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YMコラム
10月12日「補給船ドラゴンのISS訪問」

 ナポリから帰ってきました。28年ぶりの訪問でしたが、以前よりも随分と安全に問題のある町になったという印象でした。昔は「ナポリを見なくては死ぬに死ねない」という言い伝えがあったほど美しい街だったのですが、今は「ナポリを見たら死ぬ」という状態だとか(笑)。高い血圧を薬で抑えながら、会議場近辺に缶詰になっていた一週間でした。

 さて、スペースX社のドラゴン宇宙船(図1)が、ついに国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングしました。搭載していたのは約400 kgで、飛行士の食料などの生活物資、実験器具、実験サンプルを格納する冷凍庫その他です。2011年にスペースシャトルが引退して以来初めてのアメリカのペイロードですね。しかもこれは初の民間の輸送機によるISSへの公式ミッションです。


(図1)ドラゴンの構成と他の宇宙船との比較

 ISSのロボットアームで捕まえたわけですが、その作業は、他ならぬわが星出彰彦飛行士と同僚のサニータ・ウィリアムズ飛行士によって行われました(図2、図3)。まず星出飛行士がロボットアームで把持してドラゴンをハーモニー・モジュールまで持っていき(図4)、ウィリアムズ飛行士がハーモニーにドッキングさせました(図5)。こうして18日間のドラゴンのミッションが始まったわけです。ウィリアムズ飛行士が語った「これでドラゴンを飼いならしたわよ」の言葉が記憶に残りましたね。


(図2)カメラをセットする星出飛行士


(図3)ロボットアームのカメラで撮影したドラゴン


(図4)星出飛行士がドラゴンを把持してハーモニーへ


(図5)ウィリアムズ飛行士がドッキングさせることに成功

 実はさる10月7日に打ち上げられた(図6、図7、図8)後、79秒でファルコン9ロケットの9つのエンジンの内圧が突然下がり、作動を停止しました。しかしコンピューターの活躍などで、ドラゴン宇宙船は何とか軌道を確保し、もう一つの通信衛星は低い軌道に入ってしまいましたが、メインの補給船については、今回の快挙につながりました。


(図6)ファルコン9による打ち上げ


(図7)ファルコン9ロケットによるドラゴンの打ち上げ


(図8)ドラゴンの打ち上げ

 ドラゴンは10月26日に帰りの荷物を入れてISSを離れ、南カリフォルニア沖の太平洋上に着水する予定です。

 これでスペースX社のイーロン・マスク氏は、NASAと結んだ11機の補給ミッションが保証されたということで、ホッとしていることでしょう。綿密なドッキング・プラン(図9)のもとで、独自のコントロールセンター(図10)も準備したスペースX社は、21世紀の新しいタイプの宇宙企業ですね。


(図9)ドラゴンのドッキング・プラン


(図10)スペースX社のコントロールセンター

 なお、NASAは、オービタル・サイエンス社との間に、補給船シグナスを8機打ちあげることを契約しています。オービタル・サイエンス社は、シグナスをアンタレース・ロケットで打ち上げる予定ですが、今年暮れにテスト飛行をした後、2013年に国際宇宙ステーションにドッキングすることをめざしています。

(YM)

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