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12月28日「沖縄・名護を訪問、Sくんのこと」

 新年早々の名護。既報の通り、私は10月末後の脳幹出血による20日間の入院から社会復帰したばかり。暖かい名護は有難いと思ったのですが、はからずも寒い陽気で、宿泊した名護青少年の家は、冷え冷えとしていました。しかし子どもたちはそんな中でとてつもなく元気いっぱいで、こちらの感じていた寒さも吹き飛んでしまいました。

 名護には、小学生の頃に日本宇宙少年団に入団したSくんという子がいて、その子に久しぶりで会いましたが、(当たり前ですが)大きくなっていて、ちょうど私が行った次の日が成人式でした。幼いころから優しく気配りのでき、しかも何でも取り組む時は闘志満々。力が体中に漲っている子でした。そして今年高専を卒業して、4月からはM重工業に就職することになっているそうです。「しばらくは船を作るらしいです。でもそのうちロケットをやれるといいなと思っています」──生き生きと語ってくれました。

 Sくんのお父さんともお会いしました。海洋生物学を専攻して、海に関係した仕事をしているお父さんは、息子の成長を粘り強く楽しみに見つめていたことを私はよく知っています。そしてついに自分のもとを離れていく子のことを、幾分寂しそうに穏やかに話してくれました。私はSくんに言いました。「お父さんは寂しそうだよ。子どもはちっとも寂しくないだろ?」Sくんは幾分驚いたようにお父さんを見つめてニヤッと笑いました。私はたたみかけました。「私もそうだったよ。子どもはいつでもそうなんだ。人生の未来の部分の方がいっぱい残っているからね。振り返るよりは、これからのことを見つめるさ。親は過去の方が長いからね。これまでのことをどうしても思うんだろうね」──三人で大声で笑い合いました。

 もう暗くなった青少年の家の外に出たら、曇っていて星は一切見えず。Sくんの門出を、星を見ながら祝おうと思っていた私の目論見はかないませんでした。「じゃあ頑張れよ」──差し出した私の手を握り返したSくんの掌が、たくましく大きなものなのにびっくりしました。 沖縄の子は、都会の子にないものをたくさん持っています。海のすぐそばに住んでいて、山の緑もたっぷりと楽しめる土地柄。いい意味でルール一辺倒でない作風をもった大人たちにも囲まれています。こんな子たちの個性が伸びやかに開花する国でありたいものだ──そんな想いが心に芽生えていることに、那覇空港を飛び立った直後に気がつきました。

(YM)

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