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12月2日「火星からの隕石に生物の痕跡の新証拠発見か?」

 NASAとホワイトハウスが、火星から南極に飛んできた隕石に生物の痕跡 が発見されたと大々的に発表したのは、1996年のことでした。私はちょう ど北海道で子どもたちと合宿をしていた記憶があります。前の秘書さんが アメリカに旅行中で、深夜に電話でたたき起こされて、「大変です、NASA がすごい発見の記者会見をやっています」と報告を受けました。眠気の醒 める本当にショッキングなニュースでした。

 その隕石は「アラン・ヒルズ84001」と名づけられていました(図1)。 1984年12月に南極大陸のアラン・ヒルズで採取された火星起源の隕石の2 kg弱の破片で、当時南極隕石探査プロジェクトの現地調査チームによって 発見された7000以上の隕石の中の1つです。その内部から微細な生命体の 化石らしきものが確認されたのです(図2)。

 図1:http://www.ku-ma.or.jp/img/ym091202-01.jpg

 図2:http://www.ku-ma.or.jp/img/ym091202-02.jpg

 アラン・ヒルズ84001は今から約36億年前に火星で溶岩から生成され、 1300万年‐1600万年前に小惑星が火星に衝突した際に、宇宙空間に飛び出 ました。そして1000万年以上も宇宙空間を漂った後に、約1万3000年前に 地球の南極に落下したと推定されています。

 1996年に発表された電子顕微鏡写真には、鎖状の構造をした微生物の残 骸みたいなものが映っています。その直径は20‐100ナノメートル。発見 者のデイヴィッド・マッケイ博士の名前は一躍有名になりました。その後 生物学者を中心に、世界のあちらこちらで、この鎖状の構造が生物の痕跡 であるかどうかの議論が活発に行われたのですが、どうもなかなか確信に 結びついたという話にはなっていないようです。

 ところがこのたび、当時よりははるかにすぐれた電子顕微鏡が開発され たことによって、アラン・ヒルズ隕石から、新たに確かな生物の痕跡の証 拠が発見されたと、“Spaceflight Now”誌が報じました。今度見つかっ た証拠は、1996年の写真に対して浴びせられた反論をすべてくつがえせる と、発表者は豪語しているそうです。

 その発見はすでに、地球化学隕石学会の雑誌“Geochimica et Cosmo- chimica”に46ページ立ての長大な論文として提出されているのですが、 私はまだ手にしていません。論文の著者は、すべてジョンソン宇宙センタ ーの科学者で、Kathie Thomas-Keprta(筆頭著者)、David McKay(16年 前の発見者)、Everett Gibson、Susan Wentworthの4人だそうです。近 いうちにその中身はNASAにおける記者会見で公表されるそうですから楽 しみですね。早くその顕微鏡写真を見たいものです。

YM

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