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YMコラム
2月17日「時代を超えるグランドデザイン」

さる2月14日、お台場の国際交流間で「国際宇宙ステーションきぼうが 拓く有人宇宙活動」と題するシンポジウムが開かれた。若田光一さんが3 回目の飛行でともに地球を旅立ったクルーを連れて登場し、宇宙での活動 の経緯を詳しく語ってくれた。さすがに若田人気は大したもので、500人 くらいの会場は満席だった。予約制だったため、もっと多くの人たちが来 たかったに違いないが、一般からの参加希望者を優先したため、JAXAの人 には参加を断ったという次第だったらしい。

 続いて、JAXA白木邦明さんの「きぼうで獲得した有人宇宙技術」という 講演、三菱重工業の福田信彦さんの「きぼう開発企業の視点」という講演 があって、これまでの開発経過や到達点、今後の展望などが上手にまとめ られた。

 その後で、若田光一さん、JAXAの長谷川義幸さん、三菱重工業の浅田正 一郎さん、立花隆さんによるパネル・ディスカッションがあり、私がコー ディネーターを務めた。二つの講演で紹介された現状を踏まえて、今後の 日本の有人飛行技術の到達点についての感想を、パネラーの方々に話して もらった。

 みなさんが「これまでよくやった。これで今後の展望が出てきた」と評 価する中で、異色だったのは立花隆さん──「日本は予算が出ない。中国 と違って有人飛行の未来は暗い」と。先般の仕分け作業をつぶさに見ての 率直な感想である。そして、続く議論の中でも、立花さんの意見は変わら ず、「スプリング・エイトやスーパー・コンピューターなど大事な科学の 計画が目白押しの中にあって、宇宙開発の側から出されているものには魅 力が乏しいと言わざるを得ない」とも。

 しかし立花さんが最後に述べた「宇宙開発は100年前のツィオルコフス キーから始まったが、彼は太陽系全体の開発という大きな構想を持ってい た。今の日本ではそのようなグランドデザインを考えている人はいないの ではないか」という意見は、どうもそれまでの落ち込んだ感想とは意を異 にしていると言わざるを得ない。

 仕分けで暗い気持ちになっているタイミングで夢を語るというのは最悪 のタイミングだったのであろうし、それでも大きな希望を持ちたいと語っ たところに、本音が染み出たとも言える。要は、現在の日本の世相を吹き 飛ばす、眼の醒めるような未来を構想しない限り、国民を元気づけ、仕分 け人をも振り返らせるようなインパクトはないのだと、立花さんは言いた いのであろう。

 現在の「有人飛行を視野に入れた月探査懇談会」での議論の只中にいる と、立花さんの言いたいことも、心情的には全くよく理解できる。しかし そのようなグランドデザインを構想できるバックミンスター・フラーの心 の構えを、多くの子どもたちから引き出していくことこそ、本当に大切な ことなのだと、私は自分に言い聞かせているところである。

   と書いているところに、ニュースが飛び込んできた。若田光一さんが、 NASA宇宙飛行士室の国際宇宙ステーション運用課の課長さんになると のことである。このような表現をすると何だか官僚的でお堅い「役職」の ようだが、要するに、NASAの宇宙飛行士たち百数十人は、飛行士室の 5つのブランチのどこかに振り分けられる。ISSオペレーション、EVA(船 外活動)、ロボティクス(ロボットアーム)、コンステレーションプログ ラム、スペースシャトルの5つである。このうちISSオペレーションのブ ランチには約40人の飛行士が属しており、若田さんは来る3月1日から、そ のブランチのチーフになるのである。綺羅星のような飛行士の中にあって、 そのチーフの席に座るというのは、並大抵のことではない。人格、マネー ジメントとコーディネーションの能力など高く評価されてのことであり、 英語を自由に操れる彼の語学力あってのことである。いずれにしろロボッ トアームの天才と謳われた若田さんが、NASAの中でこれだけ評価され ていることを確認できることは、そうだという噂は多くの飛行士から聞き 知ってはいたが、あらためて嬉しいニュースである。

(YM)

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