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メールマガジン「週刊KU-MA」 第47号          [2009.5.27]

■目次

(1)YMコラム
     「ハッブル宇宙望遠鏡の修理を終える」

(2)ワンダフル宇宙
     「アポロ計画の不吉なスタート──アポロ1号」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」

■YMコラム(47) 2009年5月27日

ハッブル宇宙望遠鏡の修理を終える

 ここのところスペースシャトルは、すべて国際宇宙ステーションの任務 に限定して使用されていたが、宇宙科学者たちの根強い要求に基づいて、 久しぶりで他のミッションに活用された。あのハッブル宇宙望遠鏡の第四 修理ミッションが成功裏に行われたのである。

 スペースシャトルのミッションの中では、このような一度軌道に送った 高価な衛星が不具合を起こしたり、性能が劣化してきた時に、その修理を したり、部品を取り換えたり、新しい機器を取り付けたりするミッション は、最も高く評価されるものであろう。

 今回は4つの機器を設置あるいは修理した。その中には、赤外線・可視 光線・紫外線にわたる天体観測を単一の機器でやってしまうWide Field Camera 3も含まれており、これまで数々の快挙をなしとげてきたハッブル 宇宙望遠鏡が、まったく新しく生まれ変わって観測をするような蘇りを果 たしたようである。

 これでハッブル宇宙望遠鏡は、最終段階の観測を開始することになる。 この望遠鏡の修理をするためのシャトル・ミッションは、実は5回派遣さ れています。だとすると「どうして第四修理ミッションと呼ぶの?」とい う疑問が浮かんでくる。どうもそれは、第三ミッションが、1999年と2003 年の2つのフェーズに分けて実施されたからである。

 それにしても、今回の修理ミッションは気合が入っていた。13日間にも 渡って、5回(合計36時間56分)の船外活動を経て、やっとの思いでなし とげた飛行士たちの奮闘は、世界の宇宙科学者たちの要求に対し、体を張 ってサポートしたものである。さあ、いよいよ2014年に後継機JWST(James Webb Space Telescope)が打ち上げられるまで、目の眩むような観測を次 々と届けながら、フィナーレを飾ってほしいものである。

■ワンダフル宇宙(47) 2009年5月27日

アポロ計画の不吉なスタート──アポロ1号

 一人乗りのマーキュリー計画から二人乗りのジェミニ計画へと、順調に 進んで行き、1960年代のうちに人間を月面に送って帰還させるというケネ ディ大統領の計画が、どうやらできそうだという楽観ムードが漂い始めて いた1967年の初めごろ、フロリダ州のケネディ宇宙センターで衝撃的な事 故が発生しました。

 1967年1月27日の夕方、34番発射台に屹立するサターン1Bロケットの一 番上に据え付けられたアポロ司令船の内部が、突然火で包まれたのです。 そのコックピットの中では、ガス・グリソム、ロジャー・チャフィー、エ ド・ホワイトという3人の宇宙飛行士が、打上げのためのリハーサルをし ていました。宇宙船の床を複雑に這っている配線のうちの1本がすり切れ ていたらしく、そこから飛んだ火花が何かの可燃物に飛び移りました。

 それくらいなら、普通はどうということはなかったでしょうが、実はこ のアポロ宇宙船の内部は、純粋酸素が満たされていたのです。一瞬の火花 は、たちまちのうちに宇宙船内部のすべてを火の海に変え、飛行士たちは おそらく数秒のうちに窒息死したと思われます。

 チャフィーがまず、無線を通じて「宇宙船が火事だ!」と叫び、つづい てホワイトの「コックピットで火事だ!」という声が聞こえ、そして再び チャフィーが「火に巻かれた!出してくれ!」と怒鳴るのが、管制室の人 々が耳にした飛行士たちの最後の声でした。チャフィーの最初の叫びから 15秒後、司令船が吹き飛びました。その激しい爆発で、整備塔の8階で作 業していたチームにいた発射台チームのメンバーも立っていた場所から吹 き飛ばされたといいます。

 この宇宙船のハッチは、非常に開けにくい2枚構造のもので、飛行士た ちも咄嗟に開いて脱出できるような代物ではありませんでした。したがっ て、火事の際に駆けつけたエンジニアたちが、ボルトで留められたハッチ の一部を少しだけこじ開けるために何分もかかってしまいました。やっと 飛行士たちに辿り着いた彼らが見たものは、必死でハッチにたどり着こう としているグリソムとホワイトの2人と、自分の座席に座ったままのチャ フィーでした。緊急避難訓練の手順書によると、下級乗組員であるチャフ ィーは、船長と司令船パイロットがハッチを開けるまで座席にとどまって いなければならなかったのです。このチームは、悲惨な最期の瞬間に至る まで規則どおりに行動していたのです。

 NASAの主導のもとで、事故調査は迅速に進められました。そしてその殆 どがケネディ宇宙センターの現地で行われたわずか10週間の調査の後、公 式の報告書が出されました。それ以降、地上に置かれた宇宙船が爆発性の 高い純粋酸素で満たされることはなくなりました。キャビンの中は酸素60 %、窒素40%に保たれ、宇宙飛行士はスーツの口を通じて100%の酸素を 呼吸することにし、宇宙船が上昇していくにつれて、キャビン内の窒素を 減らしていきました。

 アポロ計画の中心にいた人々は、もしこのアポロ1号の火災が起こらな かったら、NASAが一歩下がってアポロ計画の進め方を再検討し、もっと申 し分のない宇宙船を作り上げなければという意識を共有できなかったかも しれないと考えており、現在の時点で考えてみると、この火災がなければ、 アメリカは月面着陸という最終目標には決してたどり着けなかったかもし れないですね。

 すでに歴史的事実が明らかにしているように、アポロ計画は、その後本 来の道筋に戻ると、再びフルスピードで前進を始めました。グリソム、ホ ワイト、チャフィーを讃えて、アポロ1号、2号、3号は欠番となりました。 そして4号の無人ミッションからアポロ計画が猛烈な勢いで展開されてい くことになります。今年はアポロ11号の着陸から40年という節目なので、 そのアポロ計画の経緯については、エピソードを満載しながら、今後折に ふれてご紹介することにしましょう。

■宇宙茫茫ヘッドライン

【090525-01】 STS-125ミッションAtlantis、悪天候を避けてカリフォルニアに帰還
【090525-02】 Orbital SciencesのMinotaur 1による空軍のTacSat 3他の打上げ成功
【090525-03】 ロシア、プレセツクからSoyuz-2による通信衛星Meridian 2の打上げ成功
【090525-04】 JAXA、「かぐや(SELENE)」の月面落下計画を公表
【090525-05】 ISSの水再生システムでの再生水に飲用に適するとの判断下る
【090525-06】 Endeavour、STS-400としての待機を終え39A射点に移動しSTS-127に
【090525-07】 NASAの新長官にアフリカ系米国人で元宇宙飛行士のCharles Bolden, Jr.
【090525-08】 ESA、新しい宇宙飛行士6人を発表
【090525-09】 NASA/ATK、Ares Iの1段回収用メインパラシュート3基同時の試験成功
【090525-10】 ILS、SkyTerra CommunicationsからSkyTerra 2の打上げを受注
【090525-11】 Arianespace、Inmarsatから大型の通信衛星Alphasat I-XLの打上げを受注
【090525-12】 NASA、微小重力模擬飛行での実証実験プロジェクトの公募選定結果公表
【090525-13】 Mars Society、北極圏での火星探査のシミュレーションの参加メンバー発表
【090525-14】 Astrium、カザフスタンの企業を通じ政府と技術並びに戦略的協力関係樹立
【090525-15】 ベトナム、NASAの協力で宇宙関連法規と宇宙技術研究開発センタを整備
【090525-16】 Boeing、再度GOES-Rの製造業者の選定に関して異議を申し立て
【090525-17】 JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク

【090525-01】(関連記事:【090518-01】)
STS-125ミッションAtlantis、悪天候を避けてカリフォルニアに帰還

 5月24日08:39PDTにSTS-125ミッションのAtlantisは、悪天候のフロリ ダを避けて、カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地に帰還した。約13 日間の飛行で、ハッブル宇宙望遠鏡のメンテナンスを無事に終了しての帰 還であった。(PDT:米国西海岸夏時間)

 Atlantisは5月19日の朝にハッブル宇宙望遠鏡を軌道上に戻し、帰還の 途に着き、その日の内に軌道上にあった間に宇宙デブリ或いは宇宙塵によ り耐熱シールドに損傷を受けていないことの確認を終え、予定では22日に ケネディ宇宙センタに帰還するはずであったが、22日、23日と連続してフ ロリダ地方の天候が悪く、更に24日にも回復が見込めないことから、カリ フォルニアへの帰還となったもの。

 Atlantisは今後1週間か10日の間に、747ジャンボジェットの背中に乗せ られてケネディ宇宙センタに戻され、11月に予定されている次の飛行の準 備に直ちに入ることになる。なお、カリフォルニアからフロリダへの輸送 に必要な費用は180万ドルとされている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/may/HQ_09-120_STS-125_Landing_Edwards.html

【090525-02】(関連記事:【090518-06】)
Orbital SciencesのMinotaur 1による空軍のTacSat 3他の打上げ成功

 5月19日、米空軍はバージニア州のワロップス島にあるNASAのワロップ ス飛行施設内のMid-Atlantic Regional SpaceportからOrbital Sciences 製のMinotaur 1による空軍研究所のTacSat 3とNASAのナノ衛星PharmaSat 及び3基のCubeSatの打上げを行い、所期の高度約460kmの軌道への投入に 成功した。

 TacSat 3は、高解像度・高性能の画像取得・処理装置ARTEMIS(Advanced Responsive Tactically Effective Military Imaging Spectrometer)を搭 載した実験衛星で、前線の戦闘部隊が所望する地域の画像を取得して素早 く画像処理を行い前線に戻し、攻撃目標の設定や爆撃の効果の判定に用い るという使い方をする衛星の開発を目指しているもので、国防総省のOpe- rationally Responsible Space (ORS)プログラムの一部を成すものである。

 PharmaSatは質量が5kgにも満たない超小型の衛星で、生きた酵母菌を微 小重力環境下で培養した後に抗真菌薬品を作用させて宇宙での効果を観察 し、宇宙環境での薬の効きの変化から酵母菌の特性の変化を?み、将来の 宇宙飛行士用の薬の開発に役立てることを目的としている。この実験は開 始から約96時間で終了する。

 3基のCubeSatは、California Polytechnic State UniversityのCP6、メ リーランドのHawk Institute for Space SciencesのHawkSat 1及びAero- space CorporationのAeroCube 3である。

 打上げに用いられたMinotaur 1は、1、2段が大陸間弾道弾であったMinu- teman 2で、その上にOrbital Sciencesの空中発射の2段ロケットPegasusの モータOrion-50XL とOrion-38を搭載したロケットである。

 http://spaceflightnow.com/minotaur/tacsat3/

【090525-03】
ロシア、プレセツクからSoyuz-2による通信衛星Meridian 2の打上げ成功

 5月22日、ロシアはプレセツクからSoyuz-2による軍事用の通信衛星Me- ridian 2の打上げを行い、所期の超楕円軌道への投入に成功した。(注: 投入した軌道についての情報は無いが、軌道傾斜63.4度、周期12時間の所 謂モルニア軌道と思われる。)

Meridian?2は2006年12月に最初の打上げが行われた新しいシリーズの衛 星の2基目であり、これまでの通信衛星Molniyaに替わり軍事目的の通信に 利用される他、民間にも航法及び監視のサービスを提供する。

打上げに用いられたSoyuz-2は、1960年代から活躍しているSoyuzの性能 向上版で今回が6回目の打上げであり、今後のロシアの打上げロケットの 中心となっていくと共に、ESAとの協力関係の下でギアナの射場からの打 上げにも用いられる予定となっている。

 http://en.rian.ru/russia/20090522/155061852.html

【090525-04】(関連記事:【090413-02】)
JAXA、「かぐや(SELENE)」の月面落下計画を公表

 5月21日、JAXAは月周回衛星「かぐや(SELENE)」の月面落下計画につい てその予測日時と予測場所を明らかにした。

 「かぐや(SELENE)」は2007年9月14日に打ち上げられ、2008年10月末ま でに予定していた月の全球観測を完了し、引き続き後期運用に入り、2009 年2月からは、より低高度での詳細な観測を続けていた。

 JAXAでは、従来から月面落下を計画的に行うとしており、今回、落下の 日時と場所の予測を明らかにしたもの。

 落下予測日時:2009年6月11日 03:30(JST)頃

 落下予測場所:東経80度、南緯63度付近(表側のGILLクレータ付近)

 落下予測位置が月面の日影部分であることから、JAXAでは衝突閃光を観 測できる可能性が僅かにあると見込んでおり、落下予測日時と位置情報を 国内外の関係機関に連絡して、観測を呼びかけている。

 http://www.kaguya.jaxa.jp/ja/communication/KAGUYA_Lunar_Impact_j.htm

【090525-05】
ISSの水再生システムでの再生水に飲用に適するとの判断下る

 5月20日、NASAはISSの第19次長期滞在クルーに対し、2008年11月にSTS- 126ミッションでISSに設置した水再生システム(Water Recycle System: WRS)によって処理された水を飲用として用いることにGOサインを出した。

 WRSは設置後暫くして内部の尿処理装置(UPA)に不具合があって機能検 証を行えない状況になっており、2009年3月にSTS-119ミッションでUPAに 新しい蒸留装置を取り付けて改めて機能検証を行い処理済みのサンプルが 地上に持ち帰られ、各種の確認が行われていたもの。

 サンプルの確認はNASAのジョンソン宇宙センタで行われ、4月27日のプ ログラム管理会議において結果が報告され、飲用に適するとの結論を得て いたが、UPAの動きが悪くなっているチェックバルブを取り外す必要があ り、最終判断が持ち越されていたもの。

 5月18日にチェックバルブの取り外しが行われたことを受けて、改めて プログラムマネージャの判断が下され、飲用可の連絡が行われたもの。こ れを受けて、第19次長期滞在クルーの3人は、WRSで処理した水で乾杯をし て、新たな機能の追加を祝った。

 WRSはクルーの尿と、空気中から回収した水分を飲用に適する様に処理 する装置で、5月27日に打上げ予定のSoyuz TMA-15で新たな3人が到着して 長期滞在クルーが6人体制になるためには欠かせない装置であり、飲用に 問題が無いことが確認されたことは大きなステップであった。

 今後は、ISS上で水の清浄度をモニターすると共に、定期的にサンプル を地上に降ろして確認を継続して行っていく。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/may/HQ_09-096_Recycled_Water_Go.html

【090525-06】 Endeavour、STS-400としての待機を終え39A射点に移動しSTS-127に

 5月22日、NASAは、ケネディ宇宙センタの39B射点でSTS-400ミッション としての打上げ準備を進めていたEndeavourを5月30日に39A射点に移動さ せ、6月13日が打上げターゲット日となっているSTS-127ミッションとして の打上げ準備に移行する予定であることを明らかにした。移動は、約5.5 kmの距離を約6時間掛けて行われる。

 Endeavourでは、翌31日から6月2日にかけて、搭乗するクルーが参加し て、最終カウントダウンのリハーサル(Terminal Countdown Demonstration Test)が行われる予定となっている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/may/HQ_M09-092_STS-127_Roll_Around_TCDT.html

 STS-400ミッションは、STS-125ミッションとしてハッブル宇宙望遠鏡の メンテナンスに向かうAtlantisの万一の場合に救援に向かうミッションで、 打上げ要否の最初の判断は、Atlantisの打上げの段階での耐熱シールドの 損傷有無により行われ、損傷が無かったことから、その後は帰還前の耐熱 シールドの再点検の結果を待って打上げ要否の判断が行われることになっ ており、5月19日にAtlantisで行われた点検の結果、問題の無いことが確 認されたため、その役目は終わった。

 なお、Endeavourは万一の場合には22日か23日には打ち上げられ、打上 げの2日後にはAtlantisに接近し、カーゴドアを開けた状態で両機を特別 に製作したポールで繋ぎ、Atlantisのクルーはそれを伝って船外活動の形 でEndeavourに移乗する計画が立てられており、そのためのカウントダウ ンに20日早朝から入ることになっていた。

 http://blogs.orlandosentinel.com/news_space_thewritestuff/2009/05/nasa-begins-countdown-for-rescue-mission-it-hopes-not-to-launch.html

【090525-07】
NASAの新長官にアフリカ系米国人で元宇宙飛行士のCharles Bolden, Jr.

 5月23日、米政府はオバマ大統領が2009年1月の新政権の成立以来空席と なっていたNASAの長官にアフリカ系米国人で元宇宙飛行士のCharles Bo- lden, Jr.(62)を指名したことを明らかにした。今後、上院の承認を経 て就任の運びとなる。アフリカ系米国人がNASAのトップに就任するのは初 めてで、元宇宙飛行士の長官就任は2人目となる。

 この発表に先立ち、19日の朝にオバマ大統領はホワイトハウスにBolden を呼んでNASA長官のポジションについて話し合っている。この話し合いが 持たれることについては前の週にホワイトハウスにより、マスコミに明ら かにされており、その時点でNASA長官決定との報道がされていた。

 また、副長官にはオバマ新政権への移行チームで宇宙関係事項を所掌し た宇宙関係のコンサルタントであり、以前にNASAの政策関係の長官スタッ フを務めたこともあるLori Garverを充てるとしている。

 Boldenは1946年8月サウスカロライナ州コロンバス(Columbus)生まれ。 1968年に米海軍兵学校を卒業し海兵隊に入隊し、ベトナム戦争には戦闘機 パイロットとして従軍した。1979年に米海軍テストパイロット学校を卒業 し、翌年、NASAの宇宙飛行士に選抜され、宇宙飛行士としての経験は、19 86年1月のSTS-61Cと1990年4月のSTS-31(ハッブル宇宙望遠鏡の軌道投入) でパイロットを務めた後、1992年3月のSTS-45と1994年2月のSTS-60(史上 初の米露共同ミッション)ではコマンダーを務めている。

 チャレンジャー事故の直前のミッションであるSTS-61CでBoldenは、当 時2人目の現職上院議員としてスペースシャトルに搭乗したBill Nelsonと 行動を共にしているが、Nelsonは現在も上院議員で商業・科学・運輸委員 会の宇宙・航空及び関連科学小委員会の委員長を務めており、議会内にお けるBoldenの強力な支持者となると考えられる。

 Boldenは、NASA本部で技術および管理ポストを務めた経験もあり、1994 年にNASAから海兵隊に戻り少将に昇進し、一時在日米軍の副司令官を務め 2004年に退役している。

 http://www.floridatoday.com/content/blogs/space/2009/05/obama-nominates-bolden-to-be-nasa-chief.shtml

【090525-08】(関連記事:【080929-14】)
ESA、新しい宇宙飛行士6人を発表

 5月20日、ESAは2008年6月から進めていた宇宙飛行士の選定作業の結果 として、6人の新たな宇宙飛行士を発表した。

 当初は4人を選定するとしていたが、ESAのプログラムとしての宇宙飛行 機会の他にイタリア宇宙機関(Italian Space Agency)が直接NASAとの間で 交わしている了解覚書(Memorandum of Understanding)の下で行われる飛 行への対応を考慮に入れて、2人のイタリア人を含む6人が選定された。

 6人の氏名と国籍は以下の通り(姓のアルファベット順)

* Samantha Cristoforetti、イタリア
* Alexander Gerst、ドイツ
* Andreas Mogensen、デンマーク
* Luca Parmitano、イタリア
* Timothy Peake、イギリス
* Thomas Pesquet、フランス

 6人はドイツのケルンにある欧州宇宙飛行士センタ(European Astronaut Centre)で基礎的な訓練を受けた後NASAでの訓練を受ける。

 今回の選定で特徴的なことは、ESAの有人宇宙プログラムやロケットの開 発に関して積極的に参加していないイギリスから初めて宇宙飛行士が誕生 することで、ESAとしては意図的に選定したものではないとしているが、独 仏伊に比してESAへの貢献度が小さいイギリスの今後の貢献拡大(特に資金 面での)に期待する声も上がっている。(注:これまでに、米国籍ではある が英国生まれの宇宙飛行士は存在している。)

 http://www.esa.int/esaCP/SEMRO90OWUF_index_0.html

【090525-09】
NASA/ATK、Ares Iの1段回収用メインパラシュート3基同時の試験成功

 5月20日、NASAは次期の打上げロケットAres Iの1段の回収用のパラシュ ート回収システムの中のメインパラシュートの3基同時の落下開傘試験に 成功したことを明らかにした。

 このパラシュートは1基で直径45.7m、質量約1トンという大きな物で、 再使用を前提としているAres Iの1段を海面にソフトランディングさせる 目的を持っている。

 試験はNASAとAres Iの1段の主契約者であるAlliant Techsystems(ATK) 及びATKの下でパラシュートの設計、製造を担当しているUnited Space Alliance(USA)の技術者により行われたもので、メインパラシュートの3基 同時の試験としては初の試験であり、アリゾナ州ユマの陸軍の試験場上空 で、空軍のC-17輸送機から12.65トンのダミーの1段を高度3048m放出した もの。クイックルックによれば想定した結果が得られている。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/may/HQ_09-113_AresI_Parachutes_Test.html

【090525-10】
ILS、SkyTerra CommunicationsからSkyTerra 2の打上げを受注

 5月22日、International Launch Services (ILS)は、米国のモバイル通 信サービス提供会社であるSkyTerra CommunicationsからSkyTerra 2の打 上げを受注したことを明らかにした。ILSでは2007年5月にSkyTerra 1の打 上げを受注しており、それに引き続いての受注である。

 SkyTerra 2はBoeing Satellite Systems製で同社の702プラットフォー ムをベースとしており、質量は5.4トンで、2010年後半にバイコヌールか らProtonにより打ち上げられる予定。

 http://www.ilslaunch.com/news-052209

【090525-11】
Arianespace、Inmarsatから大型の通信衛星Alphasat I-XLの打上げを受注

 5月20日、Arianespace はInmarsatから大型の通信衛星Alphasat I-XLの 打上げ契約を得たことを明らかにした。打上げは2012年にギアナの射場か らAriane 5 ECAにより行われる予定とされている。

 Alphasat I-XLはAstrium 製で、ESAとCNESが主導してAstriumとThales Alenia Spaceが開発している次世代の大型衛星バスAlphabusを用いる最初 の衛星であり質量は6トン以上、電力12kWで世界最大の通信衛星の一つと なる。

 この衛星にはAlphabusのプロトフライトモデルが用いられることから、 製作は官民共同出資の形態をとっており、ESAも製作費の一部を負担して いてInmarsatのペイロードの他にESAの技術実証ペイロードも搭載される。

 http://www.arianespace.com/news-press-release/2009/05-20-09-Alphasat-launch-contract.asp

【090525-12】(関連記事:【090202-14】)
NASA、微小重力模擬飛行での実証実験プロジェクトの公募選定結果公表

 5月18日、NASAは1月末に募集を開始した宇宙での応用が可能な技術開発 に取り組んでいる米国内の機関を広く対象とした微小重力模擬飛行の機会 提供プログラムの下での選考の結果、21の技術実証プロジェクトを選定し たことを明らかにした。

 このプログラムは、FAST (Facilitated Access to the Space Enviro- nment for Technology Development and Training)プログラムと称される もので、選定された機関とNASAとの間でパートナーシップ契約を結び、選 定された機関にNASAがZero-Gravity Corporationとの間で契約を結んで行 う航空機による微小重力(或いは月、火星の重力)環境での実験機会が無償 で提供されるもの。今回の実験は、8月10日の週に行われる。

 実験は航空機によるパラボリック飛行によって作り出される20秒から30 秒間の微小重力或いは月や火星の重力に合わせた環境で行われるもので、 Zero-Gravity Corporationでは4日間連続で飛行を行い、毎日1回の飛行で 30回〜40回の模擬重力環境を作り出す。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/may/HQ_09-109_FAST_IPP_Awards.html

【090525-13】
Mars Society、北極圏での火星探査のシミュレーションの参加メンバー発表

 5月18日、米国のMars Societyはカナダの北極圏のDevon Islandにある Flashline Mars Arctic Research Station (FMARS)で行っている火星探査 のシミュレーションに参加する第12次FMARSのメンバー6人を明らかにした。

 この火星探査シミュレーションは、Mars Societyが毎年或いは1年おき に行っているもので、6人から7人の研究者グループが北極圏まで約1,400 kmの人里離れた島に設けた直径約8mの居住・研究用のシェルターに長期間 滞在し、火星に似た北極圏の砂漠に宇宙服を着て出掛けて地質の調査や、 土壌中の微生物の調査等火星で行うであろう調査を行って過ごすもので、 2007年の第11次FMARSでは4ヶ月間を過ごし、後半は火星の時間(1日が地球 より39分長い)に合わせた生活もしている。

 今回のメンバーは以下の構成で、7月の1ヶ月間だけの滞在を予定してい る。

* コマンダー兼主任地質学者としてDel Mar CollegeのVernon Kramer  (彼は各地で採鉱をして回る鉱山技術者で、これまでに米国内42州と18  の外国での採鉱実績を有している。)
* 事務長兼技術者として4Frontiers CorporationのJoseph Palaia
* 船外活動主任兼地質学者としてNASAのジョンソン宇宙センタのStacy Cusack
* 学際科学者として同じくジョンソン宇宙センタのKristine Ferrone
* 主任地球物理学者としてNOAAのBrian Shiro
* 主任医務官としてVaughan Elementary SchoolのChristy Garvin

 http://www.marssociety.org/portal/groups/AnalogsTF/FMARS2009Announcement/

【090525-14】
Astrium、カザフスタンの企業を通じ政府と技術並びに戦略的協力関係樹立

 5月19日、Astriumは、カザフスタンの国家宇宙機関(Kazcosmos)に直結 している企業JSC National Company “Kazakhstan Gharysh Sapary”との 間で、技術並びに戦略的協力関係に関する合意書を取り交わしたことを明 らかにした。

 この合意書の下で、Astriumはカザフスタンの宇宙産業の発展のために 積極的な協力を行っていく。

 具体的には

 @カザフスタンはAstriumから地球観測衛星2基を調達する

 AAstriumはJSC National Company “Kazakhstan Gharysh Sapary”と の間でアスタナに建設予定の衛星統合センタの運営に
   当たる合弁会社を設立する。

 BAstriumはカザフスタンの技術者の教育を行う。

 衛星統合センタの建設にはAstriumが当たるが、これに関しては、将来 カザフスタンの宇宙センタに発展することを想定して建設する。

 Astriumは、カザフスタンが調達する地球観測衛星2基の他に、欧州で運 用中の衛星であるSpotとTerraSAR-Xのデータを受信する地上局も提供する。

 技術者の教育に関しては、カザフスタン国内およびAstriumがあるフラ ンスのツールーズでも行う予定で、対象者は100人以上となる。

 http://www.astrium.eads.net/en/press-center/press-releases/2009/astrium-signs-strategic-partnership-agreement-with-kazakhstan

【090525-15】
ベトナム、NASAの協力で宇宙関連法規と宇宙技術研究開発センタを整備

 5月22日、ベトナムの科学技術相はNASAの協力を得て、同国の宇宙関連 法規の整備及び宇宙技術研究開発センタの設立を行っていくことを明らか にした。

 ベトナムは2009年4月に初めてNASAに政府代表団を送っており、11月に はNASAからの体表団を迎えて、ベトナム科学技術アカデミーとNASAの間の 協力関係についての合意書を取り交わすことを予定している。

 9ヘクタールの土地に3億5,000万ドルを掛けて衛星の製造、試験、運用 を行う宇宙センタを建設する予定で、その建設には日本のODA資金を得て 2009年中には取り掛かるとしている。

 そして、2020年までには地表の画像取得のための小型衛星を、その数年 後には気象予測や災害対策及び防衛目的に活用できるより大きな衛星を開 発したいとしている。

 なお、ベトナムは初の自国の衛星として2008年4月に、Lockheed Martin 製の通信衛星Vinasat 1をArianespaceの手によって打ち上げている。

 http://news.xinhuanet.com/english/2009-05/22/content_11418621.htm

【090525-16】(関連記事:【090511-13】)
Boeing、再度GOES-Rの製造業者の選定に関して異議を申し立て

 5月18日、Boeing Co.は改めて、先にNASAが行った次期の静止気象衛星 GOES-R (Geostationary Operational Environmental Satellites R-Seri- es)の製造業者の選定に関する異議の申立を米国議会の調査機関であるGo- vernment Accountability Office (GAO)に対して行った。

 2008年12月にLockheed Martin Space Systems Company (LMSSC)が選定 されたことに対し、BoeingがGAOに異議を申し立てたが、NASAが入札結果 の評価を見直すこととなったため、GAOでの審議は行われないこととなり、 その中で5月7日にNASAが再度LMSSCを選定するとしたために、改めてGAO での審議の再開を求めたもの。

 http://online.wsj.com/article/SB124276740847336245.html

【090525-17】
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