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YMコラム
2月23日「ある出会い」

 三重県の津で講演をしたときのことです。終えた後で、控室にある人が顔を出されて、「どうしても申し上げたいことがある」と。私よりも8つほど年上だということです。ちょっと緊張しました。

 彼が言うには、「もうだいぶ前のことだが、私の父が息を引き取った時の話をしたい。父は89歳で、病院に入っていた。もう数年間植物人間のようになっていて、見ていて可哀そうでならなかった。医者が“鼻の管を外して楽にさせてあげてもいいが、どうですか”という言葉に、いろいろ思い悩んだ末に“お願いします”と言った。翌日、父は旅立った」。しばらく沈黙。私も何をどう話していいか分からず、静かに次の言葉を待ちました。「私はあの時の判断が正しかったのかどうか、ずっと思い悩んでいた。でも今日の講演を聴いて、私はあの時の判断は間違っていたと思いました。やはり鼻の管は外してもらうべきではなかった。父には、私と医者の会話が聞こえていたかもしれないし、たとえその時に聞こえていなくても、もしかすると奇跡が起きて、最期の瞬間に父が目をパッと見開いて私を確認してくれたかもしれない。私はそのことを今日の話ではっきりと自覚しました」と。

 私は何も言えませんでした。その後で、その人が萩の出身だと知りました。吉田松陰と松下村塾のこと、現在の日本の子どもたちのことをしばらく語り合いました。20分ぐらいの会話でしたが、実りのある時間でした。心が響きあった20分でした。

(YM)

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