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YMコラム
10月27日「ソユーズロケット初めてクールーから打ち上げ──露西亜とヨーロッパの協力本格化」

 さる10月21日(金)グリニッチの午前10時半、ロシアのソユーズロケットが、南米のフランス領ギアナにあるクールー発射基地から打ち上げられました(図1)。初めてのことです。軌道に運んだのは、ヨーロッパの2機の航行衛星「ガリレオ」(図2)。長い間アメリカのGPSに依存してきたこの分野から、ヨーロッパが独立したシステムを作り上げる大きな一歩が踏み出されましたね。


(図1)「ガリレオ」を乗せたソユーズ打ち上げ


(図2)航行衛星「ガリレオ」

 また、1996年から開始されていたソユーズをロシアのバイコヌール、プレセーツク両宇宙基地以外から打ち上げるというヨーロッパとロシアの連携が、ついに実を結んだという意味でも、非常に大きな時代の始まりだと感じています。これで、来年打ち上げ予定の固体燃料ロケット「ヴェガ」が発進すれば、ヨーロッパは、「アリアン5」を合わせて、大中小3つのラインナップをすべて揃えることになります。これでロシアのソユーズの増産に弾みがつくことはもちろんですが、アリアンスペース社は、通信から科学・地球観測・ISSへの物資輸送に至るまで、最も守備範囲の広いペイロードを打ち上げる能力を持つことになったわけです。

 ヨーロッパの航行衛星「ガリレオ」計画は、2005年と2007年に、2機のテスト機(Giove: Galileo In-Orbit Validation Element)をソユーズで打ち上げるところから始まりました。それ以来、ECとESAは、すでに18機のガリレオ衛星の製作を発注しています。すべてアリアン5とソユーズによる打ち上げが予定されています。

 さる21日に打ち上げられたソユーズは、約3時間50分後に高度約2万3000 km、54.7度の軌道傾斜角を持つ暫定円軌道に、2機の衛星を投入しました。高緯度にあるバイコヌールに比べて、ほぼ赤道上に位置するクールー(正式名称は、ギアナ宇宙センター)から打ち上げると、非常に有利です。バイコヌールからだとGTO(静止トランスファー軌道)に1.7トンしか運べませんが、クールーからだとそれが3トンの能力になるからです。

 ところで今回のガリレオ衛星は、IOV(In-Orbit Validation)と呼ばれている段階のうちの2機で、ガリレオ・システムの宇宙・地上あるいはユーザーレベルの使い勝手をさらにテストするためのものです。そして来年夏のもう2機の「ガリレオ」打ち上げ・運用で、IOV段階は終了します。

 近いうちにヨーロッパのカーナビ(図3)が、現在のGPSの能力をはるかに上回る精度で運用される時代が到来することでしょう。世界情勢はめまぐるしく変わっていく予感がしますね。

(図3)「ガリレオ」システムの構想

(YM)

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