入会案内
コンテンツ
KU-MAについて
リンク
会員向け
KU-MAの
おすすめ

惑星MAPS
〜太陽系図絵〜


宇宙飛行の父
ツィオルコフスキー
人類が宇宙へ行くまで


ニッポン宇宙開発秘史―元祖鳥人間から民間ロケットへ


世界でいちばん素敵な
宇宙の教室


超巨大ブラックホールに迫る
「はるか」が作った3万kmの瞳


自然の謎と
科学のロマン(上)

Newton編集長の実験と工作動くもの浮くものの不思議

Newton編集長の実験と工作─光や電気の不思議─


小惑星探査機「はやぶさ2」の大挑戦 太陽系と生命の起源を探る壮大なミッション


新しい宇宙のひみつQ&A


宇宙人に会いたい!: 天文学者が探る地球外生命のなぞ


宇宙の始まりはどこまで見えたか? 137億年、宇宙の旅

他にもおすすめがあります

<<第21号メルマガ一覧第23号>>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジン「週刊KU-MA」 第22号          [2008.11.26]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■目次----------------------------------------------------------------
(1)YMコラム
     「アポロ12号秘話」

(2)ワンダフル宇宙
     「学校を活気づける──「宇宙の学校」の効用(4)」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」
----------------------------------------------------------------------

■YMコラム(22) 2008年11月26日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 アポロ12号秘話
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 北九州市にある「スペースワールド」が開所する時の前夜祭でのこと。 特別ゲストで、アメリカからアラン・シェパード飛行士が来ていた。その 際の雑談で聞いた小咄のようなものがいくつかある。その中の一つは、ア ポロ12号の船長ピート・コンラッドが月面に第一歩を記した時の言葉であ る。

 御承知のように、12号の着陸の4ヵ月前、1969年7月には、あのアポロ11 号が史上初の月面着陸を敢行し、ニール・アームストロング船長が「一人 の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である」と の名言を吐いた。この言葉がNASAの官僚が指示したものかどうかについて は今に至っても議論がある。

 ある暑い夏のヒューストン。もうじき月に向かってアポロ12号に乗り込 むピート・コンラッド飛行士が、自宅のプールサイドで、妻のジェーンと のんびりと会話していた。「ねえ、あなた。ニールはあの時素敵な言葉を 言ったでしょう。あなたが月の土を踏んだ時に言う言葉は、もう考えてあ るの?」「心配するな。おれもカッコいい言葉で決めてやる」。言い切る ピートだった。

 「でもそれはNASAから指示があるんじゃないの?」「いや、きっとニー ルだって自分が決めたんだと思うよ」「あの官僚的なNASAの人たちが黙っ て好きなように言わせるかなあ」「じゃあ、ここでオレが言う言葉をその まま月で言えば、NASAの連中が指示しなかった証明になるよな」「それは そうだけど……」そしてピートのささやいた「予言」を聞いて、妻のジェ ーンは笑い転げた。「あなた、まさかそんなことが言えるわけないでしょ。 世界中の人が聞いてるのよ」「大丈夫だよ。オレ、必ず言ってやる!」胸 を張るピートだった。

 1969年11月19日、ヒューストン時間の午前0時42分、アポロ12号の着陸 船イントレピッドが月面に着陸した。ゆっくりと開いたハッチから身を乗 り出したピート・コンラッド飛行士は、世界の人々がテレビ画面を見守る 中、そろそろと梯子を降りていった。そして最下段に達した彼は、両手で 梯子をつかんで、勢いよく月面に飛び降りた。

 自宅のテレビでその様子を固唾を呑んで見つめるジェーン。ニールは長 身だが、夫のピートは背が低い。やはり月面での夫の姿は4ヵ月前のニール ・アームストロングの時と比べると小さく見えた。おもむろに懐かしい夫 ピートの声が聞こえてきた。

 ──やった! いやあ、ニールにとっては小さな一歩だったかもしれな いが、私にとっては長い一歩だ!

 ──「あ、あの人、本当に言っちゃった」 思わず噴き出しながら、はしたなくもつぶやくジェーン

 ──「あのバカ!」。

 http://en.wikipedia.org/wiki/Pete_Conrad

(YM)

■ワンダフル宇宙(22) 2008年11月26日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 学校を活気づける──「宇宙の学校」の効用(4)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 さて国分寺のように「宇宙の学校」を経験した小学生が増えてくると、 学校の教室にも目立った影響が出てきます。たとえば理科の授業で実験 などをやるときには、5人ぐらいでグループになって作業をすることがあ ります。この一つ一つのグループのそれぞれに、「宇宙の学校」の経験 者が必ず含まれるようになってくるのです。

 彼らはその家庭で、お父さんやお母さん、あるいはおじいちゃんやお ばあちゃんたちと、日常的・継続的に工作や実験を行い続けていて、段 取りが素晴らしく上手になっている子どもたちです。当然のことながら 学校の教室でも、そのグループにおいて中心的な役割を果たしていく子 に、いつのまにか成長しているのですね。

 日本のロケットの誕生の地、国分寺で細々と始まった「宇宙の学校」 ──4年の月日が経ってみると、子どもたち同士を結び、子どもと親を つなげて家庭を変え、地域の大人たに「一緒に子どもを育てる」気を起 こさせ、そして学校の雰囲気にまで影響を及ぼす動きになってきたので す。素晴らしいことです。

 まだまだ小さな芽に過ぎない、この「宇宙の学校」の試みを、私たち KU-MAはぜひとも全国の津々浦々に浸透させるべく、努力を傾注し始めて います。みなさんの町に「宇宙の学校」の風を起こしませんか。それほ ど高度なわざは必要ありません。日本の社会を、あなたの街を基点にし て明るくしていきたいという熱意だけが、現在求められています。

 さあそれでは次週はいよいよ、あなたの街で「宇宙の学校」を開始す る具体的な手順について、じっくりとご相談することにしましょう。あ なたのお力をぜひともお貸しください。あなたの周囲の子どもたちの心 に潜んでいる、好奇心と冒険心と匠の心を、いっしょに掘り起こしてい く旅を始めることにしませんか。

■宇宙茫茫ヘッドライン
───────────────────────────────────
【081124-01】 STS-126ミッション、ISSでの作業は順調・・・右舷側SARJの修理はほぼ終了
【081124-02】 ATK、Orionの緊急離脱用のロケットモータの燃焼試験に成功
【081124-03】 ILS、12月10日にバイコヌールからカナダのCiel-2の打上げを予定
【081124-04】 Ariane 5 ECAによるHOT BIRD 9とW2Mの打上げは12月11日に
【081124-05】 ロシア、12月25日にバイコヌールからGlonassを3基打ち上げる予定
【081124-06】 NASA、Mars Science Laboratoryの着陸地点候補を4箇所に絞り込み
【081124-07】 NASA、Mars Science Laboratoryの名付け親募集
【081124-08】 NASA及び関係各国、2010年末までのISS長期滞在クルーを公表
【081124-09】 NASA、深宇宙通信ネットワークの実験成功
【081124-10】 ロシアのEnergia、SoyuzとProgressの製造費用としてローン獲得
【081124-11】 カザフスタン、国費で商業ベースでのISS短期訪問を実現へ
【081124-12】 ESA、Small?GEO Programmeの実機開発契約を締結
【081124-13】 SpaceX、Falcon 9の1段のフルデュレーションの拘束燃焼試験に成功
【081124-14】 Sea Launch、Intelsatから5基の衛星の打上げ契約獲得
【081124-15】 USRA、地球ガンマ線放電現象と雷の関係を探るミッションで中心的役割
【081124-16】 NASA、理科系の先生向けの大学院コースを立ち上げ
【081124-17】 中国系米国人、中国への不正技術移転及び贈賄で有罪を認める
【081124-18】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
───────────────────────────────────
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-01】 STS-126ミッション、ISSでの作業は順調・・・右舷側SARJの修理はほぼ終了
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月17日から23日までの間、ISSでは長期滞在クルーとSTS-126ミッショ ンのクルーの共同作業がほぼ順調に進められた。23日でSTS-126ミッショ ンは飛行10日目を迎えている。

 この間の11月20日には、ISS建設開始から10周年の記念すべき日を迎え た。10年前の11月20日にロシアから基本機能モジュールZaryaが打ち上げ られてISSの建設が始まり、その後これまでにスペースシャトルで27回、 ロシアから3回の組立ミッションが訪れ、都合114回の船外活動を行って組 立が進み、現在では残り6回のスペースシャトルと1回のロシアからの飛行 で完成するところまで来ており、質量284トン、室内の容積708m3、トラス の長さ88.7m、太陽電池パドルの大きさ2,676m2の宇宙実験室となっている。

 17日には物資を搭載した多目的補給モジュールLeonardがISSの第2結合部 Harmonyに取り付けられ、その後、搭載されていたクルーの個室2個、改良 型エクササイズ装置、水再生システム、実験装置等が順次ISS内に移設され ている。

 船外活動は18日、20日、22日に行われ、ほぼ予定通りの作業をこなして いる。これまでの船外活動では、主として、作動不良となっていた右舷側 の太陽電池パドル回転機構(Solar Alpha Rotary Joint: SARJ)の機能を 回復するためのクリーニングと潤滑及び12個あるTrundle Bearingの交換が 行われた。

 時間の制約から最後の1個のTrundle Bearingの交換は24日に予定されて いる最後の船外活動に持ち越しになっている。なお、最後の船外活動では 左舷側のSARJの潤滑作業も行う予定となっている。

 18日の船外活動中に、宇宙飛行士が工具等を収納するバッグの内部にグ リースガンから漏れ出した潤滑油を拭き取っている最中に、バッグが手か ら離れて遠ざかって行ってしまうというハプニングが生じた。

 内部には2個のグリースガン、汚れ落とし用のヘラ、拭き取り用の布等 が入っていたが、予備として携帯していたものを使用し、作業には特段の 支障は生じさせないで済んだ。

 20日には新たに取り付けた水再生システム(Water Recycle System:WRS) の初期試験を行ったが、内部の尿処理装置(Urine Processor Assembly:UPA) が停止してしまい、その後21日に行った再試験でも同様の状況であった。

 動力消費と温度上昇が検知され自動停止となる状況であったが、この原 因としてUPA内の遠心分離器が揺れを生じて物理的に干渉しているのでは ないかと推定されたことから、その対策として23日に遠心分離器の振動を 緩衝する役目を持つとされていたパッキンを取り外して直付けとする処置 が行われ、その結果、夜になって停止されるまで約3時間は正常に作動した。

  http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts126/news/
126_status_search_agent_archive_1.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-02】 ATK、Orionの緊急離脱用のロケットモータの燃焼試験に成功
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月20日、NASAはAlliant Techsystems(ATK)の試験場において次期有人 カプセルOrionの打上げ時の緊急離脱用のシステム(Launch Abort System: LAS)に用いられる固体ロケットモータ(Launch Abort Motor:LAM)の初め ての地上燃焼試験に成功したことを明らかにした。

 LASはOrionの打上げに際して、射点にある状態から高度約90kmに達する までの間の緊急事態発生に対応してOrionを安全に打上げロケットから引 き離し、無事に地上に回収するためのシステムである。

 LAMは直径約0.91m、長さ約5.2mで、今回の試験では、その4本のノズル を上に向けて固定され、点火後、所定の推力約227tonfでの5.5秒間の燃焼 を無事終了した。

 この大きさの、逆向き噴射技術を用いたモータの燃焼試験が行われたの は初めてのことで、この種の試験としてもアポロプログラムの初期に行わ れて以来のものであった。


  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/nov/HQ_08-306_OrionLASmotor_Success.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-03】 ILS、12月10日にバイコヌールからカナダのCiel-2の打上げを予定
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月17日、ロシアのKhrunichev State Research and Production Center はInternational Launch Services (ILS)が契約しているカナダのCiel Satellite Groupの通信衛星Ciel-2のProton/Breeze Mによる打上げが12月10日 にバイコヌールから行われる予定であることを明らかにした。
 Ciel-2はThales Alenia Space製でSpacebus 4000 C4をベースとしており、 質量は5,575 kgである。

 この打上げ契約は、2007年2月にILSとCiel Satellite Groupの出資者の一 つであるSES AMERICOM Inc.との間で行われたものである。

  http://en.rian.ru/russia/20081117/118361166.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-04】 Ariane 5 ECAによるHOT BIRD 9とW2Mの打上げは12月11日に
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月19日、ArianespaceによるEutelsatの衛星であるHOT BIRD 9とW2Mの 打上げが12月11日に予定されていることが明らかにされた。

 Ariane 5 ECAのFlight 186によるもので、10月にHOT BIRD 9と相乗りで に打ち上げる衛星がSES New SkiesのNSS 9から今回のW2Mに変更された時点 では、11月末に打ち上げる予定とされていたもの (関連記事:【081013-07】)。

  http://en.rian.ru/science/20081119/118404775.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-05】 ロシア、12月25日にバイコヌールからGlonassを3基打ち上げる予定
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月20日、ロシア連邦宇宙局(Roscosmos)は、12月25日にバイコヌール から、測位衛星システムGlonassを構成する3基の衛星の打上げを行う予定 であることを明らかにした。9月25日に続く打上げである。

 現在、軌道上にあるGlonassの衛星は19基とされているが、内1基は近々 使用停止になる予定で、更に2基はメンテナンス中とされている。

  http://en.rian.ru/science/20081120/118428028.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-06】 NASA、Mars Science Laboratoryの着陸地点候補を4箇所に絞り込み
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月19日、NASAは2009年秋に打上げを予定している大型の火星ローバ であるMars Science Laboratory(MSL)の着陸地点の候補地点を4箇所に 絞り込んだことを明らかにした。

 Eberswalde、Gale、Holden、Mawrthの4箇所でそれぞれ異なる地形の場 所であるが、何れも生命の存在のエビデンスを発見する可能性がある場 所とされている。

 これまでの観測で、Eberswaldeは昔の川が多分湖であったところにデ ルタ地帯を形成している場所、Galeは粘土や硫酸塩を含む堆積層ででき た山の地域、Holdenは扇状地、洪水による堆積物、湖床、粘土の多い堆 積物が存在するクレーター、Mawrthは少なくとも2種類の粘土層が現れて いる地層が観測できる場所、とされている。

 NASAでは2009年春にMSLに関する4回目の科学ワークショップを開催し、 着陸候補地点についての検討を行い、夏には最終決定を行いたいとして いる。

 MSLは2004年に火星に着陸したSpirit及びOpportunityに比べて、着陸 地点の選定に自由度が増している。前者は目標地点の前後に70kmの長さ の安全な地帯が必要であったが、MSLでは直径20kmの円内に着陸させるこ とが可能であり、更には、エアバッグを用いない方法を採ることで、前 者よりも急な傾斜地帯への着陸が可能となっている。

 また、MSLは太陽電池によらず放射性同位元素を用いた発電を行うこと で、赤道から離れていても年間を通しての観測が可能であるとされている。

  http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2008-219

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-07】 NASA、Mars Science Laboratoryの名付け親募集
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月18日、NASAはWalt Disney Studios Motion Picturesと協力して米 国内の5歳から18歳までの児童・生徒を対象とした、大型の火星ローバ Mars Science Laboratory(MSL)の命名コンテストを行うことを明らかに した。

 Walt Disney Studios Motion PicturesではPixar Animation Studios製 のアニメーション映画WALL-E(ウォーリー)のオンラインコンテンツ上にこ の命名コンテストへのお誘いを載せており、採用された名前を提案した人 にはWALL-E賞を出す。NASAとDisneyは本件に関しSpace Act Agreementを 結んでいる。

 コンテストへの応募の際には、年齢に応じて50ワードから500ワードの 命名理由を記したエッセイを書くことが求められており、14歳以上の生徒 はオンラインでの提出ができることになっている。

 応募期間は2009年1月25日までで、NASAでは3月には3つの年齢層別に3件 ずつの最終候補を公表し、3月22日から29日の間に行われるオンラインで の一般投票結果を加味して4月16日に勝者を発表するとしている。

 勝者にはDisneyからの賞が贈られるほか、NASAのジェット推進研究所 (JPL)へのツアーがプレゼントされ、JPLにおいて試験中のMSLに署名する 機会が与えられる。

  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/nov/HQ_08-234_MSL_naming_contest.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-08】 NASA及び関係各国、2010年末までのISS長期滞在クルーを公表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月21日、NASA及びISS関係の各国は、2009年5月から2010年末までの ISS長期滞在(Expedition)クルーを公表した。

 2009年5月に3人の新しいクルーがSoyuz-19でISSに到着した時点から長 期滞在クルーは6人体制となる。

 このSoyuz-19のISSへのドッキング時点を第20次長期滞在(Expedition 20)のスタートとし、その後は地球に帰還するクルーを乗せたSoyuzがISS を離れる時点をもって次のExpeditionに切り替わることとしている。

 この方式によるとExpedition 21のスタートは、2009年3月からISSにド ッキングする予定のSoyuz-18の切り離し時点の2009年10月となるが、翌 月にはSoyuz-19が切り離されるので、その時点でExpedition 22に切り替 わることとなる。

 この様にExpeditionの期間にはばらつきがあるが、各クルーはISSに約 6ヵ月間滞在し、その間に2つのExpeditionのメンバーとなる形となって いる。

 JAXAの野口宇宙飛行士は2009年12月にSoyuz-21でISSに向かい、Expedi- tion 22及び23のメンバーとして2010年5月までISSに滞在し、往路と同じ Soyuz-21で帰還する予定となっている。

 なお、2009年3月以降のSoyuzのISSへのドッキング期間は以下の通りと なっている。

 * Soyuz-18 2009/03-2009/10
 * Soyuz-19 2009/05-2009/11
 * Soyuz-20 2009/09-2010/03
 * Soyuz-21 2009/12-2010/05
 * Soyuz-22 2010/04-2010/09
 * Soyuz-23 2010/05-2010/11
 * Soyuz-24 2010/09-2011/03
 * Soyuz-25 2010/11-2011/05

  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/nov/HQ_08-306_Expedition_crews.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-09】 NASA、深宇宙通信ネットワークの実験成功
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月18日、NASAは、ジェット推進研究所(JPL)において、地上でのイン ターネットに対応する機能を持たせた深宇宙通信ネットワークの最初の 実験に成功したことを明らかにした。実験を行ったのはDisruption-Tolerant Networking (DTN)というソフトウェアプロトコルを利用した新しい 通信制御手段である。

 DTNはNASAが10年前から今のGoogle Inc.の副社長であるVint Cerfと協 力して開発してきたもので、宇宙空間で発生する信号の大きな遅延、中 断、切断に対応する機能を有している。即ち、DTNではTCP/IP(Transmission-Control Protocol/Internet Protocol,)によるインターネットと は異なり、連続的な接続状態を想定しておらず、経路が見つからなかっ た場合にもパケットを破棄せずにそれぞれのノードが次のノードと通信 できるまでパケットを保持し、安全に通信できるようになった時点で、 パケットを次のノードへと引き渡す方式を採っている。

 今回NASAは、10月から1ヵ月に亘って実験を行った。この間データは、 NASAの深宇宙通信施設Deep Space Networkを使って週に2回送信され、現 在、Hartley 2彗星へ向かっている探査機Epoxiを火星へのデータ中継に 利用し、その他に地上に設置したJPL、火星着陸探査機、火星周回探査機 に見立てた9つのノードを使って実験を行った。

 これまでは宇宙における通信は、データをいつどこへどのように送る かといった手順を手動で行っていたが、DTNが標準化されれば全べて自動 で行うことが可能になるとしている。

  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/nov/HQ_08-298_Deep_space_internet.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-10】 ロシアのEnergia、SoyuzとProgressの製造費用としてローン獲得
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月17日、ロシアを代表するロケット及び宇宙機の製造企業Energiaは、 国営の銀行であるSberbankから、1億600万ドルのローンを受けたことを明 らかにした。

 これは、ISSへの人員及び物資輸送のためのSoyuzとProgressの製造を継 続するために必要とされていたもので、数ヶ月に亘って政府の許可が遅れ ていた。

 また、同社の幹部は最新のSoyuz、Progressの製造には2年から3年が必 要であるが、その最初の年に使える国家予算が認められていることも明ら かにしている。

  http://en.rian.ru/science/20081117/118361201.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-11】 カザフスタン、国費で商業ベースでのISS短期訪問を実現へ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月17日、ロシア連邦宇宙局は、カザフスタン政府が商業ベースでロシ アのSoyuz の座席を購入し、2009年10月にカザフスタン人をISSに送り込 む予定であると語った。

 これに関し、カザフスタンの国立宇宙機関の長であるTalgat Musabayev は、国の予算は確保されているとしている。

 ロシアでは2007年9月にロシア人としての初の民間のISS短期訪問者とし て、与党の統一ロシアの下院議員Vladimir Gruzdevが医学チェックを経て 訓練を開始しているとの報道があり(関連記事:【070910-07】)、搭乗便 が同じであることから、Gruzdevはキャンセルということになると考えら れる。

 カザフスタンでは特別の委員会を設けて搭乗者とそのバックアップを決 めるとしているが、既にロシアのガガーリン宇宙センタで宇宙飛行士とし ての訓練を受けているMukhtar AimakhanovとAidyn Aimbetovになることは 確実と見られている。

  http://en.rian.ru/science/20081117/118357456.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-12】 ESA、Small?GEO Programmeの実機開発契約を締結
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月20日、ESAはSmall GEO Platform及びSmall GEO Missionに関する契 約をそれぞれドイツのOHB-System AG及びスペインのHispasat S.A.との間 で締結したことを明らかにした。

 これらの契約はESAのSmall GEO Programmeの第一段階と第二段階を構成 するもので、汎用性のある通信衛星用の静止衛星プラットフォームの実現 を目指して、プラットフォームの開発とそれを実証するための試験ミッシ ョン用の衛星の開発を行うものである。

 Small GEO Platformは搭載するぺーロードは300kg、発電電力は3kWで、 15年の寿命を目指している。OHB-System?AGでは2007年3月から開発を進め て来ている。

Small GEO Missionの方は、2012年に打ち上げる計画で、Hispasat S.A. の下で、OHB-System?AGが衛星の主契約者に、ドイツのTesat GmbHがペイ ロードの主契約者となる。搭載されるペイロードはTesat製のTransparent Repeater及びスペインのThales Alenia Space Espa?aがとりまとめるREDSAT である。

  http://www.esa.int/esaCP/SEMZW55DHNF_index_0.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-13】 SpaceX、Falcon 9の1段のフルデュレーションの拘束燃焼試験に成功
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月23日、Space Exploration Technologies Corp. (SpaceX)は、前日 に大型ロケットFalcon 9の1段エンジンの地上での拘束燃焼試験(機体をテ ストスタンドに固定して飛び立たない様にして行う実機コンフィギュレ ーションでの燃焼試験)を行い、良好な結果を得たことを明らかにした。

 Falcon 9の1段はMerlin 1Cエンジンを9基装備しており、燃焼試験では 打上げ時に必要とされる燃焼時間178秒を達成した。なお、試験では、16 0秒の時点で、2基のエンジンの燃焼を停止し、残りの18秒間は7基での燃 焼としている。

 これは1段エンジンの燃焼終了間近に加速度が大きくなり過ぎるのを抑 えるために採用が予定されているシーケンスで、9基燃焼中に2基の燃焼 を止めても全く問題が生じないことが確認された。別の見方をすると、 このことは、何処かの時点で1基或いは2基のエンジンに不具合が生じて 燃焼が続けられなくなっても、ミッション成功の可能性が充分にあるこ とを示している。

  http://www.spacex.com/press.php?page=20081123

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-14】 Sea Launch、Intelsatから5基の衛星の打上げ契約獲得
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月20日、Sea LaunchはIntelsatとの間で、2010年から2012年の間に5 基の衛星を打ち上げる複数打上げサービスの契約を締結したことを明らか にした。

 Sea Launchでは、これまでにIntelsatの衛星を8基打ち上げており、今 回の契約獲得はこの間に培われた信頼の結果であるとしている。

 Intelsatでは、特に2009年に打ち上げられたGalaxy 18とGalaxy 19によ って、北米をカバーするGalaxy衛星群の刷新がなったと感謝の意を表して いる。

  http://www.sea-launch.com/news_releases/nr_082011.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-15】 USRA、地球ガンマ線放電現象と雷の関係を探るミッションで中心的役割
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月18日、米国内94校、国外8校の宇宙関係の科学または工学の学科を 有する大学がメンバーとなっているUniversities Space Research Asso- ciation(USRA)は、米国のNational Science Foundation (NSF)が推進して いる“Firefly”ミッションへの参画についてのプレスリリースを行い、 USRAの科学者Dr. Joanne E. Hill がミッションの共同提案者として参画 しており、メインの観測機器の開発を担当していることを明らかにした。

 Fireflyは10cm×10cm×30cmのCubeSatで、地球の大気圏から放射される ガンマ線(地球ガンマ線放電現象、Terrestrial Gamma Ray Flashes:TGFs) と雷の放電の関係を探ることを目的としており、打上げは、2010年或いは 2011年に他のミッションへの相乗りの形で行うことが予定されている。

 Fireflyの開発には、NASAのゴダード宇宙飛行センタ、USRA、Siena College University of Maryland Eastern Shore及びHawk Institute for Space Sciencesが強力している。

 地球ガンマ線放電現象は地上から観測することはできず、1994年にNASA のガンマ線観測衛星CGRO(Compton Gamma Ray Observatory)によって偶然 発見された。

  http://news.prnewswire.com/DisplayReleaseContent.aspx?
  ACCT=104&STORY=/www/story/11-18-2008/0004927705&EDATE


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-16】 NASA、理科系の先生向けの大学院コースを立ち上げ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月14日、NASAは理科系の先生の能力向上のための新しいプロジェクト “Endeavor Science Teaching Certificate Project”を立ち上げること を明らかにした。

 全米の幼稚園から高校まで(K-12)の先生を対象に、年に40人以上、5年 間で200人以上に対してNASAが特別なサポートを行い、修了者にはコロン ビア大学の教育大学院Teachers Collegeの中のTeachers College Innovations からApplied Science Educationの修了証書が与えられる。

 参加者はワークショップ、オンライン及びオンサイトの大学院課程を 通じてNASAの最新の科学と技術に触れることができると共に、それらの 情報を各自の教室に持ち込むに際しての支援が得られる。

 プロジェクトの管理にはU.S. Satellite Laboratory Inc.が当たり、必 要な費用はスペースシャトルChallengerの事故で犠牲になったクルーに捧 げられているNASA Endeavor Teacher Fellowship Trust Fundによって賄 われる。

  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2008/nov/HQ_08292_Teaching_Certificate.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-17】 中国系米国人、中国への不正技術移転及び贈賄で有罪を認める
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 11月17日、米司法省はバージニア州の連邦地裁で、米国の宇宙及び軍事 技術を不正に中国に渡していたとして起訴されていた中国系米国人の物理 学者Shu Quan-Sheng (68)が罪状を認めたことを明らかにした。Shuはバー ジニア州ニューポートニューズにあるハイテク企業AMAC Internationalの トップを務めている。

 認めた罪状は3件で、その内2件は武器輸出管理法違反、他の1件は中国 の役人に対する贈賄罪であり、2009年4月6日に判決が言い渡されることに なっているが、最長で禁固10年が2件と禁固5年が1件の合計禁固25年が科 せられる可能性がある。

 武器輸出管理法違反の1つは、中国が海南等に建設している新しい射場 の極低温推進薬供給設備の設計、建設に役立つ情報の提供を2003年から 2007年にかけて行ったこと、もう1つは2003年に中国に示した大型の液体 水素タンクの設計、製造に関する売り込みの資料の中に軍事機密に属す る情報を含んでいたこととされている。

 贈賄罪の対象は、2006年の2月から5月にかけて、合計189,300ドルを液 化水素製造設備の業者選定に当たる役人に渡し、自らが代表を務めるフ ランスの企業での400万ドルの契約獲得に成功したというもの。

  http://www.forbes.com/reuters/feeds/reuters/2008/11/17/2008-11-
  17T184052Z_01_N17516778_RTRIDST_0_USA-SPACE-CHINA.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【081124-18】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
11/17 「知的財産利用プログラム」のページをリニューアルしました
11/17 平成20年度四国地方非常通信訓練における「きずな」(WINDS)の
     非常用通信等伝送実験実施結果について

11/17 平成20年度宇宙教育指導者育成セミナー近畿地区の参加申込み受付を開始
11/18 平成20年度宇宙教育指導者育成セミナー東海地区の参加申込み受付を開始
11/18 ISS・きぼうウィークリーニュース第319号
11/19 JAXA宇宙飛行士活動レポート2008年10月
11/19 赤外線天文衛星「あかり」の成果について
11/19 平成20年11月理事長定例記者会見
11/20 「宇宙航空研究開発機構パンフレット」改定
11/20 「第34回JAXAタウンミーティング in 松山」開催報告
11/21 HTV技術実証機(初号機)の飛行運用準備審査会(FORR)開催
11/21 宇宙連詩:第12詩が選ばれました
11/21 米雑誌「Popular Science」の“Best of what's new 2008”に「きずな」が選ばれました
11/21 きぼう利用フォーラム東京講演会2008 開催について

 【イベント】

11/24〜26 Workshop for Space, Aeronautical and Navigational Electronics (WSANE) 2008
11/26〜28 2008年度磁気圏電離圏シンポジウム
11/27    JAXA宇宙航空技術研究発表会
        
<<第21号メルマガ一覧第23号>>

TOPKU-MAについて入会案内リンク会員向け

このサイトの内容の無断転載・複製を禁止します