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1月12日「「宇宙の学校」を振り返る(1)」

 新しいタイプの宇宙教育の場──「宇宙の学校」のあらまし

 NPO法人「子ども・宇宙・未来の会」(KU-MA)を創立したのは2008年7 月1日でした。それは、公式の学校教育と異なる社会教育の場で、「宇宙」 を素材とした人間教育を実施したいということがあり、他方で、2005年に 宇宙航空研究開発機構(JAXA)に創設した宇宙教育センターが実践する 「宇宙教育」とも一味違う自由な集まりで、いわばボトムアップの(ある いは草の根の)宇宙教育をやりたいという気持ちが動機となりました。そ して、今のところその一つの活動形態として実現しているのが、「宇宙の 学校」です。これは、従来からローカルには国分寺を中心に行われていた ものを全国展開する形で、KU-MAが引き継ぎ実施してきています。

 上から与えられる形のものでなく、一人一人が主人公になって、お仕着 せでない宇宙教育を進めて行くという一見途方もなく野心的な「宇宙の学 校」は、日本の国がこれから21世紀を生き抜くに当たって、どうしても身 につけなければならない「生き方」の模索の一環でもあります。家族を核 とし、地域を足場として、学校教育を支えて行くという新しい構造をこの 国に作り上げなければ、この国に未来はないと感じています。これは私の ような世代から見ると、一見昔に戻るような錯覚に陥りそうな課題ですが、 実際にはもう「昔に戻る」ことなどはできないほど社会状況は変化してい ます。現代の状態に即して、新たな「きずな」を創造して行かなければな らないというのが、実感です。

 現在の世界が抱えるいろいろな問題を乗り越えることに貢献する子ども たちを育むのに、「宇宙」という視座と人類の宇宙活動の成果が、非常に 展望のある強力な素材を提供してくれる━━KU-MAの活動はそういった確 信を基礎に据えています。創立以来2年半にわたる実践をもとにして、 「宇宙の学校」がめざしているものを、もう一度振り返ってみたいと思い ます。それは私たちが、「宇宙の学校」をさらに発展させるために、また それに加えて新たな活動形態を発見するためにも、どうしてもやらなけれ ばならない作業でしょう。

 今週と来週、2回に分けて「宇宙の学校とはどんなものか」についてご 紹介します。

 1 はじめに

 宇宙教育に限ったことではありませんが、一つひとつの催しは孤立し たイベント的なものになりがちです。たとえば科学教室を1年間に各地で 100回やったとして、1回につき100人の子どもの参加を得たとします。 その主催の主体から見れば、これは大変な作業の結果であって、おそら くその組織内部でも高く評価されるに違いありません。何しろ年間1万 人もの子どもにメッセージを発信したのですから。

 しかしこれを、立場を変えて一人ひとりの子どもの側から見ると、タ ーゲットになるべき子どもたちは日本に1400万人もいるので、1万人とい うのは0.1パーセントにも満たないのですね。その0.1パーセントのわず かな子どもにとっても、例えて言えば年に1回プロ野球の試合を見に行 ったようなものなのです。中にはそこから強烈な印象を持ち、それが一 生の間持続するような場合がないとは言えませんが、ほとんどの子ども にとって、これは儚い泡沫のような経験にとどまってしまうでしょう。

 では、子どもが参加して一回だけの淡い経験に留まらず、頻繁にその 参加の効果が持続するような催し── どのようにしてそれは可能になる でしょうか? それを実現する有力な考え方の一つが「宇宙の学校」で す。そして日本の北海道から沖縄まで、KU-MAの創立から約2年半を経て、 すでに述べ40ヵ所を超える地域ですでに実施され、立派に実績を上げて いるのです(図1、図2)。







 2 「宇宙の学校」の進め方

 まずは「宇宙の学校」の大体の進め方をお話しすることにします(図 3参照)。




 「宇宙の学校」は、一連のスクーリングとその間に挟まった親子の家 庭学習から成っています。スクーリングでは、学校や公民館・科学館な どを会場にして、講師の指示に従い、集まった親子がいくつかのグルー プに分かれて、工作や実験を一緒に楽しみます。

 このスクーリングが数ヵ月おきに開かれます。一つのスクーリングが 終わると、家庭で親子が楽しむためのテキストが渡されます(どんなテ キストがあるかは後に述べます)。次のスクーリングまでの間に、それ ぞれの家庭で、時間を見つけて、お父さんやお母さん、おじいちゃんや おばあちゃんと一緒に、このテキストにある工作や実験を協力してやっ ていくのです。テキストにある実験や工作は、いずれもどこの家庭にも ある材料を使って手軽に実行できるものばかりです。

 手軽にできる工作や実験でも、やっていくうちに段取りがどんどん上 達していくこと請け合いです。また、家庭で時々楽しむ工作や実験は、 いつの間にか親子が協力して何かを完成していく「習慣」を作り上げ、 家庭の雰囲気が一変するようです。

 実際、この「宇宙の学校」を経験した(特に)お父さんたちは、「た まの休みに子どもと遊んでやろうと思っても、何をやったらいいのか考 えつかなかったんですが、そうだ、宇宙の学校のテキストで何かやって みようと思いついてやり始めたら、何だか休みの日の定番になっちゃっ て・・・。でもおかげさまで、何度も一緒に力を合わせて一つずつ“仕 事”をしていくことで、随分親子のつながりも強くなってきた気がしま す。」と、嬉しそうな顔をして感想を述べておられます。

 3 全体の流れ

 「宇宙の学校」は、時系列的に次の要素から成っています。

(1)KU-MAと一緒に「宇宙の学校」を実施する組織(自治体、青少年育成 組織、市民活動の組織、企業体など)を見つける。

(2)実施日時、会場、定員、選定方法、当日のプログラムなどを決めて、 ポスターや自治体の公報などを通じて子どもたちとその親たちを募 集し、応募者を受け付け、選定する。場合によっては、定員を超え ても全員受ける時もあるでしょう。

(3)開校式につづいて第1回のスクーリングを実施する。開校式で概要 説明を行い、スクーリングへ。数回のスクーリング(場合によって は2回だけ)を実施し、その度毎に「宿題」を渡して、最終回のス クーリングの後に閉会式を行う。

 以上が「宇宙の学校」の全体の流れです。だから、準備の事務をやる 人と、当日の実験や工作を指導する人と、当日親子の間を回ってリード する数人、受付などが揃えば、この「宇宙の学校」は気楽に実施するこ とができるのです。日本全国どんな辺鄙な場所ででも可能な「宇宙学校」 を、あなたもやってみませんか。もちろん最初は要領が分からないでし ょうから、KU-MAがお手伝いしますので心配要りません。

(YM)

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