹部Luke Nosekを役員として受け入れている。Luke Nosekは、 SpaceXの創設者で会長兼CEOのElon Muskと共にPayPalを興した人物の1人で ある。Muskは後にその会社を手放すことで手にした資金でSpaceXを興して いる。

 http://www.spacex.com/updates.php、http://spacex.com/press.php?page=47

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【080811-06】 Lockheed Martin、SBIRSの構成要素HEO-1を空軍に移管
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 8月5日、Lockheed Martin (LM)は、米空軍のSpace and Missile Systems Centerからの契約で開発しているSpace-Based Infrared System (SBIRS)を 構成する要素の1つである長楕円軌道(Highly Elliptical Orbit:HEO)上の 衛星に搭載したペイロード、HEO-1及び関連する地上システムを空軍に移管 したことを明らかにした。

 2006年11月に打ち上げられたHEO-1は軌道上で行われていた試験で要求性 能を満足することが確認されており、今後、空軍の手による運用試験での 評価が行われる。

 SBIRSは赤外線センサを用いた、他国のミサイル発射の早期警戒及びミサ イル防衛、情報収集、戦闘空間の状況把握等の広い目的に用いられる衛星シ ステムで、4基の静止衛星と2基のHEOペイロード(単独の衛星ではなく、国防 総省の機密の大型衛星に搭載されている)及び地上で赤外線情報を受けて処 理する設備で構成されることとなっており、これまでにHEO-1及び-2の打上 げが完了し、最初の静止衛星は2009年12月に打上げ予定とされている。

 http://www.lockheedmartin.com/news/press_releases/2008/85_ss_sbirs.html

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【080811-07】 Iridiumの次世代衛星群の開発業者選定、最終段階の2社に絞られる
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 8月4日、Iridium Satellite LLCは、3月からの5ヵ月間、同社の次世代の 衛星群“Iridium NEXT”の構想構築段階の検討作業を行って来た3社の中か らLockheed Martin、Thales Alenia Space の2社を最終業者選定の候補と して残したことを明らかにした。この段階で外れたのはSpaace Systems Loralである。

 今後、9ヵ月掛けて最終選定に向けての作業を行い、2009年半ばには業者 選定を行うとしている。“Iridium NEXT”の66基の衛星製造の契約額は27億 ドルと見込まれている。

 Iridiumでは、新しい衛星への置き換えを2016年までには終えたいとして いる。なお、現在の衛星群は1990年代の最後に60億ドルを掛けてMotorolaに より構築されたものである。

 http://iridium.mediaroom.com/index.php?s=43&item=869

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【080811-08】 英国のSurrey Satellite Technology Limited、米国現法設立
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 8月5日、英国のサリー大学が設立した小型衛星専門メーカであるSurrey Satellite Technology Limited (SSTL)は、米国に子会社Surrey Satellite Technology US LLC (SST-US)を設立したことを明らかにした。

 SST-US のCEOにはSSTLのCommercial DirectorのDr John Paffettが就任し、 本社をコロラド州に置き、順次カリフォルニア州とワシントンDCにオフィス を開いて、米国内の小型衛星の需要に応えていきたいとしている。

 SSTLの株の85%はサリー大学が保有しており、残りは5%をSSTLの社員、 10%を米国のSpace Exploration Technologies Corp.(SpaceX)が保有してい る。

 http://www.sstl.co.uk/News_and_Events/Latest_News/?story=1226

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【080811-09】 Boeing、社内に衛星のMission Control Centerを新設
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 8月4日、Boeing Companyは、同社のカリフォルニア州エルセグンドの衛 星製造工場に隣接して1,000万ドルを掛けて建設していた新しいMission Control Center (MCC)が完成したことを明らかにした。

 これまでの小規模のMCCに代わる1,900uの施設で、100台以上のエンジニ アリングワークステーションを設置して、同時に4基の衛星の管理を行うこ とができる。

 ここを衛星の顧客サービスの拠点として、打上げロケットに搭載された 時点から軌道上での初期オペレーション時、更には必要な場合には長期に 亘って衛星の状況のモニター、衛星のマヌーバの指令送信、ソフトウェア の更新等を行うことができる。

 http://www.boeing.com/news/releases/2008/q3/080804b_nr.html

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【080811-10】 ケープカナベラルのSLC-36を民間に開放…Space Floridaが管理運営
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 8月7日、米空軍宇宙軍団(Air Force Space Command:AFSPC)は、フロリ ダ州ケープカナベラル空軍ステーションの36番ロケット射場(Space Launch Complex 36:SLC-36)を、フロリダ州が運用することを可能とする考えを明 らかにした。

 フロリダ州では、宇宙への商業打上げの基地としての活用する提案をして いた。今後、環境への影響の評価が終わり次第、州に対して当面5年間の期 限付きのリアルエステートのライセンスの下でのSLC-36地域へのアクセスが 認められることとなる。

 フロリダ州では州の機関であるSpace Floridaを通じて、SLC-36を作り直 して小型から中型の衛星を打ち上げる各種のロケットの打上げが可能なCommercial Launch Zone (CLZ)とし、その管理運営の全責任を負うと共に、 打上げの仲介業者の立場で多様なロケットによる商業打上げニーズの調整を 行って、フロリダからの商業打上げを発展させたいと考えている。州議会で は、既に2009年度に1,450万ドルの予算を認めている。

 SLC-36は1961年にNASAが使用を開始しており、その後長い間Atlasの射点 として使用されて来たが、2004年以来使用されていない。

 http://www.afspc.af.mil/news/story.asp?id=123109855

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【080811-11】 NASA、宇宙放射線の宇宙飛行士の健康への影響についての研究に資金
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 8月5日、NASAの人間研究プログラムは、宇宙放射線が宇宙飛行士の健康 に与える影響についての地上での研究への資金提供を行うことを明らかに した。

 NASAに寄せられた80件の提案の中から9件を選定して、総額約1,300万ド ルの研究費の支給を行うもので、研究者の所属機関は大学及び医学系の研 究機関となっており、研究の対象はガンのリスク予測、中枢神経系の損傷 の可能性のモデル化等を含んでいる。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/aug/HQ_08200_NRA_Space_Radiobiology.html

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【080811-12】 SES、Lockheed Martin製の衛星9基で太陽電池不具合発生と公表
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 8月4日、衛星通信サービス大手のSESは、2008年上半期の決算報告書の中 のビジネスレビューで、グループ全体で9基のLockheed Martin(LM)のA2100 プラットフォームをベースとした衛星で太陽電池の回路の故障が発生してい ることを明らかにした。

 その中で、SES Americomが使用しているAMC-4とAMC-16では、顧客への影 響が発生していて、AMC-4ではCバンドの顧客を同じ位置にあるAMC-2に移し ており、AMC-16では、能力の低下に合わせて顧客からの集金額を引き下げて いるとしている。

 SESではLMと共に、太陽電池の故障の影響についての評価を行って来たが、 今後更に影響が大きくなる可能性も否定できない状況であるともしている。

 この件に関してLMは特にコメントを発していないが、同社は2003年の1月 にFrost & Sullivanから1996年以来の軌道上でのA2100モデルの衛星の信頼 性の実績を評価されて“Product of the Year”を受賞しているという事情 もあり、困惑を隠せない状況にあると考えられる。

 なお、最初のA2100プラットフォームをベースとした衛星はSES Americom のAMC-1で、打上げは1986年9月であった。その後、幾つかの衛星サービス会 社で30基以上のA2100プラットフォームをベースとした衛星を調達しており、 SESだけの問題では収まらない可能性もある。

 http://rapidtvnews.com/index.php/200808041830/ses-has-sat-problems-with-l-m.html

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【080811-13】 X PRIZE Foundation、Lunar Lander Challengeの参加チーム公表
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 8月5日、X PRIZE Foundationは今年で3年目を迎えるNorthrop Grumman Lunar Lander Challengeの参加チームを公表した。

 10月24日、25日にニューメキシコ州アラモゴルドにあるホロマン空軍基 地(Holloman AFB)で開催される大会に参加を予定しているチームは10チー ムで、月面と月周回軌道上の宇宙機との間の移動を想定して、垂直離着陸 の“月着陸機”で、2点間の移動の精度(飛行高度、滞空時間を含む)及び制 限時間内での往復飛行の実施を競う。

 この競技にはNASAがCentennial Challenges Programで賞金を出しており、 Northrop GrummanとNew Mexico Spaceport Authority及びニューメキシコ 州がスポンサになっている。

 4チームが大会の60日前まで名前の公表を行わない様求めているので、今 回公表された大会に参加予定のチームはArmadillo Aerospace、BonNova、 Paragon Labs、Phoenicia、TrueZer0、Unreasonable Rocketの6チームであ る。

 なお、昨年の大会には9チームがエントリしていたが大会当日飛行できる 状態になっていたのはArmadillo Aerospaceの1チームだけで、しかも同チー ムも課題のクリアに失敗し、2年連続で勝者無しに終わっており、NASAから の賞金は積み上がって、今年は総額200万ドルとなっている。

 http://www.space.com/news/080805-x-prize-lunar-lander-teams.html

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【080811-14】 20.5光年離れた惑星に電波でタイムカプセルを送るプロジェクト始まる
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 8月4日、英国のソーシャルネットワークサイトBeboは、宇宙にメッセー ジを送るデジタルタイムカプセル・プロジェクト“A Message From Earth” を開始した。

 ロシアの学術機関Institute of Radio Engineering and Electronics Russian Academy of Scienceと組んだプロジェクトで、太陽系から20.5光年離 れた所にある生物存在の可能性があると言われている惑星Gliese 581cに電 波でメッセージを送ろうというもの。

 Beboのユーザは画像やテキストを含むオリジナルメッセージを作成し、専 用サイトに投稿できる。集まったメッセージの中から9月末に行う投票で500 件を選出し、それらをウクライナの国立機関National Space Agencyでフォ ーマット化し、同機関がクリミアに設置した電波望遠鏡“RT-70”を利用し て10月9日にGliese 581cに向けて放射する予定となっている。電波の到着は 2029年の春頃と計算されている。

 http://journal.mycom.co.jp/news/2008/08/06/018/index.html

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【080811-15】 Richard Garriott、ISSにデジタルタイムカプセル“Immortality Drive”を持込
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 7月末に、2008年秋にSoyuzにより、6人目の民間人としてISSを短期訪問 する米国人Richard Garriottを支援する韓国の大手オンライン・ゲーム運 営会社NCsoft(Garriottは同社の北米地域担当CEO)は、ISS内にデジタルタ イムカプセル“Immortality Drive”を持ち込み、“人類のセーブデータ” を保存しようという“Operation Immortality”を行うことを明らかにした。

 Operation Immortalityは、地球に危機が訪れつつある今、人類が成し遂 げてきた偉大な業績や、デジタル化されたDNAデータ、メッセージなどを “人類のセーブデータ”として保存するもので、同イベントの公式サイト では、人間の偉大な業績に関する投票に参加したり、Immortality Driveに 残したいメッセージを書き込んだりできる。

 また、これらに加えてGarriott が手掛けたゲーム“Richard Garriott's Tabula Rasa”の全キャラクターのデータもImmortality Driveに保存される ことになっており、対象となるのは、2008年9月2日の時点で有効となってい るアカウントの全キャラクターで、無料トライアル期間中のアカウントも含 まれるということで、Garriottの宇宙旅行を用いた大掛かりなNCsoftの新規 プレイヤー獲得キャンペーンとなっている。

 更に、毎週、Tabula Rasaプレイヤーの中から抽選で8名が選ばれ、そのう ち希望する人のDNAがデジタルデータ化されたうえ、Immortality Driveに保 存される計画となっている。

 http://www.gamershell.com/companies/ncsoft/475492.html

 このイベントに合わせて同じく7月末にアートギャラリーサイトEpilogue は、公募したアートワークから優秀作品を選び、その作品と作者のDNAをデ ジタル化してImmortality Driveに保存する企画“Adam and Eve 2.0”を発 表した。募集するアートワークのテーマは企画名と同じAdam and Eve 2.0 で、地球が滅亡した後にデジタルデータによって蘇った人類の最初の2人を 想い描くというもの。

 http://www.epilogue.net/promotions/adamevecontest/

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【080811-16】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
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8/4 ISASニュース2008年7月号
8/4 「宇宙ビジネスインターン」のページを新設
8/4 AMSR2高温校正源EMのソーラ光による熱真空試験を実施
8/5 ISS・きぼうウィークリーニュース第305号
8/5 STS-124ミッションクルーによるつくば・名古屋でのミッション報告会の開催レポート
8/5 1Jミッションで活躍した「きぼう」運用管制チームがNASAから表彰されました
8/5 河村教授ロングインタビュー−宇宙(そら)へ−宇宙実験への軌跡
8/5 「第6回航空機による学生無重力実験コンテスト」実施テーマの選定結果について
8/5 パンフレット:小型実証衛星1型(SDS-1)
            追加/技術試験衛星VIII型(ETS-VIII)-「きく8号」
            X線天文衛星「すざく」改定
8/6 第26回出雲 タウンミーティング開催報告
8/6 第27回所沢 タウンミーティング開催報告
8/6 衛星利用推進サイトの災害観測事例に岩手・宮城内陸地震を追加
8/6 「だいち」データの地域実利用のシンポジウムを9月5日(金)に開催
8/6 地球が見える:南米、パタゴニアの巨大氷河が大きく後退
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