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YMコラム
1月5日「2011年の宇宙━━新年おめでとう」

 みなさん、明けましておめでとうございます。わが家には大晦日に韓国 からのホームステイの兄妹(中1、小5)を迎えて大わらわでした。1日に は朝5時に起きて江の島へ。家を出た途端に、明けやらぬ東の空に三日月 と金星の美しい光景が飛び込んできました(図1)。「あかつき」の無念 を思い出しました。


図1 金星と三日月

 さて江ノ島はピカピカに晴れていました。初日の出は東に(図2)、富 士山が西に(図3)。それから鎌倉の長谷の大仏と鶴岡八幡宮へ。さすが に朝が早いと長蛇の列に巻き込まれなくて助かりました。早起きは3時間 の得。ご存知ですか、鎌倉の小町通りに「萩原」というレストランがあり、 そこの肉料理がうまいのです。立ち寄りました。


図2 2011年の初日の出(江の島にて)


図3 江の島から見た元日の富士山

 2日は、家人が韓国の兄妹を連れてディズニーランドへ出かけたので、 原稿のたまっている私は留守番。頼まれたウサギの餌をやろうとして見る と、ペレットはあるが牧草がない。ペレットをやってみたら食べないので、 可哀そうそうに思ってインターネットで店を探して牧草を買うべく三ツ境 まで出かけました。行ってみたらその「濱うさぎ」という店は和菓子屋さ んでした。癪に障ったのでその店の最中と煎餅を韓国への土産に買いまし た。帰宅してみたら、ウサギがペレットを一生懸命に食べているので、ま たムカッ。

   さて、2011年も人類の宇宙進出はたくましく続きます。

1 無人補給船「こうのとり」2号機とアメリカの有人を視野の補給船

 日本が開発した無人補給船「こうのとり」2号機(HTV-2)(図4)が、 1月20日にH-IIBロケット(図5)2号機によって打ち上げられ、ISS(国際 宇宙ステーション)に向かいます。日本の重要な国際貢献の金字塔がまた 一つ。注目しましょう。


図4 HTV-2


図5 HTVを運ぶH-2B

 これと並んで、アメリカの補給船の二つの候補、スペースX社の「ドラ ゴン」(図6)とオービタル・サイエンス社の「シグナス」(図7)があり ます。どちらも「民間で有人宇宙を」というオバマ大統領の戦略に基づい て指名されているものです。「ドラゴン」は昨年12月初めに打ち上げと回 収に成功しており、今年は国際宇宙ステーションへの輸送を実現する重要 なステップが得られるか、注目されます。また「シグナス」の方は、昨年 の末に打ち上げる予定が延び延びになって、今年半ばにテスト飛行が行わ れます。どちらも有人を視野に入れた開発です。


図6 「ドラゴン」想像図


図7 「シグナス」想像図

2 「はやぶさ2」発足と「イカロス」

 世界を席巻した「はやぶさ」の地球帰還。回収されたカプセル容器から 見つかりつつある微粒子の分析結果が2011年のうちに次々と発表されるで しょう。太陽系の起源に迫る成果が楽しみですね。そして「はやぶさ」の 技術成果を受けて「はやぶさ2」(図8)の初年度予算30億円が、昨年末に 満額承認されました。そのライバルであるNASAの「オシリス計画」が、ア メリカ政府から認可を受けるかどうかも注目されます。


図8 はやぶさ2想像図

 世界初のソーラーセイルを見事に達成した「イカロス」は昨年12月に金 星に接近して再び惑星系空間に出ました。その2011年宇宙の旅はどこへ向 かうのか、これも胸がドキドキするミッションですね。「イカロス」の後 を追ったアメリカの「ナノセイル」が昨年末に失敗に終わったので、今年 半ばのアメリカのライトセイルが楽しみです。

 金星探査機「あかつき」の闘いも続行されるでしょう。がんばれ!

  3 外国の太陽系探査

 アメリカでは、バレンタインの日(2月14日)にテンぺル1彗星とランデ ブー(図9)すべく、「スターダスト・ネクスト」探査機が飛翔を続けて います。テンぺル1彗星は、2005年に「ディープインパクト」探査機が衝 突プローブをぶつけて100 mほどのクレーターを人工的に作りましたが、 「スターダスト・ネクスト」は、そのクレーターを含むこの彗星の解像度 の高い写真や詳細なデータを得るつもりです。3月には探査機「メッセン ジャー」(図10)が水星周回の12時間周期の楕円軌道に入る予定になって います。


図9 スターダスト・ネクスト想像図


図10 メッセンジャー探査機

 8月には、木星探査機ガリレオの後継機「ジュノー」(図11)が打ち上 げられます。2016年に木星に到着する予定です。


図11 ジュノー想像図

 2007年に地球を旅立った探査機「ドーン(Dawn)」(図12)が、今年の 8月に火星と木星の間にある小惑星ヴェスタに接近します。キセノンのイ オンエンジンを積んでいて、2009年2月には火星のスウィングバイに成功 しています。


図12 ドーン探査機

 9月には、2機の月探査機「ラディー:LADEE」(図13)と「グレイル: GRAIL」(図14)も打ち上げ。またあの大活躍した「スピリット」と「オ ポチュニティ」の4倍の重さを持つローバー「キュリオシティ(Curiosity :好奇心)」を搭載した火星探査機MSL(火星科学実験室)も今年の打ち 上げ。


図13 LADEE想像図


図14 GRAIL想像図

 空恐ろしいアメリカの多様な計画ですね。

 11月には、ロシアの「フォボス・グルント」探査機(図15)が火星をめ ざすことになっており、それには中国の初の惑星ミッション「蛍火1号」 も乗る予定です。


図15 フォボス・グルント探査機想像図

4 古川聡飛行士の初飛行

 古川聡宇宙飛行士(図16)が、いよいよソユーズで国際宇宙ステーショ ンに出発します。半年間の長期滞在をしますよ。ようやく夢をかなえた古 川さんが、どのような世界への貢献をしてくれるか、大いに期待しましょ う。


図16 古川飛行士

5 地球環境モニターへGCOM-W発進

 最近何だか私たちの地球の気候が変な動きをしていることを感じている 人は多いでしょう。それを10年以上にわたって長期継続観測するGCOM(地 球環境変動観測ミッション)の一番機GCOM-W(水循環変動観測衛星)(図 17)が、種子島から発進します。成功して欲しいですね。すでに軌道上に ある「いぶき」(GOSAT:温室効果ガス観測技術衛星)などの活躍も大い に期待されます。


図17 GCOM-W衛星

6 スペースシップ2

 もう一つ注目されるのが、民間宇宙旅行の商業化を目指している英ヴァ ージン・グループの旅客宇宙船「スペースシップ 2」(図18)。昨年10月 に13.7 kmまで上昇して地上に帰還するテストに成功した「スペースシッ プ2」はその後も2回のテストを実行しました。すでに20万ドルのチケット に対し、370名の応募があるといいます。実際にお客さんを乗せるまでに は50回から100回のテスト飛行が必要でしょうが、「2011 年宇宙の旅」と 称して、今年が正念場になりそうですね。


図18 スペースシップ2

7 ガガーリン50周年とISSの完成

 あの人類初の宇宙飛行から今年はちょうど50年ですね。そんな年に、ス ペースシャトルが最後のフライトを迎え、併せてISSが完成するというめ ぐりあわせになりました。これについては、もう多くは必要ないでしょう。 新聞やテレビでどんどん報道されるでしょうからね。

   それにつけても、頑張れ、人類の宇宙進出。

(YM)

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