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昨年の9月17日の本コラムで、「曜日の順番と惑星の順番」について触れ た。この時に、曜日と惑星の名前の対応については説明したが、惑星の名 前の由来については言及しなかった。ところが先日のJAXA相模原キャンパ スの一般公開で「ミニミニ宇宙学校」に顔を出したら、「惑星の名前の由 来」について質問している子どもがいた。割と頻繁に出てくる話題なので、 概略を述べておこう。

 安定して運行する「恒星」のあいだを動き回る特別な5つの天体「惑星」 が、いにしえには「水金火木土」の5つあり、それに太陽と月も惑星の一 種と考えられていた。それに加えて、新月から新月までが約28日で、新月 →上弦→満月→下弦→新月が、ほぼ7日ずつになっていることに気がつけ ば、この世のめぐりが「7」に支配されていると思い込むのは、ごく自然 の成り行きだっただろう。こうして7日を周期とする「曜日」が生まれた。

 さあ、それは昨年9月17日を参照していただくとして、惑星の名前に話 を進めよう。惑星が(占星術)星占いでも使われていた関係もあって、そ れらは特別の星と思われて重視されたので、ヨーロッパでは、惑星の名前 にローマの神々の名前がつけられている。

 太陽にもっとも近い水星は、太陽のまわりを回る公転速度が大きい。太 陽のまわりを目まぐるしく動くことから、ユピテル(Jupiter、ギリシャ 神話のゼウス)のお使いをしていたメルクリウス(Mercury、ギリシャ神 話のヘルメス)が充てられた。ヘルメスは一刻も早くゼウスのメッセージ を神々に届けなければならない。足が速いのである(図1)。

 金星は明るく美しく輝いているので、美の女神ウェヌス(Venus、ギリ シャ神話のアフロディーテー)が充てられた。明けの明星、宵の明星にし てみれば、これも至極妥当な命名と言える。ヘーシオドスの『神統記』に よれば、クロノスによって切り落とされたウーラノスの男性器にまとわり ついた泡から生まれたというのだが・・・(図2)。

 火星は、その不気味なほどの赤い色から、戦いの火が連想されたのであ ろう。戦(いくさ)の神様マルス(Mars、ギリシャのアレース)が充てら れた。アレースは、アフロディーテーと浮き名を流した(図3)。

 木星は、おそらくはその黄色の重厚な輝きから、喜びの神でもあるユピ テル(Jupiter、ギリシャのゼウス)が充てられた。言わずと知れた神の 中の神である(図4)。神話において妻ヘーラーの目を盗みながら自由奔 放に活躍し、数々の素敵な逸話を世界史と世界地理に残してくれた。これ が、太陽系で最大の惑星であることが分かっていたから命名されたのかど うか、それは定かでない。

 そして最後に土星は、土と農耕の神サトゥルヌス(Saturn、ギリシャの クロノス:ゼウスの父神)が充てられた(図5)。おそらくは、当時知ら れていた惑星では最も運行が遅いことからこの名が来たのだろう。あるい は、あの落ち着いた輝きから命名されたか? 普通は長い鎌をもった老人 の姿で表されるが、鎌をもつのは、クロノスが大鎌でその父ウラノスの陽 物を切断したという神話(図6)とか、サトゥルヌスが元来農耕神だった ことに由来するのだろう。

 後に望遠鏡で見つかった天王星、海王星、冥王星にも、神様の名前がつ けられた。天王星はやや青みがかった色をしているので、天空の神ウラノ ス(Uranus、ギリシャのウラノス)、海王星はさらに深い青色に見えたか らだろう、海の神ネプトゥーノス(Neptune、ギリシャのポセイドーン: 図7)、すでに惑星からは外されたが、冥王星は太陽系の果てにあるので 冥界の神プルートー(Pluto、ギリシャのハーデース:図8)が充てられた。

 東洋の命名については次回に。

(的川泰宣)

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