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1月20日「宇宙の学校について(2)」

4 「宇宙の学校」の教材

 「宇宙の学校」のテキストと学校のテキスト(教科書)は、ちょっと異 なった考えで編集されています。学習指導要領に則った学校のカリキュラ ムが、子どもが学習する知識を体系的にまとめてあるのに対し、「宇宙の 学校」の教材の一つひとつは、身の周りで出会う非常にありふれた事象か ら出発しているのです。その教材が、今では60種類以上準備されています (たとえば図1)。


(図1)

 たとえば、現在は小学校の学習には「色」についての勉強が含まれてい ません。でも子どもたちの身近はさまざまな色で溢れていますね。色を知 らなければ生活ができないでしょう。また、子どもたちが出会う現象には、 「飛ぶ」ことに関係したことがいっぱいありますね。学校のカリキュラム では「飛ぶ」ことを体系化したりはしないでしょうが、「宇宙の学校」で は、身の周りから「飛ぶ」という視点からいろいろなことを教材化できま す。

* 飛ぶ種を採集して飛ばそう
* 種の飛ぶ秘密を見つけてモデルをつくろう
* 熱気球をつくって揚げよう
* さな「たこ」をつくって揚げよう
* 紙飛行機を作って飛ばそう
* 竹とんぼを作って飛ばそう
* ロケットが飛ぶ仕組み
* いろいろなロケットを作って飛ばそう

 など「飛ぶ科学」として、子どもたちの興味から出発して楽しむことが できるわけです。

 また、どこの地域も、他の地域にない特色があります。たとえば北海道 では流氷とか、長崎では海の生き物とか、沖縄ではあの青い海と珊瑚礁と か・・・。そうした地域色を最大限に活かしたテーマを「宇宙の学校」の テキストに採り入れれば、その地域で親しまれることになるでしょう。 「宇宙の学校」を開催する地域の人たちが、周囲の子どもたちにより近い テキストを工夫するといいですね。

 こうして、「地域に根ざした地域の宇宙の学校」が、みなさんの地域を 変えていくことができるでしょう。国分寺などは、「宇宙の学校」が子ど もと子どもを、親と親を結びつけ、市長さんや教育長さんの心をひきつけ ています。市長さんの「施政方針演説」に「宇宙教育」という言葉が堂々 と登場しているんですよ。

5 地域がみんなで子どもを育てる

 「宇宙の学校」のスクーリングは、体育館のような広い場所をお借りし て実施します。たとえば100家族の参加があれば、体育館にビニールシー トを敷いて(あるいは机と椅子で)10家族ずつ10くらいのグループに分け て、実験や工作の作業を行います。

 たとえばそこでペットボトル・ロケットを作るとします。それぞれの子 どものそばには、それぞれのお父さんやお母さんがそばについています。 でもあまりこういった工作に慣れていないお母さんがいた場合、途方に暮 れたままの子どもや、見当違いのやり方を平気で進める子どもたちがいま す。お母さんはぼんやりそれを眺めています。

 その隣りで自分の子どもとの作業が一段落したお父さんが気が付き、

「あ、きみきみ、それではだめだよ」

──思いもかけない人から突然声をかけられて、どきっとして振り向く子 ども。そう、「知らないおじさんから声をかけられたら用心しなさい」と 常々教えられているのです。でもこの場合は周りにいっぱい人がいるし、 何となく大丈夫そう。しばらくすると、親切に作り方をコーチしてもらっ たそのおじさんとすっかり仲良しに。おまけにお母さんとそのおじさんも 「どこにお住いですか」などと打ち解けているのです。みんなで助けあっ て子どもたちを育てていこう──そんな雰囲気が「宇宙の学校」には溢れ ているのです。

 こうした試みを、一つの組織が孤独にやるのではなく、できるだけさま ざまな組織が協働して実施する努力が大事だと思います。最初は単独開催 でも、だんだんとその主催の輪を広げていくことを追求したいものです (図2)。


(図2)

 そしてそれぞれに組織が同等の立場で協働し、適材適所で任務を分担す ることで、お互いが「お客さん」にならない形の実践ができます。これこ そが、家庭と地域と学校とが、協力してたくましく元気な子どもたちを育 んでいく姿と言えるでしょう。

 日本のロケットの誕生の地、国分寺で細々と始まった「宇宙の学校」─ ─数年の月日が経ってみると、子どもたち同士を結び、子どもと親をつな げて家庭を変え、地域の大人たちに「一緒に子どもを育てる」気を起こさ せ、そして学校の雰囲気にまで影響を及ぼす動きになってきたのです。素 晴らしいことです。

6 「宇宙の学校」がもたらすもの(図3)


(図3)

 1回目のスクーリングの後で、「次のスクーリングまでにご家庭でやっ た実験や工作の様子を、カメラで撮って送ってくれませんか」とレポート 作成を・お願いしておくと、ほとんどの人たちが送ってくれます。次のス クーリングの際にそれを会場の周囲にぐるりと展示しておくと、それぞれ の家庭からおじいちゃん、おばあちゃんに至るまで多くの大人の方々がそ れを見たくて「宇宙の学校」のに来場されます。まさに「家庭を変える力 がある」のです。

 さて国分寺のように「宇宙の学校」を経験した小学生が増えてくると、 学校の教室にも目立った影響が出てきます。たとえば理科の授業で実験な どをやるときには、5人ぐらいでグループになって作業をすることがあり ます。この一つ一つのグループのそれぞれに、「宇宙の学校」の経験者が 必ず含まれるようになってきます。彼らは家庭で、家族と一緒に、日常的 ・継続的に工作や実験を行い続けていて、段取りが素晴らしく上手になっ ている子どもたちです。当然のことながら学校の教室でも、そのグループ において中心的な役割を果たしていく子に、いつのまにか成長しているの ですね。

 まだまだ小さな芽に過ぎないこの「宇宙の学校」の試みを、私たちKU-MA はぜひとも全国の津々浦々に浸透させるべく、努力を傾注し始めています。 みなさんの町に「宇宙の学校」の風を起こしませんか。それほど高度なわ ざは必要ありません。日本の社会を、あなたの街を基点にして明るくして いきたいという熱意だけが、現在求められています。そのような情熱をも ってKU-MAとともに苦労しようという人たちがすでに現れ始めました。す でに網走から那覇まで、全国のあらゆる地域に広がり始めました。その地 図にあなたの街も加えたいですね。桜前線は南から北へ、「宇宙の学校」 前線は、あらゆる地域から国の津々浦々へ。

7 おわりに

 現在の日本の子どもたちが抱えるさまざまな問題を乗り越えるために、 実に多くの試みが行われています。新聞やテレビ、あるいは他のメディア を通じて聞こえてくるそれらの挑戦は、ひところよりも勢いを増しており、 楽観的な見方をする人は、「これくらいみんなが一生懸命になり始めたか ら、もう日本は大丈夫」と安心している人もいるようです。確かに、プラ ス思考で行われている試みは心強いものであり、多くの善意の人たちがこ れに惜しみなく協力をしています。こうした動きを支えるぶ厚い層の人々 を擁する限り、日本という国の屋台骨はそう簡単にはへし折れることはな いと信じたいですね。

 KU-MAは、子どもと宇宙を愛する大人が力を合わせ、地域の子どもたち を取り巻く環境を大きく変え、これまでの経験や知恵を活かして子どもた ちを育み、ともに輝かしい未来を築いていこうという大きな思いをこめて 設立しました。その志を実践していく第一歩が、 KU-MA『宇宙の学校−親 子教室』です。これは、今のところは主体を小学校低学年から中学年くら いの子どもと保護者の親子で取り組むもので、好奇心旺盛な年少時の子ど もたちと保護者を結び付けるチャンスメーカーとしての役割を果たします。

 家庭というものは、あらゆる子どもの生活にとって、毎日の生活の出発 点であり終着点ですね。日本で(あるいは世界で)起きていく数々の悲惨 な事件、不幸なできごとは、社会的な基盤をひとまず措けば、その根源の 多くを「家庭」に求めることができると言っても過言ではありません。家 庭が変わり、それを基礎として「地域が地域が育てる」雰囲気が形成され れば、日本の子どもたちの心に必ず大きな変化を招来できるのではないで しょうか。日本の家庭と地域が抱える問題に対して、「宇宙の学校」を通 じて一石を投じる仕事に、あなたの人生の大切な時間を投じて、一緒に挑 みませんか。

 お力をぜひともお貸しください。あなたの周囲の子どもたちの心に潜ん でいる、好奇心と冒険心と匠の心を、いっしょに掘り起こしていく旅を始 めることにしましょう(図4)。


(図4)

(YM)

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