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メールマガジン「週刊KU-MA」 第10号          [2008.9.3]
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■目次----------------------------------------------------------------
(1) 〜織田信長サミットに向けた“こころ”のリレー講演〜
     第1回講演:「ものづくりの日本力」を終えて・・・感想・・・

(2)YMコラム
     「NASAがシャトル使用を大幅延長か?」

(3)ワンダフル宇宙
     「宇宙の形とペレリマン」

(4)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」
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      〜織田信長サミットに向けた“こころ”のリレー講演〜
     第1回講演:「ものづくりの日本力」を終えて・・・感想・・・
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 8月30日の講演は、熱かった。3日前から続いている不快な雨も吹き 飛んだ。参加者の皆さんには、楽しんで頂けたと思う。郷土の誇りを感じ て貰えたと思う。

「いま、なぜ信長か」(講演者:小牧市教育部次長 中嶋 隆)
 450年以上の時空を超えて不世出の戦略的政治家−信長を身近に感じた。 小牧の都市建設が、信長の天下布部に向けた岐阜、安土、さらには、秀吉 の大阪城、家康の江戸城へつながる都市建設のモデルとなったことに身震 いする。時代を切り拓いた変革者信長の偉大さを身近な存在として、誇り にしてもらいたい。

「ものづくりの日本力」(講演者:科学ジャーナリスト 山根 一眞)
 小さくてものすごい力持ちのロケットエンジンを地元企業がつくってい ることに日本の宇宙を支えているものづくり力に誇りを感じて欲しい。こ の誇りを活性化に活かして貰いたい。更には、ものづくり力の日本全国へ の発進基地にして欲しい。小牧から、石垣島に飛んだ。深海調査艇《しん かい6500》の探査は、強烈な驚きであった。エビや貝が80℃で生き ている。深海熱水孔から噴出す猛毒の硫化水素を食べているバクテリアを エビ自身が飼育し、餌にしている。想像をはるかに超えている。バクテリ アは、人類の祖先かもしれないのだ。しかも、バクテリアは、火星から地 球に落ちてきた隕石から生まれた可能性も高いのだ!宇宙と深海のロマン が合体し、好奇心が、膨らんだ。想像を超えた環境でエビや貝が生きてい る姿を子どもたちに是非見せたい。

「子どもたちの未来のための活動」(講演者:KU−MA会長 的川 泰宣)
 いのちの大切さを基底として、好奇心・冒険心・匠の心を子供たちに育 てる活動の中に信長と通じる精神を感じる。軍略家としての冒険心、都市 建設・築城における匠の心、そして新たな文化とシンボルを想像する原動 力−好奇心があった。イエズス会の宣教師オルガンチーノから、地球儀で 「地球は丸い」ことを教えられた最初の日本人でありながら、直ちにそれ を理解した。KU−MAの理念と信長の精神が共鳴し、「子どもたちの未 来のため」に小牧に新たな文化の創造に向けて、協働して取組んでいきた い。

 リレー講演の第2回は、来る11月22日に宮大工で鵤工舎・前主の小川 三夫氏をお招きし、匠のこころ「棟梁」をお話して頂く。愛知建築士会小 牧支部の皆さんも大いに楽しみにしているとのこと、新たな知の力が生ま れることを期待したい。

KU-MA監事 佐橋 克己

> ■YMコラム(10) 2008年9月3日
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 NASAがシャトル使用を大幅延長か?
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 8月末、一部で予想されていたニュースが流れた。マイク・グリフィン NASA長官が、これまで予定されていたスペースシャトルの引退時期(2010 年)を越えて使用を続けるためにはどうすればいいかの検討を開始するよ うNASAの関係部局に指示したというのである。これはNASA内部に流れた電 子メールを、ケネディ宇宙センターのあるフロリダのオーランドー・セン ティネル新聞がすっぱ抜いたもの。

 国際宇宙ステーションを完成させた途端にスペースシャトルが引退する 2010年以降、アメリカは、アレース・ロケットとオライオン宇宙船を軸と する新しい有人宇宙輸送システムであるコンステレーション計画を、2015 年に始動するという発表になっていた。この空白の5年間は、国際宇宙ス テーションへの人間の輸送については、ロシアのソユーズを使用する以外 にない。

 しかし、最近のさまざまな世界情勢から米ロ関係に軋みが増している状 況を受けて、アメリカ議会では、「そんなことでいいのか」という疑問も 生じ、オバマ陣営からは、スペースシャトルをもっと延長して使えないの かという意見も出されていたし、マケイン上院議員は最近、ホワイトハウ スに対し、スペースシャトルの部品を処分するのを、少なくとも1年間は 保留するよう要請していた。

 このオーランドー・センティネル新聞が手に入れた電子メールには、ヒ ューストンのジョンソン宇宙センターの「マニフェストとスケジュール」 部長からの意見として、「宇宙での仕事としては、現在3機あるオービタ ーのうち1機だけ引退させてはどうか」という提案もされており、さらに 「費用の問題を心配しないで検討しろとの指示が来ているのは有難い」と いう感想も述べられている。

 しかし、私の記憶では、費用の問題こそは、かつてグリフィン長官がシ ャトルの使用延長をきっぱりと否定した最大の理由だったはずである。コ ンステレーション計画を順調に進めるためには、シャトルの飛行を延長す るために使う金はないと聞いていたし、確かグリフィン長官は、2010年以 降にシャトルを飛ばそうと思えば、1年に40億ドルくらいの予算を用意し なければならないと語っていたのを耳にしていた。

 それに、現実問題として、NASAはシャトルシステムの部品を捨て始めて いるし、シャトル部品を生産しているさまざまなメーカーとの契約を次々 に解約し始めているのである。それにNASAの多くの施設も、シャトル対応 からコンステレーション計画への対応に切り替える準備も開始されている ことを考えると、これは大変な混乱になっていく予感がする。これはひと りシャトルだけの問題ではなく、将来の月・火星への進出を展望した “Space Exploration Strategy”にまで深刻な影響を与える重大な動きで あると考えられる。

 冷たいようだが、ここに日本が自らの戦略を切り拓いていく必要性とチ ャンスが存在している。まさにその時、宇宙基本法をめぐる論議が、政府 でもマスコミでも「軍事化と産業化」のみに重点を置いて行われている。 加えて、この文をしたためているまさにその時、福田首相の突然の辞任の ニュースが、いま目の前のテレビで報じられている。現実の社会はうまく 行かないもの。日本も「チャンス」どころではない。この寂しい実感は、 筆舌に尽くし難い。ますます宇宙教育の出番である。

(YM)

■ワンダフル宇宙(10) 2008年9月3日
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 宇宙の形とペレリマン
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 大昔の人が思い描いた宇宙は、神話や遺跡などから窺われる。まず古代 エジプトでは、「天空の神ヌートが大気の神シュウに支えられていて、天 は女神の美しい体、月や星はその腹や胸からつり下げられている。そこを 太陽神ラーが船に乗ってめぐる」と考えられていた。

 また紀元前1世紀ころの中国では、卵の殻のような球形の世界の中に水 に浮かぶ大地があり、太陽は球面の天と水の中を繰り返しめぐるという 「渾天説(こんてんせつ)」が唱えられていた。古代インドでは、世界は 巨大なヘビとカメによって支えられ、カメの上にはゾウが半球の大地を支 えており、大地の真ん中には、須弥山(しゅみせん)という高い山がそび えていると思われていたそうである。須弥山はヒマラヤを指すと考えられ、 その南にある土地がインドというわけだろう。太陽は、昼間は須弥山の南 を回ってインドを照らし、夜にはその背後に隠れるのである。月はチャン ドラセカールという夜の番人が運ぶカンテラで、彼が地球のほうにカンテ ラを向ければ満月になり、カンテラをよそに向ければ月が細くなってしま うというわけ。ビッグバン宇宙論で有名なジョージ・ガモフは著書『太陽 と月と地球と』(白揚社)で、そのようすを描いている。

 こうした宇宙観は、ギリシャのプトレマイオスの「天動説」という形に 落ち着いていった。地球が宇宙の中心にあって、太陽・月・惑星・恒星な どはすべて地球のまわりを回っているというモデルである。これは、いわ ば簡単に模型を作れるような宇宙だが、やがてコペルニクスの「地動説」 がこれに取って代わり、ジョルダノ・ブルーノに至って、こうしたコペル ニクス型の宇宙が無限にあるという考えに到達した。そして17世紀のアイ ザック・ニュートンは、からっぽの空間に浮かぶ天体というイメージを科 学的に描いてみせたのである。以下に古代の人々の宇宙観が描かれている。

   http://edu.jaxa.jp/materialDB/html/materials/fundamental/c1/c1_2.html

 しかし残念ながらいまだに宇宙の形は明確には明らかにされてはいない。 その宇宙の形を解き明かすことにつながる「ポアンカレ予想」という難問 が、ロシアの数学者グリゴーリ・ペレリマンによって解かれたのは、やっ と今世紀になってからのことである。

   http://blog.goo.ne.jp/goo541705/e/e3a219848f2fe2dcf0f0536b2227cb5c

 すでに西暦2000年、アメリカのクレイ数学研究所は、20世紀がやりのこ した未解決の問題として、「ミレニアム懸賞問題」と名付けた7つの問題 を選び、これらを解決した人間には問題一つについて賞金100万ドルを支払 うと発表した。「ポアンカレ予想」はその7つのうちの1つであった。そ してこの「ポアンカレ予想」を苦闘の末に解決したペレリマンは、2006年 のフィールズ賞に選出され、同年8月22日、マドリードでその授賞式が行わ れることになった。フィールズ賞は、4年に1度、数人に与えられる、数学 界の世界最高の賞である。もちろんノーベル賞に匹敵する数学界の栄誉で ある。

 この日、国際数学連合総裁のジョン・ボール博士(アメリカ)が壇上に 現れ、「フィールズ賞は、サンクトペテルブルク出身のグリゴーリ・ペレ リマン博士に授与されます」と伝えたとき、4000人を超える出席者の大き な拍手の中で現れたのは、ペレリマン本人ではなく、壇上のスクリーンに 大写しにされたペレリマンの写真だった。そしてボール総裁は、ここで意 外な発表をしたのである。「まことに残念ながら、ペレリマン博士は受賞 を拒否されました」──誰もが耳を疑った。そしてそれはエイプリルフー ルでも何でもなく、ペレリマンは、メダルも賞金も受け取ることを一切拒 否したのである。

 ペレリマンは、受賞を拒否した理由を、その後も一切、自らの口からは 表明していない。彼が「ポアンカレ予想」(と「幾何化予想」)について の画期的な3つの論文を発表したのは、2002年から翌年にかけてのことだ った。この極めて短く難解な論文の検証を、世界的な数学者6人が開始し た。一つの論文について二人ずつの数学者がチームを組んだ。それはペレ リマンの論文が、数学のいくつもの領域(解析学、位相幾何学、微分幾何 学等々)にまたがったものだからであり、しかもペレリマンは、最後の決 定的な部分では物理学(特に熱力学)まで動員しているのである。

 その6人の一人であるブルース・クライナー博士の言葉が、『100年の難 問はなぜ解けたのか──天才数学者の光と影』(春日真人著、NHK出版、 1300円)に掲載されていて興味深い。NHKスペシャルの出版化で、わく わくするような取材記事に溢れている:

「数学において、ほとんどの人は二つ以上の分野で重要な貢献をすること はできません。時間がかかるだけでなく、二つ以上の分野を習得するには、 新しい考え方を一から再構築する必要があるからです。ペレリマンはいわ ば、棒高跳びと100メートル競走、走り幅跳びと砲丸投げ、それらすべて の種目で金メダルを取る能力を持った陸上選手のようなものです。これら の競技には違った筋力や訓練が必要です。重量挙げの選手はバーベルを持 ち上げるために筋力を鍛える必要がありますが、それはマラソン走者の筋 肉とは違います。ペレリマンのようにかけ離れたことを同時に行う能力を 持ち、かつそれが非常に高いレベルであることは、非常に稀なことなので す」(ブルース・クライナー)。

   http://bookweb.kinokuniya.co.jp/imgdata/large/4140812826.jpg

 6人の数学者による検証は困難を極めたが、ともかく無事に終了したら しい。しかし「あなたの論文は正しい」という検証結果を知らせる手紙を 受け取ったはずのペレリマンからは、「何の返事も届かなかった」と、検 証員の一人ガン・ティアン博士は語っている。おそらく「そんなことは始 めから分かっている」と嘯いているのか?

 いまごろグリゴーリ・ペレリマンは、相変わらずサンクトペテルブルク にあって、(100万ドルの賞金を拒否して)貧苦の生活に喘ぎながら、他 の「未解決の問題」のどれかに日夜取り組んでいるのではないか、という のが、私の個人的な想像なのだが………。誰か、このペレリマンの業績に 基づいて、「宇宙の形」の現状について、分かりやすい解説を書いてくれ る人はいないものか──そう思っている大人や子どもは無数にいるに違い ない。

■宇宙茫茫ヘッドライン
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【080901-01】 ISC Kosmotras、Dneprでドイツの衛星RapidEyeの5基同時打上げに成功
【080901-02】 ISS、Jules Verneのエンジンでデブリ回避のための軌道変更実施
【080901-03】 Phoenix Mars Lander、深さ18cmからの氷のサンプルを化学分析器へ
【080901-04】 NASAの火星ローバOpportunity、Victoria Craterの探査を終了
【080901-05】 Atlantis、9月2日に組立棟から射点へ移動
【080901-06】 Arianespace、Ariane 5かSoyuzでKoreasat 6を打ち上げる契約を獲得
【080901-07】 ISRO、アルジェリアとイタリアの衛星の打上げ契約を獲得
【080901-08】 JAXA、大樹町から初の大気球の放球成功
【080901-09】 JAXA、LNGエンジン用ガス発生器の単体の燃焼実験を継続
【080901-10】 NASA、GLASTに新しい名前“Fermi Gamma-ray Space Telescope”
【080901-11】 中国国際放送局、神舟7号の成功を祈るメッセージを募集
【080901-12】 NASA長官、シャトルを2010年以降継続して飛行させることの検討を指示
【080901-13】 Mars Society、宇宙空間での人工重力発生技術開発のための実験を実施
【080901-14】 北海道のHASTIC、能代でCAMUI-90Pを8機連続打上げ成功
【080901-15】 Rocket Racing League、Armadillo Aerospace製のエンジンで試験飛行
【080901-16】 Surveyor/Hamana-5 Project、組み込みシステム搭載モデルロケット打上げ
【080901-17】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
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【080901-01】 ISC Kosmotras、Dneprでドイツの衛星RapidEyeの5基同時打上げに成功
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 8月29日、ロシア/ウクライナ/カザフスタンで共同で設立している打上げ サービス提供会社であるISC Kosmotrasは、ドイツのRapidEye AGが運用する 地球観測衛星群を構成する衛星RapidEyeを5基同時に、バイコヌールから Dneprで打ち上げ、所期の軌道への投入に成功した。

 衛星の製造は主契約者であるカナダのMacDonald, Dettwiler and Associates Ltd.(MDA)の下で、英国の小型衛星メーカSurrey Satellite Technology Ltd(SSTL)により行われたもので、SSTLでは打上げ及びその後約2週間の軌道 上での初期の運用に責任を持っており、それを終了してMDAに引き渡し、MDA はその後約10週間に亘って画像取得試験を行ってRapidEye AGに引き渡す予定 とされている。

 衛星は、質量が1基150kgで、ドイツのJena Optronik GmbH製の5つの異なる 波長帯で画像取得ができる光学画像取得装置が搭載されており、5基が高度 630kmの太陽同期軌道上にほぼ等間隔に配置され、農業、林業、地図作成等の 情報提供に用いられる。

 RapidEyeシステムは、地球上の北緯75度から南緯75度の間の任意の地点の 画像を1日以内に取得することができ、また、北米大陸と欧州大陸の農業が 営まれている土地の全てを5日程度でカバーすることができる。走査の幅は 78kmで解像度は6.5mである。

 なお、RapidEye AGとMDAの間の契約にはカナダ政府全額出資の公共企業体 であるThe Canadian Commercial Corporationが介在している。

   http://www.newswire.ca/en/releases/archive/August2008/29/c7861.html

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【080901-02】 ISS、Jules Verneのエンジンでデブリ回避のための軌道変更実施
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 8月28日、ISSではドッキング中の欧州の補給機Automated Transfer Vehicle (ATV)の初号機“Jules Verne”のエンジンを作動させて、軌道高度 を約1.8km下げた。

 ISSの軌道変更は、軌道上に微量に存在する大気の影響で生ずる軌道高度 低下を補正するための軌道高度上昇が普通であるが、今回は、デブリ(軌道 上にあるロケット等の残骸)との遭遇を避ける目的で行われ、且つ軌道高度 を下げたもの。

 デブリまたは運用中の他の衛星を避けるための軌道変更は2003年5月以来 約5年振りで(関連記事:【030601-4】)、高度を下げての回避は、ISSにま だ宇宙飛行士が滞在していない2000年に行われて以来2度目である。

 今回は、軌道変更前のISSがほぼ運用の上限高度にあり、デブリ回避のた めに更に軌道を上げると、地上から打ち上げられる物資補給船やクルー交 替の宇宙船のISS到達がクリティカルになることから、軌道を下げることと なったもの。

 今回、回避の対象になったデブリの発生源については明らかにされてい ないが、一部には、2006年6月に打ち上げられたロシアのCosmos-2421で、 2008年3月14日に何らかの原因で分解し、その後4月28日と6月9日にも更に 細分化が起こり、現在は500個以上の破片が漂う大きな“デブリの雲”と なっているとの報道がある。

 なお、今回の軌道変更に用いられたJules Verneは9月5日にISSから切り 離される予定となっており、加えてロシアの補給船Progress M-64も9月1 日に切り離される予定となっている。

   http://www.msnbc.msn.com/id/26441443

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【080901-03】 Phoenix Mars Lander、深さ18cmからの氷のサンプルを化学分析器へ
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 8月26日に、NASAのPhoenix Mars Landerは5月25日に火星に着陸して以来 90日目を迎えた。当初の計画では火星での活動は90日間とされていたが、7 月末に運用を9月末まで延長する決定が下されている。

 この時点で、Phoenixは深さ18cmのところまで掘り下げて氷を含むサンプ ルを取得し、Microscopy, Electrochemistry and Conductivity Analyzer (MECA)の中の湿性化学物質分析器の3番目のセルに取り込むことを行おうと している。

 これまでにこの分析器では土壌の表面及び氷の層との境目からサンプル を得て分析を行っているが、分析結果には殆ど差が見られない。今回の18 cmの深さの氷の層からのサンプルの分析で、何か違ったものが得られるの ではないかとの期待が持たれている。

 しかしながら、8月26日に行ったサンプル取得では2乃至3立方cmのサンプ ルが得られただけで、これでは充分でないとの判断で、セルへの取り込み は行われなかった。

 この他に、Phoenixは、以前にロボットアームの先端の小型バケットにこ びりついてしまって分析装置に移せなかった氷を含んだサンプルの改良し た採取の仕方をトライすることとなっている。

   http://uanews.org/node/21179

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【080901-04】 NASAの火星ローバOpportunity、Victoria Craterの探査を終了
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 8月26日、NASAは火星ローバOpportunityが、Victoria Craterの内側の探 査を切り上げて、上の平地に戻り始めたことを明らかにした。

 2007年9月11日に斜面を下りだして以来、約1年間に亘りクレーターの斜面 に現れる様々な層の観察を続けて来ており、最近は更にクレーターの底へ向 かうべきか否かの論議が行われていたが、7月に6輪ある車輪の中の左前の車 輪の駆動用の電流にスパイクが認められたことから、観測を切り上げて平地 に戻す決定が下されたもの。

 車輪駆動用の電流に現れたスパイクについては、必要な処置が採られて現 状では問題がなくなっているが、先に姉妹機であるSpiritの車輪で同じ様な 現象から車輪が動かなくなる事態に至ったことがあり、クレーターの中で車 輪が1つ動かなくなると、斜面を登って平地に戻ることが困難になるとの判 断からの安全側の決定である。OpportunityはSpiritと共に、当初の計画を 遙かに超えて運用されており、車輪の駆動系も設計寿命を大きく超えている。

 平地に戻った後のOpportunityは、過去の衝突でクレーターができた時に 遠くまで飛ばされたと考えられる点在している拳或いはそれより大きい丸 石の詳細観察を行うことが計画されている。

   http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/aug/HQ_08-216_Opportunity_Rover.html

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【080901-05】 Atlantis、9月2日に組立棟から射点へ移動
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 8月28日、NASAはスペースシャトルAtlantisの組立棟から射点への移動を 9月2日に行う予定であることを明らかにした。AtlantisはSTS-125ミッショ ンとしてハッブル宇宙望遠鏡のメンテナンスに向かう予定である。

 当初、この移動は8月25日には行われる予定であったが、熱帯性暴風 “Fay”の接近のために、ケネディ宇宙センタ(KSC)が19日から21日までク ローズされたことにより、早くても30日になるとされていたところ、オー ビタと外部推進薬タンクの結合作業で液体水素のアンビリカル部に小さな 損傷が生じたことから数日の作業遅れを生じ、結局9月2日まで遅れること となったもの。

 NASAではこの遅れがSTS-125ミッションの打上げターゲット日10月8日の 変更に繋がることはないとしているが、別途進められている搭載品の準備 にKSC閉鎖の影響が出て、ターゲット日を2日から3日遅らせることが検討 されているとの報道もある。搭載品の射点への移動は9月17日予定とされ ていたが、19日になる可能性が大とのこと。もし、ターゲット日を変更す るとしても、決定はこの搭載品の射点への移動の後になるものと考えられ る。

   http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/aug/HQ_M08160_Update_Atlantis_Rollout.html

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【080901-06】 Arianespace、Ariane 5かSoyuzでKoreasat 6を打ち上げる契約を獲得
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 8月25日、Arianespaceは韓国のKorean Telecom Corp.から、通信衛星Koreasat6 の打上げ契約を獲得したことを明らかにした。打上げは、2010年 の後半にギニアの射場からAriane 5かSoyuzで行う予定とされている。

 ArianespaceがKorean Telecomの衛星を打ち上げるのは1999年のKoreasat3 以来で2基目である。

 Koreasat6の製造はThales Alenia Spaceが主契約者となり、下請けとして 米国のOrbital Sciences Corporationがプラットフォームの提供及び衛星の インテグレーションと最終試験を請け負う契約を結んでいる。

 Koreasat6はOrbital SciencesのSTAR-2プラットフォームをベースとする 衛星で、質量は2,750kg、設計寿命は15年、30本のKuバンドのトランスポン ダを搭載して、東経116度の赤道上から韓国全土に向けて、通信と放送のサ ービスを行う。

   http://www.arianespace.com/site/news/releases/08_08_25_release_index.html

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【080901-07】 ISRO、アルジェリアとイタリアの衛星の打上げ契約を獲得
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 8月25日、インド宇宙研究機関(ISRO)の商業活動を担っているAntrix Corporation Limitedは、アルジェリアとイタリアの衛星の打上げ契約を獲得し たことを明らかにした。

 アルジェリアの衛星は、アルジェリアの宇宙機関との契約で、質量200kg のリモートセンシング衛星Alsat-2A、イタリアの衛星はイタリア宇宙機関と の契約でこちらも質量200kg。

 これらの衛星は、シンガポールのNanyang Technological Universityのマ イクロサテライト及び、オランダのCubesatと共に、インドの主衛星打上げ の際に相乗りペイロードとして打ち上げられる計画となっている。

 また、AntrixはPSLVによる低軌道への1,700kgまでの衛星の打上げを、例 えばILSよりも30%も安価にオファーしており、現在も南アフリカ、ナイジ ェリアと衛星打上げ契約の交渉に入っている。

   http://www.livemint.com/2008/08/25002802/Isro-to-launch-Italian-Algeri.html

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【080901-08】 JAXA、大樹町から初の大気球の放球成功
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 8月23日、JAXAは2007年まで使用していた三陸大気球観測所に替わる新し い大気球実験場である北海道大樹町の大樹航空宇宙実験場から初の大気球 の放球を行い、新しい実験場のシステムの検証を行った。

 放球された気球は満膨張体積100,000m3の大型気球で、毎分約300mの速度 で正常に上昇し、放球後1時間55分に高度約33.5kmに達して水平浮遊状態に 入り西方に進んだ後、放球後約3時間15分で地上からの指令電波で観測機を 切り離した。観測機はその後パラシュートで海上に落下し、回収船によっ て回収された。
 この間、大樹航空宇宙実験場の大気球実験システムは正常に機能し、シ ステム検証の目的は達せられた。

   http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2008/0825.shtml

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【080901-09】 JAXA、LNGエンジン用ガス発生器の単体の燃焼実験を継続
 
関連記事:【080825-07】
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 8月26日から8月29日にかけて、JAXAは能代多目的実験場でのLNG(液化天 然ガス)エンジン用ガス発生器の単体の燃焼実験を引き続き実施した。

 8月19日の計画公表段階では7回としていた実験を実際には9回行い、何れ も正常な作動を確認している。

 26日以降の実績は、26日に500秒、27日に500秒を2回、29日に420秒と40 秒であった。最後の実験はそれまでの実験結果を踏まえた技術データ取得 燃焼実験であった。

   http://www.jaxa.jp/press/2008/08/20080829_lng_result_j.html

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【080901-10】 NASA、GLASTに新しい名前“Fermi Gamma-ray Space Telescope”
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 8月26日、NASAは6月11日に打ち上げ、初期運用を終えて本格的な観測を 始めるガンマ線天文衛星GLAST (Gamma-ray Large Area Space Telescope) を、改めて“Fermi Gamma-ray Space Telescope”と命名したことを明らか にした。

 イタリアの物理学者で高エネルギー物理学の先駆者であり、ノーベル賞 受賞者でもあるProf. Enrico Fermi(1901-1954)に因んだ命名である。

 この衛星には、観測機器としてLarge Area Telescope (LAT)とGLAST Burst Monitor (GBM)の2つが搭載されている。

 この日、NASAは、LATが取得した全天の映像を公開した。この映像は95時 間にわたるLATの“first light”で得られた情報によるものであるが、同 様の映像を曽てCompton Gamma-ray Observatoryが作った時には何年も要し ている。LATはサーベイモードの場合、3時間で全天をスキャンすることが できる。

 GBMは最初の1ヵ月の観測で既に31個のガンマ線バーストを捉えている。

   http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/aug/HQ_08214_NASA_renames_GLAST.html

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【080901-11】 中国国際放送局、神舟7号の成功を祈るメッセージを募集
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 8月27日、中国国際放送局(China Radio International:CRI)は、2008年 10月に打ち上げられる予定の有人宇宙飛行船“神舟7号”の成功を祈って同 放送局のウェブサイトCRI onlineが中国宇宙飛行学会と共同で世界からメ ッセージを募集することを明らかにした。

 メッセージはE-mailでcricaifang@126.comに送ることを求めているが、 メッセージの他に写真、音楽、音声、FLASH、DV等の様々な形で参加できる としている。これらの作品については一部を選んで神舟7号に搭載され、宇 宙へ行って戻って来るとしている。

   http://japanese.cri.cn/151/2008/08/27/1s125366.htm

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【080901-12】 NASA長官、シャトルを2010年以降継続して飛行させることの検討を指示
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 8月29日、OrlandoSentinel.comは、入手したNASAの内部のE-mailにより 明らかになったとして、NASAのGriffin長官が配下に対して、如何なること をすれば、2010年に予定しているリタイアの時を超えてスペースシャトル を飛行させることができるかの検討開始を命じたと報じている。

 長官はこれまで、シャトルを飛行させ続けることは多大な費用を必要と し、Constellationプログラムで開発しようとしている新しいロケットAres Iと宇宙船Orionの開発を遅らせるだけだとしてきているが、例えば共和党 の大統領候補のMcCain上院議員がホワイトハウスに対してシャトルプログ ラムの終了を少なくとも1年遅らせる様に求めたり、何人かの国会議員が ロシアのグルジア侵攻に端を発して悪化する様相を示している対露関係に 憂慮して、シャトルのリタイアから次の宇宙への人員の輸送手段の確保ま でのギャップを埋める手段が必要だと主張し始めた等の圧力を受けて、ケ ーススタディが必要との判断に至ったものと考えられる。

 関係者によれば、シャトルのリタイアの準備は既に始まっており、スペ アパーツを製造していたベンダーとの契約終結、一部の設備のConstella- tionプログラム用への改修等が行われていて、このままで推移すると、こ の秋を過ぎると更に設備の廃棄等が始まり、シャトルの飛行を継続したく てもそこへは立ち戻れない状況になる。

 2010年以降は現在3機あるシャトルを2機とし、1機からスペアパーツを 取るという方法が現実的と考えられるが、それでもシャトルの飛行を続け るには年間40億ドルが必要との試算もあり、年間予算総額約170億ドルの NASAにとっては、予算の増額なしにシャトルの飛行とConstellationプロ グラムの開発並行実施は不可能であることは明白である。

   http://blogs.orlandosentinel.com/news_space_thewritestuff/2008/08/exclusive-nasa.html

 この報道に加えて、OrlandoSentinel.comは9月2日に議会で、米国がロ シアから宇宙関連の機器或いはサービスを調達することを禁じている法 律Iran Nonproliferation Act of 2000に対するウェーバーが認められな ければ、米国は2010年の後半以降ISSへの人員輸送手段を失うことになる との警告を発している。これはグルジア問題の影響下で米議会がロシア に対して厳しい態度を取ることが予測される中で、この法律が適用され ている限り、NASAがロシアの有人宇宙船Soyuzの製造に必要な費用を負担 することができないことへの懸念を示しているものである。米議会は200 5年に2011年までの期限付きでNASAがSoyuzの製造費を負担することを認 めている。

   http://www.orlandosentinel.com/news/opinion/orl-ed01108sep01,0,7289326.story

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【080901-13】 Mars Society、宇宙空間での人工重力発生技術開発のための実験を実施
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 8月16日、Mars Societyは“Mars Project Challenge”の名の下に進めて いたコンテストの勝者が決まったことを明らかにした。

 このコンテストはMars Societyの会員を対象として、同会が次に行うプ ロジェクトのアイデアを競うもので、6月1日の締め切りまでに寄せられた 31件の提案の中から10件を選び、その10件の提案者及び会の運営委員会の メンバーの投票で勝者を選定し、8月16日に第11回のAnnual International Mars Society Conventionで公表したもの。

 プロジェクト名はMars interPlanetary Operations Cubed (TEMPO3)で、 提案者はMars Societyの創設メンバーの1人であるTom Hillで、彼がそのま まTEMPO3のプロジェクトマネージャを務めることとなっている。

 TEMPO3は、火星の有人探査に備えて、火星までの6ヵ月の飛行中に用いる ことを考えた人工の重力場発生の技術を検証することを目的としている。

 提案された人工の重力場発生のコンセプトは、クルーが乗った宇宙船を テザーで繋いだカウンタウェイト(用済みの打上げロケットの機体を想定) の周りに回転させて遠心力で模擬重力を得ようというもので、このコンセ プトの実現性を検証するために、TEMPO3では、カリフォルニア工科大学と スタンフォード大学が開発したCubeSatを用いて、宇宙船とカウンタウェ イトのシステムを作り、打上げを行うことを計画している。このコンセプ トは曽て1960年代に米国のGeminiプログラムで実験されたが、その後は顧 みられていない。

   http://www.thespacereview.com/article/1194/1

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【080901-14】 北海道のHASTIC、能代でCAMUI-90Pを8機連続打上げ成功
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 8月25日、NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)は、秋田県 能代市で開催された「缶サット甲子園2008」において、CAMUI-90Pハイブ リッドロケットを8機連続で打ち上げ、全ての打上げに成功した。

 「缶サット甲子園」は全国の高校生チームが自作した350 ml飲料缶サイ ズの超小型模擬衛星を小型ロケットにより上空で放出し、定められた技術 課題を競う競技会で、今回が初の開催であった。主催は事務局を秋田大学 内に置く“「理数が楽しくなる教育」実行委員会”で、共催は、秋田大学、 和歌山大学、東京工業大学、大学宇宙工学コンソーシアム、JAXA宇宙教育 センター、HASTIC、日本宇宙少年団等となっている。

 今回参加した高校は早稲田学院、桐朋、東工大付属(以上東京)、慶應 (神奈川)、桐生(群馬)、海南、桐蔭(以上和歌山)、武雄(佐賀)の 8校で、各チームの缶サットを搭載したロケットの打上げは9時35分から14 時40分にかけて約45分間毎に行われ、8機のロケットはいずれも所定の高 度約400mに達し、缶サットの放出に成功した。また、最初の1機を除いて はパラシュートによる機体の回収にも成功した。

 優勝は、缶サットの回収を風で流されて断念しなければならないチーム が続出する中で、唯一その回収とデータの取得に成功した慶應高校が果た した。

 CAMUI-90Pはこれで14機が打ち上げられたこととなり、HASTICでは、教 育/研究用打上げシステムとして精度と信頼性がほぼ確立したと評価して いる。なお、CAMUI 型ロケットが北海道外で打ち上げられたのは今回が初 めてであった。

   http://www.hastic.jp/news/press/CANSAT_houkoku.pdf

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【080901-15】 Rocket Racing League、Armadillo Aerospace製のエンジンで試験飛行
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 8月25日と26日に、ロケットのレースをプロモートするRocket Racing League (RRL)はArmadillo Aerospace製のエンジンを装備したRocket Racerの 初めての試験飛行を行い、3回の飛行に成功した。

 Rocket Racerのエンジンは液酸/ケロシンを推進薬とするXcor Aerospace 製のものと、液酸/エタノールを推進薬とするArmadillo Aerospaceのものが あり、Xcor Aerospace製のエンジンを装備した機体は、既に7月末から8月初 めに、米国ウィスコンシン州オシュコシュの空港で開催されていたエアショ ウEAA AirVenture 2008の中で公開飛行を行っている。

 Armadillo Aerospace製のエンジンを装備した機体には、未だ連邦航空局 (FAA)の飛行許可が下りておらず、公開での飛行はできない状況の中での今 回の試験飛行であったが、3回の飛行とも約10分間の飛行で時速305kmに達 している。

 RRLでは10月10日から14日に開催される“2008 Reno Air Races”の中で、 両社のエンジンを装備した機体での模擬レースを行いたいとしているが、 FAAの許可が下りるか否かは予断を許さない。

   http://www.space.com/news/080828-rocket-racer.html

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【080901-16】 Surveyor/Hamana-5 Project、組み込みシステム搭載モデルロケット打上げ
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 9月4日と5日に浜名湖畔で第10回組込みシステム技術に関するサマーワー クショップ(SWEST10)が開催される。

 この中で、2日目の早朝に、2004年に始められたモデルロケットに組み込 みシステム(マイコン搭載の基盤等)を搭載して制御してみようというプロジ ェクト“Surveyor/Hamana Project”のロケットのデモフライトを行うこと が予定されている。

 また、4日には今年のプロジェクト“Surveyor/Hamana-5 Project”の参 加者によるロケットの公式試射会がSWEST10と並行して浜松市の中田島砂丘 で行われ、5日にはSWEST10の中でプロジェクトの中間報告を行う分科会が 持たれることとなっている。

 Surveyor/Hamana Projectはモデルロケットを使用した環境調査を行う目 的で実施されるプロジェクトで、モデルロケットの制限の中で開発可能な 観測機器を創出し、プロジェクト成果を広く一般に公開することを目的と している。

 これまでは開発した観測機器の打上げをHamana実行委員会が行って来た が、今年のHamana-5からモデルロケットの設計・製作・打上げを参加者が 行うシステム開発部門と従来通りのペイロード開発部門の2本立てとなった。

 システム開発部門の参加チームは日本モデルロケット協会の4級ライセン ス取得者による打上げが前提となるので、ライセンス取得が求められている。

 現在、システム開発部門に2チーム、ペイロード開発部門に3チームがエ ントリーをし、10月5日に浜松市の中田島砂丘で行われる最終打上げに向け て作業を進めている。

 最終打上げでの評価基準は以下の通りとなっている。
・ プロジェクトの完遂実績の評価(プロジェクトマネージメント能力)
・ モデルロケットおよび搭載する観測機器を含めた組込みシステムの独創性
・ モデルロケットで観測して得られたデータの解析結果

   http://www.hamana-x.com/hamana-5/wiki.cgi?page=Hamana5entry

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【080901-17】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
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8/25 中央区・江東区合同総合防災訓練における技術試験衛星VIII型「きく8号」を用いた通信実験等
    の実施について

8/25 「はやぶさ後継機にむけた太陽系小天体の科学」シンポジウムを開催
8/26 「だいち」PALSARによるネパールの洪水観測の結果について
8/26 ISS・きぼうウィークリーニュース第308号
8/26 宇宙科学の最前線:「ひので」で見えてきた太陽風の源
8/26 宇宙・夢・人:第48回干渉計で人が見たことのないものを見る
8/26 「きぼう」の利用状況と今後の予定
8/26 「航空ビジョン・シンポジウム2008」のお知らせを掲載しました
8/27 「東京都合同総合防災訓練」と「防災パーク2008」で「きく8号」の防災アプリケーションの展示
    及びデモンストレーションを実施

8/27 平成20年度宇宙教育指導者育成セミナー中国地区の参加申込み受付を開始
8/27 HTV技術実証機(初号機)の熱真空試験を実施中
8/27 「きく8号(ETS-VIII)実験推進ページ」を開設しました
8/27 地球が見える:現代のオアシス都市・アブダビ、アラブ首長国連邦
8/28 ISASニュース2008年8月号
8/28 特集:X線天文衛星「すざく」
8/28 インタビュー 高柳雄一 「子ども宇宙サミット」の成功を未来へつなげよう
     
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