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メールマガジン「週刊KU-MA」 第38号          [2009.3.25]

■目次

(1)YMコラム
     「無重力でのロウソクの炎」

(2)ワンダフル宇宙
     「空の青さ」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」

■YMコラム(38) 2009年3月25日

 無重力でのロウソクの炎

 ある地方新聞の読者から、無重力でロウソクに火をつけるとどうなるか? という質問が来ました。とてもファラデーの『ろうそくの科学』のように はいきませんが、答えを書いたので御鑑賞ください。

 

まずは、上の写真を見ながら。

 重力の下でのろうそくについて。芯に火をつけると、すぐそばの固体の ロウが溶けて液体になり、図のAの部分にたまります。液体になったロウ は毛細管現象によって芯を伝わって昇り、芯の先端でさらに熱せられて気 体のロウになります。この気体のロウが、まわりの空気中の酸素と反応し て燃えます。

 温められた気体は膨張しているので、ふつうの温度の気体より軽く(正 確には密度が小さく)上に昇って行きます。周囲の空気も、温かくなって 図の矢印のように炎にそって流れます。だから、ロウソクの炎は上に向か って長くのびた形になるのです。

 では無重力ではどうなるでしょうか。


上の写真をご覧ください。

無重力では、温度が高い気体とふつうの温度の気体とのあいだに重 さ(正確には密度)の違いがないので、温められた気体が上に昇っては行 きません。そのため、炎は長くのびず、丸くなってしまいます。すると燃 焼でまわりの酸素が使われても、新鮮な空気が供給されないので、無重力 ではロウソクの火がすぐに消えてしまうだろうと言われていました。

 ところが、スペースシャトルやロシアの宇宙ステーション「ミール」で ロウソクを燃やしてみると、確かにすぐに消える場合もあったのですが、 45分間も燃え続けた時もあったのです。これはなぜでしょうか?

 気体の濃さが場所によって異なっていると、濃いところから薄いところ に気体が移動して行って、時間とともに気体の濃さが一様になっていきま す。この現象を「拡散」といいます。この「拡散」によって、じわりじわ りと酸素が供給されていくため、ロウソクは燃えつづけるのですね。ただ し、無重力では、燃焼を維持するぎりぎりの速度で酸素が供給されるため、 ロウソクのそばに拡散を妨げる物があったりすると、すぐに火は消えてし まいます。

(YM)

■ワンダフル宇宙(38) 2009年3月25日

 空の青さ

 パリは、滞在中ずっとよく晴れていました。こんなことは初めてです。 どんよりとした空のもとを流れるセーヌ──というのが、パリの風物なの に・・・。

 空が青い。一点の雲もなく晴れている日が、年に何回かあります。そん な日、太陽のいるところとそのすぐ周辺だけが、何だかまぶしいくらい金 色に輝いていて、それ以外の方向の空は美しい青色を見せてくれています ね。幼い日、要するに太陽は金色で、空は青色をした「もの」だと思って いました。夜になると暗くなるのは太陽がいなくなるからだと分かるので すが、その空に何だか光る「もの」がいっぱい現れるのも不思議で神秘的 でした。その「星」たちは、太陽と同じ向きに動いていくので、それらは すべて地球の周りを回っていると考えるのはごく自然なことで、幼い子は みんな「天動説」の信者です。

 さてしかし、昼間の空の中で、自分で光っているもの、誰かの光を跳ね 返しているのではなく、自らが発光体であるものが、あのまぶしい太陽だ けだと分かったときの驚きは忘れられません。では空は自ら青く「輝いて いる」わけではないのでしょうか? そして人類の英知の一部分を分けて もらって、空の青い色も、空で唯一の光源である太陽の光の色なのだと知 りました。いや正確には、発光源はもっと無数にあります。だって昼間の 空だって星たちは自ら光っているわけですから。でも圧倒的な太陽の光に 負けて、他の星たちの光は人間の目では見えないのですね。ただし昼間に も空に星たちのいることは、電波望遠鏡を駆使すればはっきりと確認でき ます。

 さて、太陽面から放たれた光は、実は七色らしい(国によっては六色と か五色とかいわれているところもあるみたいですが)ことも、以前から虹 の色をもとにして気づいていた人がいたという話もあります。太陽の光が 「分光」されて「赤橙黄緑青藍紫」と分けられ、それがその光を構成する 成分の波長による違いであることが分かったのは、そんなに昔のことでは ありません。つづいて、私たちの目がとらえることのできる「可視光」の 波長の外に、電波・赤外線・紫外線・X線・ガンマ線という「電磁波」と 総称される「光」も検知されました。

 発射された太陽の光は、あらゆる方向に出て行きます。もちろん地球の ある方向だけでなく、その反対向きにも進んでいきます。だが宇宙空間で 太陽と地球が向き合っている様を想像すると容易に分かるように、地球に 届く光の何と少ないことか。その少ない光のおかげで私たちが生きている ことが、本当に不思議で有難いと、特に最近は思うようになりました。

 ではなぜ地球に向かってまっすぐに進む光だけが輝いているのではなく て、太陽のいない方角からも「青い」光がやってくるのか。それは第一に は、地球の表面にいる私たちの方へやってきた光に加えて、地球を包む大 気にも光が当たるからです。大気に当たった太陽の光はどうなるか? 地 球の大気は窒素や酸素の原子や分子を含んでおり、その大きさは太陽の光 の(私たちの目が感応できる)波長よりも小さいことが分かっていて、そ の場合、先週お話しした「レイリー散乱」が起きます。レイリー卿がおっ しゃるには、こうした散乱の起きやすさ(散乱確率)は、光の七色のそれ ぞれの波長の4乗に反比例するらしいのです。つまり波長が短いほどよく 散乱されるということです。赤い光はあまり散乱されない。青い色・紫の 色は激しく散乱されるということです。

 すると、あなたから見て太陽のある方向からは、赤っぽい光、橙色の光、 黄色っぽい光などが、あまり散乱されないままでまっすぐにやってくるの で、太陽はこれらの波長で輝いていることになります。あなたから見て太 陽のいる方向でない方向へ行った光のうち、地球大気に捕らえられた光は どうなるのでしょう? まず赤っぽい波長は、そのまま比較的まっすぐに 散乱されないままあなたの視界の外へ飛び去ります。青っぽい光は、大気 中の原子や分子によって散乱されるので、あなたの方に向かって太陽から 放たれたわけではないものも途中で散乱されて方向を変え、あなたの方へ やってくるものも出てきますね。

 レイリー卿によれば、青い波長は赤い波長の6倍から10倍くらい散乱の 確率が大きいので、あなたの方へ途中で向きを変えてやってくる光の波長 は、圧倒的に「青」ということになるんですね。え? そうなると空が紫 色でもいいんじゃないかって? あなたは鋭い。しかしこれはレイリー卿 の散乱の式に基づいて、かなりしっかり計算されていて、紫の波長は地球 の大気の中で激しく散乱されているうちに、散乱されすぎて宇宙空間に逃 げていくものが多くなってしまうようです。ということは? そうです。 私たちが飛行機から外を眺めているとき、空の色がいくぶん紫がかってい ることに気がつかれた方もいらっしゃるのでは?

 さて来週は、夕焼けの話に行きましょうか。

■宇宙茫茫ヘッドライン

【090323-01】ESA、地球の重力場の精密計測を目的としたGOCEの打上げ成功
【090323-02】STS-119ミッション、ISSの最後の太陽電池パドル設置
【090323-03】JAXA、CAMUIロケットによるエジェクタロケットの飛行実験成功
【090323-04】Atlas 5による米空軍のWGS-2の打上げ、2段の推進薬漏れで遅延
【090323-05】3月24日にDelta IIで米空軍の改良型GPS衛星打上げ予定
【090323-06】SpaceX、Falcon 1の初の商業ベースでの打上げの準備状況を公表
【090323-07】インド、イスラエル製のスパイ衛星を4月初めに打上げ予定
【090323-08】NASA、ULAとAtlas 5による4基の衛星の打上げ契約締結
【090323-09】ILS、SESの3基の衛星の打上げ契約具体化
【090323-10】3/25〜27にドイツで国際機関間スペースデブリ調整委員会(IADC)開催
【090323-11】NASA、Mars Science Laboratoryの命名コンテストのウェブ投票受付開始
【090323-12】カナダの宇宙飛行士選定、最終段階へ・・・16人の氏名公表
【090323-13】中国、第3回の宇宙飛行士選抜を実施中
【090323-14】ATK、Ares Iの1段関係のUnited Space Allianceとの契約締結
【090323-15】Virgin Galactic、スカンジナビア3国で宇宙旅行を扱う代理店を選定
【090323-16】米上院議員、超党派で大統領にNASAの監察総監の罷免を要求
【090323-17】JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク

【090323-01】
ESA、地球の重力場の精密計測を目的としたGOCEの打上げ成功

 3月17日、ESAは、地球の重力場の精密計測を目的とした衛星GOCE (Gra- vity field and steady state Ocean Circulation Explorer mission)の 打上げに成功した。この打上げはロシアのKhrunichev CenterとドイツEADS Astriumの合弁のEurockot Launch Services GmbHが提供するロケットであ るRockotによりロシアのプレセツクから行われた。

 当初は2008年9月の打上げが予定されていたが、準備段階で発生した上 段ロケットBreeze KMの航法誘導機器の不具合の原因究明と対策立案に時 間を要し、漸く3月16日に打上げのこととなったが、地上側のサービスタ ワーのドアが開かないという問題が発生して、発射の7秒前にカウントダ ウンが中断され、打上げは1日延期されていた。

 衛星の製造はイタリアのトリノのThales Alenia Spaceの下で、プラッ トフォームをドイツのEADS Astrium、搭載機器のとりまとめをフランスの カンヌのThales Alenia Spaceが担当している。なお、超精密のセンサは フランスのOneraが開発した。衛星の質量は1,052kgで、計測に際しての外 乱の発生を極力少なくするために、衛星自体に動く部分を一切持たない構 成となっており、更に僅かに存在する空気の抵抗を極力受けにくい形を採 っている。

 投入された軌道は、観測の精度を上げるために極力低い軌道が良いこと から、高度280kmで軌道傾斜96.7度の円軌道であり、軌道高度を維持する ための推進系はキセノンガスを燃料とするイオンエンジンで、約40kgのキ セノンガスで最低でも2年間、期待としては3年間の軌道維持を行う。

 http://www.esa.int/esaCP/SEMH3NITYRF_index_0.html

【090323-02】
STS-119ミッション、ISSの最後の太陽電池パドル設置

 3月16日、前日に打ち上げられたSTS-119ミッションのスペースシャトル Discoveryでは、センサ付き検査用延長ブーム(OBSS)用いて機体外部の熱 防御システム(TPS)の点検を行った。取得した画像は地上に送られ打上げ 時のビデオ映像とドッキング前にISSの中から撮影する画像と共に画像の 専門家によるTPSの健全性確認に用いられる。

 また、この日、米空軍のスペースデブリ観測結果から、旧ソ連時代の衛 星Comos 1275由来のデブリがISSに接近する可能性があるとの情報があっ たが、ISSの危険域とされる範囲には入らないことが確認され、デブリ回 避マヌーバの必要性はなしとされた。
 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts119/news/STS-119-03.html
 17日にDiscoveryはISSに近付き、ドッキングの前にISSの下方約180mで 機体を縦に360度回転させ、ISS内部から機体外部の写真撮影を行った。ド ッキングは17日16:20 CDT(18日06:20 JST)に無事完了した。(注:CDTは ヒューストンがある米国中部の夏時間)。その後、同日の18:09CDTには、 DiscoveryとISSの間のハッチが開けられ、両クルーの共同作業が開始され た。また、21:00にはSTS-119のミッションスペシャリストの若田光一と ISSの第18次長期滞在クルーのフライトエンジニアSandy Magnusの交替が 行われた。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts119/news/STS-119-05.html

 19日にはSteve SwansonとRicky Arnoldによる6時間7分の船外活動が行 われ、船内からのロボットアームの操作と協力して質量約14トン、長さ13 .7mのISS最後のトラスセグメント(S6トラス)を右舷側の最先端に取り付け た。これによりISSの背骨に相当する全長102mのトラスが完成した。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts119/news/STS-119-09.html

 20日にはS6トラスに取り付けられている2枚の太陽電池パドル(Solar Array Wing:SAW)の展開が行われ、無事終了した。これで全てのSAWが装備 されたことになり、SAWの表面積は4対合わせて3,567uとなり、発電能力は 120kWに、科学実験用に使用できる電力は倍増して30kWになった。なお、こ のSAWの展開は、当初22日に予定されていたが、18日の時点で、OBSSを用い た熱防御システムの詳細検査を実施する必要が無いとの判断が下されたこ とから、前倒しして行うことが可能となったもの。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts119/news/STS-119-11.html

 21日には、Steve SwansonとJoe Acabaによる6時間30分の船外活動が行わ れ、STS-127ミッションで打ち上げられる予定の新しいバッテリの設置場所 の準備、「きぼう」日本実験棟の船内保管室上部へのGPSアンテナの設置、 ラジエータパネルの撮影等を行ったが、予定していたP3トラス下部での曝露 機器結合システム(Unpressurized Cargo Carrier Attach System:UCCAS)の 取り付けが旨く行かず、この作業は中断した。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts119/news/STS-119-13.html

 前回のシャトルのミッションでISSに設置した水再生システム(Water Re- cycle System:WRS)は、内部の尿処理装置(UPA)に不具合があって機能検 証を行えないままになっており、今回のミッションでUPAに新しい蒸留装置 (Distillation Assembly:DA)を取り付けて再度機能検証を行おうとして いる。

 20日にDAの交換を行い、21日には処理する尿を入れない状態での作動に異 状の無いことを確認したが、22日にUPAに尿サンプルを注入し、全ての処理 サイクルを行おうとしたところ、リサイクル・フィルター・タンクでUPAへ の尿の流入が少ないというトラブルが生じ、フィルターの交換をしてやり直 しとなった。交換した後、再度WRSの検証を開始し、23日の未明まで掛かっ て初回の処理を終了した。処理済みのサンプルは地上に持ち帰られ、各種の 確認が行われる。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts119/news/STS-119-15.html

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts119/news/STS-119-16.html

 また、22日には翌日の第3回船外活動中に中国のロケット由来のデブリが接 近する可能性があったため、Discoveryの姿勢制御システム(Reaction Con- trol System:RCS)を使用して結合しているISSごと姿勢を抵抗が大きい向き (シャトルの下部を進行方向に向ける)に変更し、約3時間その状態を保って空 気抵抗で軌道高度を僅かに下げる処置が行われた。

 http://www.spaceflightnow.com/shuttle/sts119/090322fd8/index4.html

【090323-03】(関連記事:【090223-04】)
JAXA、CAMUIロケットによるエジェクタロケットの飛行実験成功

 3月16日、JAXAは将来の宇宙輸送機用エンジンの性能向上を目的とした ロケット複合エンジンの研究の一環として、北海道大学と共同研究を進め ているエジェクタロケットの研究用モデルの亜音速飛行実験を北海道広尾 郡大樹町で行った。

 実験はNPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)に委託して、 同法人のCAMUIロケットを利用してロケット噴流による亜音速でのエジェ クタ効果のデータの取得を目指したもので、JAXAの発表では、2つの機体 は回収され、1基については実験データの取得が確認されており、もう1基 についてはデータ確認作業を続けているとしている。

 http://www.jaxa.jp/press/2009/03/20090316_camui_j.html

【090323-04】
Atlas 5による米空軍のWGS-2の打上げ、2段の推進薬漏れで遅延

 3月17日、United Launch Alliance(ULA)はケープカナベラルからAtlas 5 により、米空軍の次世代の軍事用通信システムWideband Global SATCOMの 2基目の衛星であるWGS-2を打ち上げる予定であったが、2段への推進薬充 填中に漏れが発見されたことからカウントダウンは中止され、打上げは延 期となった。

 この打上げは当初14日に予定されていたが、11日にスペースシャトル Discoveryの打上げが中止となった時点で延期となり、Discoveryが15日に 打ち上げられたことから、17日に打上げ予定となっていたもの。

 新しい打上げ予定日は、3月24日に予定されている同じULAのDelta IIに よるGPS衛星の打上げを優先することとし、早くても3月26日となるが、28 日に予定されているDiscoveryの帰還との関係で、更に先送りとなる可能 性もあるとされている。

 http://www.floridatoday.com/article/20090319/NEWS02/903190323/1006/NEWS01

【090323-05】
3月24日にDelta IIで米空軍の改良型GPS衛星打上げ予定

 3月19日、測位衛星関連の情報提供を専門としているGPS Worldは、米空 軍の改良型GPS衛星GPS 2Rシリーズの7号機(GPS 2R-20)の打上げが、3月24 日にケープカナベラルからUnited Launch Alliance (ULA)のDelta IIによ って行われる予定であると報じている。

 GPS衛星のDelta IIによる打上げは、2008年3月15日のGPS 2R-19以来で あるが、Delta IIは1989年2月からこれまでに46基のGPS衛星を打ち上げて きている。

 http://sidt.gpsworld.com/gpssidt/Latest+News/Delta-II-GPS-IIR-20-Launch-Scheduled-for-March-24/ArticleStandard/Article/detail/588250?contextCategoryId=33831

【090323-06】(関連記事:【090316-06】)
SpaceX、Falcon 1の初の商業ベースでの打上げの準備状況を公表

 3月17日、Space Exploration Technology (SpaceX)は、Falcon 1の5号 機の打上げ準備に入ったことを明らかにした。Falcon 1は2008年9月に4号 機で初めて打上げに成功したもので、今回は2度目の打上げ成功を目指す ことになる。

 太平洋上のマーシャル諸島のクワジェリン環礁のオメレク島(Omelek Island、北緯9.1度)の射場に向けて、1段目の米国カリフォルニア州ロン グビーチからの海路による輸送が始まり、近日中には2段目が空路により 輸送される。

 この打上げはFalcon 1の初の商業ベースでの打上げであり、現地時間の 4月21日に行われる予定で、マレーシアの地球観測衛星RazakSatと同じく マレーシアの2基の小型の相乗りペイロードを搭載する。RazakSatは質量 180kgで高度684km、軌道傾斜9.1度の軌道に投入される予定。

 http://www.spaceflightnow.com/falcon/005/090317date.html

【090323-07】
インド、イスラエル製のスパイ衛星を4月初めに打上げ予定

 3月19日、インド第3の日刊紙“The Hindu”のウェブ版は、インド宇宙 研究機関(ISRO)が4月初めに、極軌道衛星打上げロケット(PSLV)で、イス ラエルの偵察衛星RISATの打上げを行う予定であると報じている。質量約 300kgのこの衛星は、合成開口レーダを搭載しており、時間と天候に関係 なく地表の画像を取得することができる。

 この打上げには、相乗り衛星として、インドのAnna大学で製作された質 量38kgの通信衛星Anusatが搭載される。

 http://www.hindu.com/2009/03/19/stories/2009031955641100.htm

 なお、このRISATの打上げに関してはインドの別のメディア“NDTV.com” は、2008年11月にムンバイで起きた同時テロを受けて、インド政府の安全 保障機関が急遽、イスラエルからスパイ衛星を購入して自ら打ち上げるこ とになった、と伝えている。

 http://www.ndtv.com/convergence/ndtv/story.aspx?id=NEWEN20090088139

 インドが打上げを請け負っているだけなのか、衛星を購入したのか確実 な情報は無いが、The Hinduの記事の中にも、衛星によるレーダ画像をイ ンドが利用することになるかも知れないという記述があり、インドの偵察 能力向上にイスラエルが貢献していることは間違い無い様である。 

【090323-08】
NASA、ULAとAtlas 5による4基の衛星の打上げ契約締結

 3月16日、NASAはUnited Launch Alliance (ULA)との間の包括的な打上 げサービス契約であるNASA Launch Servicesの下で、新たに4基の衛星の Atlas 5による打上げの契約を結んだことを明らかにした。

 2基が科学局の観測衛星、他の2基が宇宙運用局のデータリレー衛星で、 打上げは2011年から2014年に行われる予定とされている。

 2011年の第4四半期にRadiation Belt Storm Probesミッションの、20 12年の第1四半期及び2013年の第1四半期にデータリレー衛星TDRS-K及び TDRS-Lの、そして2014年の第4四半期にMagnetospheric Multiscaleミッ ションの打上げが計画されている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/mar/HQ_C09-011_Launch_Services.html

【090323-09】
ILS、SESの3基の衛星の打上げ契約具体化

 3月18日、International Launch Services (ILS)とルクセンブルクに本 社を置く欧州を代表する衛星サービス提供会社SESは、ILSとSESの子会社 であるSES Satellite Leasing Limitedが2007年6月に結んだ包括的な打上 げサービス契約の下で、新たに3基の衛星のProtonによる打上げについて 具体的な契約を結んだことを明らかにした。

 主たるミッションとして、2010年後半にSES NEW SKIESのNSS-14の、20 11年後半にSES SIRIUSのSirius 5の打上げが予定されており、その他に 2010年の初めに米国向けのサービスを行うOS-1の打上げが予定されている。

 http://www.ilslaunch.com/news-031809

【090323-10】
3/25〜27にドイツで国際機関間スペースデブリ調整委員会(IADC)開催

 3月25日から27日の3日間、ドイツのダルムシュタットのEuropean Space Operations Centre (ESOC)で、ESAの主催で第27回の国際機関間スペース デブリ調整委員会(Inter-Agency Space Debris Coordination Committee: IADC)が開催される。

 IADCは米国、欧州、フランス、ドイツ、イタリア、英国、ロシア、日本、 中国、インド、ウクライナの宇宙機関で構成されており、加盟宇宙機関間 でのスペースデブリ研究活動に関する情報交換、スペースデブリ研究の協 力の機会の提供、実施中の協力活動の進捗状況のレビュー、デブリ低減策 の検討等を目的としている。

 また、今回、ESOCでは、IADC終了後週末を挟んで3月30日から4月2日の 予定で、第5回のスペースデブリに関する欧州会議(European Conference on Space Debris)が開催される。プログラムによれば、JAXAからも数件の 講演とポスターセッションへの出展が予定されている。

 http://www.congrex.nl/09c14/

【090323-11】(関連記事:【081124-07】)
NASA、Mars Science Laboratoryの命名コンテストのウェブ投票受付開始

3月18日、NASAは大型の火星ローバMars Science Laboratory(MSL)の命 名コンテストの第2段階として、3つの年齢層別に3件ずつ選んだ合計9件の 最終候補をウェブ上で公開して、一般の投票を求めることを明らかにした。 このコンテストはNASAとWalt Disney Studios Motion PicturesとがSpace Act Agreementを結んで、協力して実施しているもの。

 投票可能期間は3月23日から29日までで、NASAでは応募時に寄せられた エッセイと一般の投票結果に基づいて名前を決定し、4月には発表すると している。

 名前の募集は2008年11月から2009年1月に幼稚園から高校までの児童生 徒を対象に行われたもので、全米50州及びプエルトリコから、更には米軍 の海外駐在部隊の家族から総数9,000件以上の応募があった。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/mar/HQ_09-062_MSL_Naming_Poll.html

【090323-12】
カナダの宇宙飛行士選定、最終段階へ・・・16人の氏名公表

 3月16日、カナダ宇宙庁のSteve MacLean長官は、2008年5月から実施し てきた新しい宇宙飛行士の選定作業の最終段階に進む16人の氏名を公表し た。この中の2人が5月にはCanadian Astronaut Corpsのメンバーとして迎 えられることになる。

 カナダの宇宙飛行士の選定は1983年に6人、1992年に4人が選ばれて以来 3回目であり、今回の応募者は5,351人であった。

 先ず、書類審査で面接に進む人数を79人に絞り込み、面接の結果残った 39人に各種の適正検査を2009年1月に行って31人に絞り、更に2月に厳しい 環境下での対応能力をチェックして残ったのが今回公表された16人である。

 この16人は3月16日から20日に精密な医学検査を受け、5月の最終決定を 待つことになる。

 http://www.marketwire.com/press-release/Canadian-Space-Agency-961658.html

【090323-13】
中国、第3回の宇宙飛行士選抜を実施中

 3月16日付けの「北京科技報 2009年第10期」によると中国は第3回目の 宇宙飛行士の選抜を行っている。今回の選抜の対象者もこれまでの2回と 同様で空軍のパイロットのみとされている。

 1970年後半に行われた最初の選抜では1,840人の人民解放軍のパイロッ トの中から20人が選ばれたが、1971年9月に起こった林彪事件の影響で訓 練は中止され、そのまま宇宙飛行士にはならずに終わった。

 1990年代に行われた第2回の選抜では約1,500人のパイロットの中から 14人が選ばれ、彼等の中から2003年、2005年、2008年に行われた神舟5号、 6号、7号での有人飛行の搭乗員6人が選ばれている。

 第3回目の選抜では数千人に上ると考えられる応募者に対して書類選考 と医学的検査で60人以下に絞り込み、その後宇宙飛行士訓練センタで特殊 な環境及び状況下での適正及び対応力のチェックを行って10数人に絞り込 み、最後に軍隊での状況、私生活、家族の健康状態等を調査し、2010年に は6、7人の宇宙飛行士候補者を選抜するとしている。

 http://www.bkweek.com/pfwebplus/Emagazine/pfPrdArticle.aspx?ArticleId=0069bd90-7115-4234-ab45-effe82078768

【090323-14】(関連記事:【081020-10】)
ATK、Ares Iの1段関係のUnited Space Allianceとの契約締結

 3月18日、Alliant Techsystems, Inc.(ATK)はUnited Space Alliance (USA)との間で、ATKが主契約者として進めているNASAのAres Iの1段の開 発においてUSAを副契約者とする契約を締結したことを明らかにした。

 USAがAres Iとその試験機であるAres I-Xの設計・開発・試験・エンジ ニアリング(DDT&E)のフェーズの作業の支援を行うもので、契約額は2億 5,700万ドルとされている。

 この契約に関しては、ATKがなかなか正式の契約に応じないことから、 2008年9月にはUSAが関連社員に対して、ATKの仕事を行わない様に指示す るという事態が生じたが、10月に正式契約に向かっての合意ができ、そ の後契約の詰めが行われていたもの。

 http://finance.yahoo.com/news/ATK-Awards-257-Million-prnews-14674848.html

【090323-15】(関連記事:【090202-15】)
Virgin Galactic、スカンジナビア3国で宇宙旅行を扱う代理店を選定

 3月17日、商業ベースで一般人の宇宙旅行を実現しようとしているVir- gin Galacticは、スウェーデンのヨーテボリ(G?teborg、英語ではGothe- nburg)で記者会見を行い、スカンジナビア3国で同社の宇宙旅行を扱う代 理店を選定したことを明らかにした。

 Virgin Galacticでは、スウェーデンのキルナ(Kiruna)のSpaceport Swedenを宇宙旅行への出発地の一つとしようとしており、2009年の1月か ら、スカンジナビアの優れた旅行業者と代理店契約を結びたいとして候 補業者を公募していたもの。

 今回“Accredited Space Agents”(ASAs)として選定したのは、デンマ ークのHannibal & Marco Polo A/S、フィンランドのArea Travel Agency、 スウェーデンのIce Hotel Travel、The Search及びUpplevelseakuten AB の3社の合計5社である。

 http://www.ssc.se/?id=5104&cid=14466

【090323-16】
米上院議員、超党派で大統領にNASAの監察総監の罷免を要求

 3月18日、米議会の民主党上院議員のClaire McCaskillとJohn D. Rocke- feller IV及び共和党上院議員Chuck Grassleyの3人は、連名でオバマ大統 領にNASAの監察総監(Inspector General)Robert W. Cobbの罷免を求め る書簡を送ったことを明らかにした。

 監察総監は監査総監法の下で大統領によって任命され、それぞれの組織 の監査を行う立場であるが、NASAのCobbは2002年に任命されて以来問題行 動が明らかになることは再々であったが、業務監査の実施面では機能して いないとして、早々に適切な人物で置き換えることを求めている。

 Cobbに対しては、2006年にはNASA内の安全性に関する違反行為に対して の取り調べを行わず、且つその点を指摘した者に対して報復をしたとの情 報が寄せられたり、2007年には完全性と効率に関する大統領委員会が、Co- bbは監査の知識も経験もない技術者を監察総監室のメンバーにしたり、監 査レポートを自ら書き換えたりと監察総監として全くふさわしくない行動 が見られたことを報告している等の問題があり、既に2007年に上下両院の 科学技術に関する委員会等の小委員長が連名の書簡で当時のブッシュ大統 領に罷免を求めているが、当時のNASAのGriffin長官はCobbを擁護する発 言をしており、大統領も罷免に動かなかった。

 今回、改めて罷免要求が出された背景には、2008年12月に米国議会の調 査機関であるGovernment Accountability Office(GAO)が公表した報告 書がある。

 この報告書では、2006年と2007年にNASAの監察総監室が作成した監査レ ポート71件の中で、問題点を指摘したレポートは1件しか無かったこと、 監察総監に強く求められている連邦政府の支出削減への貢献度が低いこと 等の問題点が指摘され、改善のための行動の必要性が明記されている。

 http://blogs.orlandosentinel.com/news_space_thewritestuff/2009/03/3-senators-urge-obama-to-remove-nasa-inspector.html

【090323-17】
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