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■目次

(1)YMコラム
     「古事記と日本人の心」

(2)ワンダフル宇宙
     「タバコの煙の快・不快(1)」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」

■YMコラム(36) 2009年3月11日

 古事記と日本人の心

 来年は平城京遷都1300年ということで、古代人(いにしえびと)の話題 が人々の会話に登場する機会が増えてくると思われます。そのプレイベン トとしての企画で、古代の宇宙像と現代の宇宙像を比較するような話を依 頼されてしまい、いろいろと考えあぐねていたのですが、意を決して『古 事記』を引っ張り出して熟読しはじめました。

 古事記は日本書紀と違って、あまり国家権力の系譜を無理やり作り上げ ようという意図で編まれたものではなく、それだけ日本人の心に描かれつ づけてきた自然像・宇宙像が比較的素直に表現されているのではないか、 という記述を以前何かで目にしたことがあります。なるほど虚心坦懐に読 み進むと、確かにうなずけるところがあります。

 いまは大体「上巻(かみつまき)」を読み終えたところです。つまり神 武天皇が登場する手前のところですね。ここまで根をつめて読んできて、 私の胸は非常に躍っています。日本人は星座というものに縁がないように 言われてきたのがウソのように、私は古代の人々が語り伝えた(正確には 稗田阿礼が太安麻呂に語った)話の中に、現代の「星座」と呼ばれている 星の並びが極めて「日本的に」鮮やかに示唆されている様子を、おぼろげ ながら思い描くことができます。

 古事記は、とんでもなく壮大な物語ですね。天空を運行する星々と古代 の日本人の心が、こんなにも響き合っていたなんて、何だか嬉しくて、こ れをノートに書き留め始めています。これを皇国史観とか、出雲政権から 大和政権への移行とか、そういった先入観から一応離れて、私たちの先祖 が、この海に囲まれたアジア大陸の東端という地理的・気候的位置の中で、 どのように宇宙と会話しながら「自分たちの物語」を作ってきたのか── 乏しい時間を割いて懸命に再現しようともがいています。その成果は1年 以内ぐらいにはみなさんに報告できるのではないかと考えているのですが ・・・。

(YM)

■ワンダフル宇宙(36) 2009年3月11日

 タバコの煙の快・不快(1)

 40歳のときに、それまで1日80本吸っていたタバコをやめました。もう その筋では知られた話ですが、一度に40本口にくわえ、一斉に火をつけて、 40本すべてが3分の1くらいになるまで、ヒーヒーと吸い上げて、「これ でおしまい」とばかり止めました。以来本当に天地神明に誓って1本も吸 っていません。自分では30本ぐらいしかくわえられなかったのですが、あ の「はやぶさ」のプロマネである川口淳一郎くん(当時は大学院生だった と思います)が、私の唇をつかんで少しずつ隙間を空けては1本ずつ押し 込み、40本にしたのでした。何ともみっともない姿で40本のタバコを吸っ ている私の後ろで、川口くんが面白がって笑っている写真が残っています。

 さて、前置きが思わず長くなりました。タバコの煙というものは、そば で人が吸っていると煙たいものです。目にしみるように感じることもあり ます。特に火をつけたまま灰皿に置きっぱなしのタバコからは、青紫の煙 が立ちのぼってきますね。俗に「紫煙」などと形容しますね。ところが、 同じタバコの煙でも、人が吸って吐き出したタバコの煙は、あまり煙たく ないし、色もはっきりと白くなっていることが分かります。

 人間の口に入る前と入ってから吐き出された後で、タバコの煙の色が違 う。これが光の波長と空気中の粒との相互作用を考えるための非常にいい 話題です。

 ちょっと脇道それますが、砂浜にうち寄せる海の波を見ていると、小さ な石ならば波は無視して通り過ぎますが、大きな岩があると波は当たって 砕けて白波になります。波の波長より大きな岩に当たった時だけ「反射」 するわけです。ガラリとまた話題を変えれば、例えばO-157のようなバイ 菌の大きさは光の波長より大きいので光をきちんと「反射」することがで き、光学顕微鏡で見ることができますが、例えばインフルエンザのウイル スなどは光の波長より小さく、光学顕微鏡では見ることができません。う んと波長の短い電子顕微鏡でしか見ることができないことになります。も う一つ別の例を出せば、リンゴは光が当たると赤い光を「反射」して、赤 く見えます。でもリンゴがどんどん小さくなっていくと、「反射」しなく なり、赤くは見えなくなるでしょうね。

 この現象を考えると、どうやら光(あるいは一般的に電磁波)の波長と、 それが当たる物体の大きさの関係が、その物体がどのように見えるかとい うことに微妙な影を落としていることが予想されます。

 では、「反射」しなくなるほど小さくなった物体に光が当たると、何が 起きるのでしょう。それは「散乱」が起きるのです。一般の言葉では、 「反射」と「散乱」は混同されている可能性があります。そこで次回は、 この「散乱」についてお話をしながら、タバコの煙の謎を解くことにしま しょう。

■宇宙茫茫ヘッドライン

【090309-01】 ULA、Delta IIによるNASAの宇宙望遠鏡Keplerの打上げ成功
【090309-02】 NASA、STS-119ミッションDiscoveryの打上げを3/11の21:20EDTに設定
【090309-03】 Landsat 5、打上げ25周年を迎えなお健全
【090309-04】 NASA、火星周回中のMars Odysseyの搭載コンピュータの再起動を計画
【090309-05】 NASAのMars Reconnaissance Orbiter、一時セーフモードとなるも復帰
【090309-06】 「まいど1号」順調・・・次のステップは「LLPまいど」が展開を計画
【090309-07】 AsiaSat 5の打上げがILSのProtonに決まった経緯
【090309-08】 NASA、第20次ISS長期滞在クルーの中の2人の帰還便を入れ替え
【090309-09】 NASA/ATK、Ares Iの1段の回収システムのドログシュートの試験成功
【090309-10】 NASA、ハッブル宇宙望遠鏡の次の目標は組銀河Arp 274
【090309-11】 JAXA、「きぼう」有償利用事業を民間移管の方針
【090309-12】 ESA、7つ目のEarth Explorer ミッションの候補を3件に絞り込む
【090309-13】 Northrop Grumman、AFRLから衛星内ワイヤレスデータバスの開発受注
【090309-14】 榎本氏の対Space Adventures 2,100万ドル返還要求訴訟に継続可の判断
【090309-15】 中国の宇宙プログラムにマカオ特別管理区の実業家から寄付
【090309-16】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク

【090309-01】(関連記事:【090302-06】)
ULA、Delta IIによるNASAの宇宙望遠鏡Keplerの打上げ成功

 3月3日、United Launch Alliance(ULA)はケープカナベラルからDelta II によりNASAの系外地球型惑星の発見を目的とした宇宙望遠鏡Keplerの打上 げを行い、所期の軌道への投入に成功した。

 Keplerの軌道は地球の後ろから付いていく形で太陽を周回する軌道で、 投入時点での地球からの距離は約1,530kmであり、周期が372.5日であるの で徐々に地球から遠ざかり、約4年後のミッションの最後には7,500万km離 れる予定とされている。

 なお、今回の打上げはDelta IIの初打上げ(1989年2月14日のGPS衛星)か ら20年目の記念となる打上げであり、139機目の打上げ成功を記録した。

  http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/mar/HQ_09-052_Kepler_launches.html

【090309-02】(関連記事:【090302-05】)
NASA、STS-119ミッションDiscoveryの打上げを3/11の21:20EDTに設定

 3月6日、NASAは、STS-119ミッションDiscoveryの打上げ準備審査会(FRR) を開き、打上げ予定日時を正式に3月11日21:20EDT(12日10:20JST)とする ことを決めた。

 打上げターゲット日を仮に3月12日と定めて、Flow Control Valve(FCV) に関する安全性等の確認作業を進めてきたが、FRRでそれらの結果を審査し、 1日の前倒しが可能との結論となったもの。

 ISSとのドッキングは13日18:27(以下、何れも米国東部夏時間EDT)、離 脱は23日10:23、地球帰還は25日15:27と予定されている。この間、15日、 17日、19日、21日に船外活動が予定されており、ISSの右舷側に最後の太 陽電池パドルを取り付ける。(注:米国の夏時間は3月の第2日曜日から11 月の第1日曜日まで。)

 このミッションにはJAXAの若田宇宙飛行士が搭乗し、日本人初の長期滞 在クルーとしてISSに留まり、6月に予定されているSTS-127ミッションで 帰還の予定となっている。

 NASAでは今回の打上げに向けて、一般の人々からのこのミッション及び 広くNASAの宇宙探査に関する質問をウェブ上で受け付け、打上げカウント ダウンの最中のNASA TVの放映中に回答を行うとしている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/mar/HQ_09-051_STS-119_launch_date.html

【090309-03】
Landsat 5、打上げ25周年を迎えなお健全

 3月1日は、打上げ以来地表の画像を撮り続けている米国のLandsat 5の 打上げ25周年となる日であった。

 Landsat 5はNASAが打ち上げ、米国地質調査所(U.S. Geological Survey :USGS)が運用している衛星で、高度705kmの太陽同期軌道上から、これま でに70万枚以上の地表の画像を取得しており、今後も2012年までは運用可 能と見られている。

 打上げ当初の運用寿命は3年間とされていたLandsat 5が、25年に亘って 活躍できているのは、一つは当初はスペースシャトルで回収することが考 えられていたために、シャトルの軌道にまで下りてくるための推進薬を搭 載しており、この回収計画が取り止めになったことから、その推進薬を長 年に亘る軌道維持に用いることができたことによる。

 更には、種々の機器が正常機能を失う事態に、地上の運用チームが技術 的な解決法あるいは運用上の対処方を見付けて対処してきたことが挙げら れる。不具合を起こした機器は、バッテリー、スタートラッカー、地球セ ンサ、スキュー軸ホイール等がある。

 なお、NASAではLandsatの後継衛星をLandsat Data Continuity Mission として開発中で、2012年には打上げを予定している。

 http://www.nasa.gov/topics/earth/features/landsat_bday.html

【090309-04】
NASA、火星周回中のMars Odysseyの搭載コンピュータの再起動を計画

 3月4日、NASAは火星周回中のMars Odysseyの搭載コンピュータの再起動 を行う計画を明らかにした。3月9日の週に再起動を行う。

 これは、長期間に亘って宇宙放射線の影響を受けて来たことによるメモ リーが失われるリスクを解消するための処置で、再起動によって全く機能 が失われるかも知れないリスクとの比較を慎重に行った上での処置だとし ている。前回の再起動は2003年10月31日に行われている。

 また、今回の再起動では、2007年3月に高効率電力供給装置が異状を呈 したためにその後の健全性に疑念が持たれている“B-side”と称されるシ ステムのバックアップ系の健全性の確認を行うことができるとの期待が持 たれている。

 B-sideは、主系統であるA-sideとそっくり置き換わる形のバックアップ 系であって、中に一つでも機能不良の機器が存在していると、全体として バックアップの役に立たないものなので、高効率電力供給装置の状況の確 認が待たれているもの。

 Mars Odysseyは2001年4月に打ち上げられたもので、既に2年間のミッシ ョン期間の延長を3回行っており、科学目的の観測の他、現在火星の表面 で活躍中のSpirit、Opportunity及びPhoenix Mars Landerをサポートする という重要な役割を担っている。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/odyssey/odyssey-20090304.html

【090309-05】
NASAのMars Reconnaissance Orbiter、一時セーフモードとなるも復帰

 3月3日、NASAは最新の火星周回探査機Mars Reconnaissance Orbiterが2 月23日以来停止していた科学観測に復帰したことを明らかにした。

 2月23日に内部電圧の急激な上昇が検知されたことにより、搭載コンピ ュータが自動的に再起動され、その後、自動でセーフモードに入り、観測 がストップしていたもの。

 地上での再現試験等の結果、電圧の上昇は高エネルギーの宇宙線による 一時的なものと判断され、3月1日に地上からの指令によりセーフモードか ら正常状態に戻され、動作に異状のないことが確認されて、3月2日に科学 ミッション用のソフトが再ロードされた。

 http://www.space.com/missionlaunches/090305-mars-orbiter-fixed.html

【090309-06】
「まいど1号」順調・・・次のステップは「LLPまいど」が展開を計画

 3月1日、東大阪宇宙開発共同組合は小型人工衛星「まいど1号」の運用 状況のお知らせ(その3)で、運用は順調に推移していることを明らかにし た。

 2月28日までにほぼ全ての機器のチェックアウトを完了し、アマチュア 無線用のアンテナを展開も完了している。

 目的としている雷の宇宙からの観測に関しては、VHF広帯域波形測定器 により、雷の発生地域と非発生地域とを識別しながらデータを取得し、雷 固有の信号の取得ができていることが確認できている。

 搭載しているレーザ反射体を用いた国内の地上局から送ったレーザの反 射実験にも成功しており、今後は3月22日までの予定で海外の地上局から の実験も行うとしている。

 http://sohla.com/sohla/resources/announce_090301.pdf

 また、3月6日には「有限責任事業組合航空宇宙開発まいど」(LLPまいど) が、「まいど1号」に続く小型衛星の開発製造を本格的に始動させること を明らかにしている。

 LLPまいどは東大阪宇宙開発共同組合の初代の理事長であった(株)アオ キの青木豊彦社長の呼びかけで2008年5月に発足したもので、今後、小型 衛星バス製作、技術実証衛星を応用したミッションの実行等を行っていく としており、企業間交流を促進するロシアの独立非営利法人「露日経済協 議会」も支援を表明している。

 http://www.llpmaido.jp/press.html

【090309-07】(関連記事:【090302-09】)
AsiaSat 5の打上げがILSのProtonに決まった経緯

 3月2日付けのSPACE NEWS(ウェブ版)は、Asia Satellite Telecommuni- cations Co. Ltd.(AsiaSat)がInternational Launch Services (ILS)との 間で、ProtonによるAsiaSat 5の打上げ契約を結ぶに至った経緯について 報じている。

AsiaSatは、2006年5月にAsiaSat 5の打上げをSea LaunchのLand Launch Systemによって行う契約を結んでおり、今回はその契約を破棄してのILS との契約締結となっている。

AsiaSatでは、2011年半ばには寿命を迎えるAsiaSat 2の後継機として AsiaSat 5を打ち上げることを考えており、万一打上げ時或いは打上げ直 後に不具合が発生してAsiaSat 5が使えなくなる事態が生じた場合に対応 するための時間を確保したいとの考え方から、AsiaSat 5の打上げは2009 年の半ばには行いたいとしており、Sea Launchとの契約では当初2008年後 半の打上げを想定していた。

 ところが、Sea Launchではロケットの調達に問題が生じたとして、Asia- Satに、打上げは2010年の中頃になると通告してきたために、対応策を探 したところ、2009年中頃に予定されていたEchoStarの衛星CMBStarの開発 ・打上げが取り止めになったために打上げ機会が空いていたILSのProton への乗り換えとなったもの。

 AsiaSatでは、AsiaSat 5の総予算を1億8,000万ドルとしていたが、これ がILSへの乗り換えで2億1,500万ドルとなるとしている。内訳は、衛星製 造に9,500万ドル、打上げに8,000万ドル、打上げ保険他に4,000万ドルと なっており、打上げ費用はLamd Launchの場合の4,500万ドルから78%増と なっている。

  target="_blank"http://www.space.com/businesstechnology/090302-sn-busmon-asiasat-rocketswap.html

【090309-08】
NASA、第20次ISS長期滞在クルーの中の2人の帰還便を入れ替え

 3月3日、NASAは2008年11月に公表した2009年5月以降のISS長期滞在クル ーの予定の中の第20次の2人の地球帰還の便の入れ替えを明らかにした。

 2009年5月にSoyuz 19でISSに行き、11月に予定されているスペースシャ トルSTS-129で帰還するとされていたカナダの宇宙飛行士Robert Thirskの 帰還を、Soyuz 19に切り替え、STS-128で行き、Soyuz 19で帰還する予定 であったNASAのNicole Stottの帰還をSTS-129に変更するもの。

 これは、11月に予定されているSTS-129が遅れる事態に備えるためで、 遅れた場合にThirskのISS滞在が現状でのクルーの宇宙滞在の望ましい期 間とされている6ヶ月を超えてしまうことを避けるための事前の処置であ る。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/mar/HQ_M09-034_Crew_rides.html

【090309-09】(関連記事:【080728-06】)
NASA/ATK、Ares Iの1段の回収システムのドログシュートの試験成功

 3月2日、NASAは次期の打上げロケットAres Iの1段の回収用のパラシュ ート回収システムの中のドログ(drogue)シュートの落下試験に成功したこ とを明らかにした。

 試験はNASAとAres Iの主契約者であるAlliant Techsystems(ATK)及びパ ラシュートの設計、製造を担当しているUnited Space Alliance(USA)の技 術者により行われたもので、ドログシュートの試験として予定している4 回の中の2回目の試験であった。

 アリゾナ州ユマの陸軍の試験場上空で、ドログシュートと約23トンの模 擬1段を高度7.6kmで米空軍のC-17輸送機から放出し、落下中に所定の速度 となった時点で直径20.7mのドログシュートが開傘し、各種の計測が行わ れた。クイックルックによれば想定した結果が得られている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/mar/HQ_09-045_Ares_Drogue_Test.html

【090309-10】
NASA、ハッブル宇宙望遠鏡の次の目標は組銀河Arp 274

 3月2日、NASAは1月末から行っていたハッブル宇宙望遠鏡の次のターゲ ットを決めるためのウェブ上での一般投票の結果を明らかにした。

 総投票数134,492票の中で、トップとなったのは、約半分の67,021票を 獲得した、互いの重力によって引かれている一組の銀河であるArp 274で あった。次点は29,978票の渦巻銀河NGC 5172であり、Arp 274の独走とい う結果になった。

 Arp 274を高解像度のカメラで撮影した結果は、4月2日から5日に予定さ れている“100 Hours of Astronomy”の間に一般に公開される。

 http://www.space.com/scienceastronomy/090302-hubble-public-vote.html

【090309-11】
JAXA、「きぼう」有償利用事業を民間移管の方針

 3月4日、JAXAは「きぼう」有償利用事業の今後の進め方の方針を明らか にした。

 この日開催された宇宙開発委員会で、“「きぼう」有償利用事業の推進 方策について”という報告を行い、2007年秋から始めた「きぼう」有償利 用事業への新たな取り組み方針を示したもの。

 今後、「きぼう」有償利用をより高い質の事業としていくための方策と して、以下の2点の変更を行う。

(1) 有償利用事業を民間に移管する。
(2) 移管先の事業者に対し、利用リソース(軌道上の宇宙飛行士作業時 間・電力・通信・容積、打上げ・回収の質量・容積)を種類・量に 応じた“定価”を定めて提供する。

 この変更の実現に向けて、3月6日から4月6日の間に、事業者になること に関心を有する民間企業等及び有償利用の希望者からの意見を求め、その 結果を踏まえて、事業者の募集、リソース予約受付等を展開するとしてい る。

 事業者がJAXAに支払う利用リソース料は、搭乗員作業時間1時間あたり 550万円、打上げ重量1kgあたり330万円、回収重量1kgあたり550万円、タ ンパク質結晶生成利用機会一式あたり160万円と設定されている。

 事業者はこの他に、テーマ毎に、JAXAが行わなくてはいけない国際調整、 安全性・搭載性審査等の作業の実費をJAXA受託経費としてJAXAに支払い、 リソース料とJAXA受託経費及び自ら行う利用者への支援作業の対価を利用 者から回収する形となる。

 http://www.jaxa.jp/press/2009/03/20090304_sac_kibo.pdf

【090309-12】(関連記事:【080728-11】)
ESA、7つ目のEarth Explorer ミッションの候補を3件に絞り込む

 3月2日、ESAは7つ目のEarth Explorer ミッションの候補として検討が 進められてきた6件の提案の中から、1月にリスボンで開催され、観測デー タを利用する人達が集まったEarth Explorer User Consultation Meeting でのプレゼンテーションを経て、次のステップであるフィージビリティス タディに移行する3件の選定を行ったことを明らかにした。

 選定されたのは、次の3件である。

 (1) BIOMASS:
   全地球的スケールで森林のバイオマスの分布と経時変化を一貫した 方法で測定することを目的とする。

(2) COld REgions Hydrology High-resolution Observatory (CoReH2O):    地表の雪及び氷河と南北両極を覆う氷床の上の積雪に含まれる真水 の量を計測することを目的とする。

(3) Process Exploration through Measurements of Infrared and millimetre-wave
   Emitted Radiation (PREMIER):    高度5km〜25kmの大気の組成をコントロールしているプロセスを数 値化することを目的とする。

 http://www.esa.int/esaCP/SEMI9NBDNRF_index_0.html

【090309-13】
Northrop Grumman、AFRLから衛星内ワイヤレスデータバスの開発受注

 3月3日、Northrop Grumman Corporationは、Air Force Research Labo- ratory(AFRL)から、衛星用のワイヤレスシステムの開発について、第1段 階の契約を受けたことを明らかにした。契約額は410万ドル、契約期間は 21ヶ月とされている。

 将来の衛星のために衛星の機器間及び内部機器と外部の装置との間のワ イヤレスデータバスの開発を目指すもので、AFRLが進めるSpace Plug-n- Play Avionics(SPA)と称される最新の電子システム開発の一翼を担うもの である。Northrop Grummanの担当部分はSPA-Wirelessと称される。

 http://http://finance.yahoo.com/news/Northrop-Grumman-Selected-by-pz-14531088.html

【090309-14】(関連記事:【081006-16】)
榎本氏の対Space Adventures 2,100万ドル返還要求訴訟に継続可の判断

 3月6日、AP通信は、連邦判事が、日本の起業家榎本大輔に対して、Sp- ace Adventuresに支払い済みの2,100万ドルを返還することを求めて起こ した訴訟を継続することを認めたと報じている。

 榎本は2006年9月にSoyuz TMA-9に搭乗してISSを短期訪問することが決 まっていながら、打上げの3週間前に健康上の理由で外されたのは、榎本 が将来の投資の約束をしなかったためにSpace Adventuresが仕組んだこと だとして、支払い済みの金額の返還を求めている。

 http://www.wtopnews.com/?nid=111&sid=1618413

【090309-15】
中国の宇宙プログラムにマカオ特別管理区の実業家から寄付

 3月8日、中国国営新華社通信は、この日北京で行われた式典において、 中国宇宙財団が、マカオ特別管理区の篤志家から有人ミッション神舟7号 の成功を祝う形で、1,446万元(21万ドル)の寄付があったことを公表した と伝えている。

 寄付は49人のマカオの実業家からとされており、250万元が酒泉衛星発 射センタに、150万元が西昌衛星発射センタに配分されることになってお り、更に185万元は14人の宇宙飛行士に与えられる。

 マカオからの中国本土の宇宙開発プログラムへの寄付は、今回が3回目 であり、過去2回は中国初と2回目の有人飛行神舟5号と6号の成功を祝す る形で行われている。

 http://news.xinhuanet.com/english/2009-03/08/content_10970481.htm

【090309-16】
JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク

3/2 「世界遺産年報2009」にだいちの観測画像掲載
3/3 ISS・きぼうウィークリーニュース第333号
3/3 小惑星「イトカワ」表面の地形名称に関する国際天文学連合(IAU)正式承認
3/3 「宇宙学校・東京」開催
3/4 映像ソフト貸出:
「きぼうの、その先へ−若田宇宙飛行士 国際宇宙ステーションに長期滞在−」追加
3/5 「ALOSデータ利用シンポジウム〜だいちが拓いた宇宙利用の世界〜」開催レポート
イベント
3/9 第27回宇宙エネルギーシンポジウム
3/12 きぼう利用フォーラム京都講演会「宇宙とつながる京都2009」
3/14 JAXA宇宙探査イベント「宇宙探査の始動〜Inspire the future〜」
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