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メールマガジン「週刊KU-MA」 第56号          [2009.7.29]

■目次

(1)YMコラム
     「日本語の曜日の由来(1)西洋編」

(2)ワンダフル宇宙
     「皆既――宇宙のただ中にいる自分」

(3)宇宙関連ニュース「宇宙茫茫」

■YMコラム(56) 2009年7月29日

 日本語の曜日の由来(1)西洋編

昨年の9月17日の本コラムで、「曜日の順番と惑星の順番」について触れ た。この時に、曜日と惑星の名前の対応については説明したが、惑星の名 前の由来については言及しなかった。ところが先日のJAXA相模原キャンパ スの一般公開で「ミニミニ宇宙学校」に顔を出したら、「惑星の名前の由 来」について質問している子どもがいた。割と頻繁に出てくる話題なので、 概略を述べておこう。

 安定して運行する「恒星」のあいだを動き回る特別な5つの天体「惑星」 が、いにしえには「水金火木土」の5つあり、それに太陽と月も惑星の一 種と考えられていた。それに加えて、新月から新月までが約28日で、新月 →上弦→満月→下弦→新月が、ほぼ7日ずつになっていることに気がつけ ば、この世のめぐりが「7」に支配されていると思い込むのは、ごく自然 の成り行きだっただろう。こうして7日を周期とする「曜日」が生まれた。

 さあ、それは昨年9月17日を参照していただくとして、惑星の名前に話 を進めよう。惑星が(占星術)星占いでも使われていた関係もあって、そ れらは特別の星と思われて重視されたので、ヨーロッパでは、惑星の名前 にローマの神々の名前がつけられている。

 太陽にもっとも近い水星は、太陽のまわりを回る公転速度が大きい。太 陽のまわりを目まぐるしく動くことから、ユピテル(Jupiter、ギリシャ 神話のゼウス)のお使いをしていたメルクリウス(Mercury、ギリシャ神 話のヘルメス)が充てられた。ヘルメスは一刻も早くゼウスのメッセージ を神々に届けなければならない。足が速いのである(図1)。



 金星は明るく美しく輝いているので、美の女神ウェヌス(Venus、ギリ シャ神話のアフロディーテー)が充てられた。明けの明星、宵の明星にし てみれば、これも至極妥当な命名と言える。ヘーシオドスの『神統記』に よれば、クロノスによって切り落とされたウーラノスの男性器にまとわり ついた泡から生まれたというのだが……(図2)。



 火星は、その不気味なほどの赤い色から、戦いの火が連想されたのであ ろう。戦(いくさ)の神様マルス(Mars、ギリシャのアレース)が充てら れた。アレースは、アフロディーテーと浮き名を流した(図3)。



 木星は、おそらくはその黄色の重厚な輝きから、喜びの神でもあるユピ テル(Jupiter、ギリシャのゼウス)が充てられた。言わずと知れた神の 中の神である(図4)。神話において妻ヘーラーの目を盗みながら自由奔 放に活躍し、数々の素敵な逸話を世界史と世界地理に残してくれた。これ が、太陽系で最大の惑星であることが分かっていたから命名されたのかど うか、それは定かでない。



 そして最後に土星は、土と農耕の神サトゥルヌス(Saturn、ギリシャの クロノス:ゼウスの父神)が充てられた(図5)。おそらくは、当時知ら れていた惑星では最も運行が遅いことからこの名が来たのだろう。あるい は、あの落ち着いた輝きから命名されたか? 普通は長い鎌をもった老人 の姿で表されるが、鎌をもつのは、クロノスが大鎌でその父ウラノスの陽 物を切断したという神話(図6)とか、サトゥルヌスが元来農耕神だった ことに由来するのだろう。





 後に望遠鏡で見つかった天王星、海王星、冥王星にも、神様の名前がつ けられた。天王星はやや青みがかった色をしているので、天空の神ウラノ ス(Uranus、ギリシャのウラノス)、海王星はさらに深い青色に見えたか らだろう、海の神ネプトゥーノス(Neptune、ギリシャのポセイドーン: 図7)、すでに惑星からは外されたが、冥王星は太陽系の果てにあるので 冥界の神プルートー(Pluto、ギリシャのハーデース:図8)が充てられた。





 東洋の命名については次回に。

■ワンダフル宇宙   2009年7月31日

 皆既――宇宙のただ中にいる自分

 2009年7月22日、パシフィック・ヴィーナス号の船上で見た皆既日食は、 これまで感じたことのない不思議で神秘的な数分間でした。強いて比較す るならば、ノルウェーのアンドーヤ・ロケット基地でオーロラを初めて見 たときと似ているかも知れません。地平線の彼方にぼんやりとした明かり が現れたと見る間に、みるみるうちにその明かりが、広大にひらけた見渡 す限りの全天に、まるで無数の豆電球が素晴らしい勢いで灯っていくよう に拡がって行ったかと思うと、やがてその一角がゆらゆらとカーテンのよ うに揺れ始めました。そう、まさに夢を見ているような時間が過ぎていき ました。

 遥かな地球の尻尾から磁力線に巻きつきながら高速で飛来した無数の粒 子が、大気の粒子にぶつかって、光を発している。そうだ、あれは確かに 「豆電球」だったんだ!と気がついたのは、興奮が冷めてしばらく経った 時のことでした。その時に私が撮ったオーロラを見てください。

 http://www.ku-ma.or.jp/img/wonda090729-01.jpg

日本に帰って、得意満面にこの写真を見せたら、ほとんどの人の反応は一 緒でした――「ワーッ、キレイ! 最近のカメラってよく写るんですね!」 そういえば私のしたことは、カメラを三脚にセットして、開放にした後、 20秒ぐらいでシャッターを閉じるという動作だけなのでした。

 そして日食。はるかな徐々に太陽が欠けてくる間に、船のデッキには大 勢の人々がひしめき合っていました。

 http://www.ku-ma.or.jp/img/wonda090729-02.jpg

近くの人たちと「木もれ日」を工夫したり(図3、図4)、

 http://www.ku-ma.or.jp/img/wonda090729-03.jpg

 http://www.ku-ma.or.jp/img/wonda090729-04.jpg

それを写真に撮ったりしながら、

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私の心は太陽のこちら側を通過しつつあるお月さまのことを想像していま した。何しろ太陽が確かに「食べられて」いる様子が見えるだけで、「食 べている」月の姿は陽には目撃できないのですから、心眼で見る以外にテ はないわけです。

 そのうち、その見えない月は38万kmの彼方にあるのだという気持ちがム クムクと頭を擡げてきて、じっとそれが存在しているはずの位置に目を凝 らしているのでした。私の両眼と月との間にある距離に比べて、あの太陽 を「食べている」月は何と小さいのだろう。直径わずか3500 km。底面直 径の100倍以上の高さを持つ、実に細長い円錐の影が、あの位置からこち らに向かって、今の瞬間に伸びてきている。しかもその影をつくりだして いるもとの光は、1億5000万kmも向こうにある。この円錐現象の巨大なス ケールを頭で描きながら、その細く長大な宇宙の円錐の先端に自分がいる ――私は茫然とした気分で立ち尽くしていました。

 そして第二接触の時刻が刻々と近づいてきます。少し離れたところに浮 かんでいる雲が、急激に暗い色に染まっていきます。そして遂にダイアモ ンドリングが荘厳な輝きを見せました。「ワーッ」とか「ホーッ」という 声がデッキのあちらこちらから聞こえてきました。2、3秒の後、皆既の 時間が訪れました。デッキは静まり返り、まるで「永遠の静寂」がやって きたかのよう。息をのんでいるという空気が、あたりを支配しています。 本当に静かな静かな時間が悠々と過ぎていきます。

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 「アーッ」という溜め息のような歓声――日食グラスを外すと、デッキ のほとんどみんながぐるりと360度の水平線を見つめています。そこには 茜色に染まった美しい空が、「夕焼け」の色。

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こんなに幻想的で大規模な「夕焼け」がこの世にあったなんて。近くの雲 が真っ黒なのに、雲の開いている空間に茜色の筋が明るく輝きを見せてい ます。しばしうっとりとして眺めている耳に、またまた「見えた、見えた、 金星だぞ」の声。実は私が密かに待っていたのは、この瞬間でした。真昼 間の空に一直線に並ぶ金星、皆既の太陽、水星。太陽・金星と一緒に正三 角形をなして南に光っているのは、シリウスに違いない。やがて慣れてき た眼には、シリウスと金星の間にベテルギウス、その南西にリゲル。金星 の少し北にはカペラ。残念ながら私の眼では、オリオンの三つ星もアルデ バランも見えません。急いで水平線近くに目を移しました。カノープスが 水平線から十数度のあたりまで昇っているはずだけど。目を凝らしました が、・・・無理でした。残念。

 こんなに必死でしかも急いで星を探したことがあっただろうか。懸命に 視力をいっぱいに働かせながら、久し振りで夢のような時間が過ぎて行き ました。第三接触への期待が、船上の人々の気分の中に漲っているように 感じ始めたころ、来ました、来ました。皆既のコロナをバックにしたダイ アモンドリングが、くっきりと浮かび上がったと思う間もなく、コロナは 消えて行き、そしてダイアモンドリングだけがくっきりと浮かび上がり、 ついで再び部分食の時間に入りました。

 その後の何だか満ち足りたような気だるいような時間の経過は、語る気 がしません。それは皆既の6分間に比べて、なんと日常的でゆったりとし た流れになったのでした。これからも、何度も何度も思い出すに違いない あの日のことは、今となっては言葉にすることが惜しいような気がしてい ます。
(YM)

■宇宙茫茫ヘッドライン

【090727-01】 STS-127ミッション、船外活動1回を残して予定の作業をほぼ完了
【090727-02】 ロシア、ISSへの物資補給船Progress M-67の打上げ成功
【090727-03】 ロシア、Cosmos-3Mにより軍用・民用各1基の衛星打上げ成功
【090727-04】 DneprによるDubaiSat-1他の打上げ、ロケットの事情で遅れ
【090727-05】 三菱電機、ひまわり8号及び9号の製造契約を落札
【090727-06】 ESAとEUMETSAT、GMESプログラムの枠組み合意
【090727-07】 大学宇宙工学コンソーシアム、UNITEC-1の地上実験用モデルを公開
【090727-08】 NASA、Fibertek IncとICESat-IIのレーザシステムに関する技術支援契約
【090727-09】 カナダのMDA、極軌道通信気象衛星のコンセプト明確化業務を受注
【090727-10】 中国、2010年の硬X線変調望遠鏡の打上げ計画を2年先送り
【090727-11】 インド、近々大型の通信衛星GSAT-11の設計・開発に着手予定
【090727-12】 主鏡直径30mの大型望遠鏡の建設候補地にMauna Keaを選定
【090727-13】 JAXA、「かぐや」のデータをGoogleに提供・・・“Google Moon”で公開
【090727-14】 Boeing、GOES-Rの業者選定に関する異議申立を取り下げ
【090727-15】 XCOR Aerospace、小型ロケット機Lynxの風洞実験を初めて実施
【090727-16】 Space Florida、9ヵ所を集めSpaceport Execsutive Summitを開催
【090727-17】IHI、ドキュメンタリー映画『宇宙(そら)へ。』に特別協賛・・・2日間だけ500円に
【090727-18】JAXAのウェブサイト内の注目記事へのリンク

【090727-01】
STS-127ミッション、船外活動1回を残して予定の作業をほぼ完了

 7月20日、6日目を迎えたSTS-127ミッションのクルーは、2回目の船外活 動を行い、Endeavourで運んだ予備品の船外保管プラットフォーム3(Ex- ternal Stowage Platform:ESP-3)への保管、アンモニア・タンクへの把 持用のバーの取付等の予定された作業を行ったがビデオカメラの取り付け は延期となった。船外活動は、Thomas Marshburn とDavid Wolfの2人が行 い、船外での活動時間は6時間53分であった。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts127/news/STS-127-11.htm

 21日には、EndeavourのロボットアームによりEndeavourのペイロードベ イから「きぼう」の船外パレットを取り出し、ISSのロボットアームに引き 渡し、ISSのロボットアームにより船外実験プラットフォームに取り付ける 作業が行われた。船外パレットには、23日に船外実験プラットフォームに 移設される予定の3種の船外実験装置が搭載されている。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts127/news/STS-127-13.html

 22日にはDavid WolfとChristopher Cassidyによる3回目の船外活動が行 われ、P6トラスに設置してある6基の蓄電用のバッテリの交換作業が行われ た。作業中にCassidyの宇宙服内の二酸化炭素レベルが高くなったために管 制官の指示に船外活動は予定より早く5時間59分で終了し、4基のバッテリ の交換が完了しなかった。Cassidyの状況に緊急の危険はなかった。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts127/news/STS-127-15.html

 また、この日JAXAは宇宙開発委員会において、「きぼう」日本実験棟の 完成及び若田宇宙飛行士の活動状況についての報告を行っている。

 http://www.jaxa.jp/press/2009/07/20090722_sac_kibo_j.html

 23日には、「きぼう」日本実験棟のロボットアームが初めて運用に供さ れ、船外パレットから船外実験プラットフォームへの船外実験装置の移設 に用いられた。ロボットアームの作動時に初期の動きが想定以上の速さで あったために動きが自動停止する事態となったが、手動操作に切り替えて 問題なく作業は終了した。これにより、 全天X線監視装置(Monitor of All-sky X-ray Image:MAXI)、 衛星間通信システム曝露系サブシステム(Inter-orbit Communication System Exposed Facility subsystem:ICS-EF)、 宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment - Attached Payload:SEDA-AP) の3台全ての船外実験装置が船外実験プラットフォームに取り付けられた。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts127/news/STS-127-17.html

 24日には、Christopher CassidyとThomas MarshburnがSTS-127ミッション での4回目となる7時間12分の船外活動を行い、22日の船外活動でやり残しと なったバッテリの交換を完了した。新しいバッテリは充電が行われた後、25 日にはISSの電力網に組み込まれる予定となっている。取り外した古いバッ テリは地上に持ち帰るために曝露機器輸送用キャリア(Integrated Cargo Ca- rrier-Vertical Light Deployable:ICC-VLD)に収納され、その後船内から のロボットアームによる操作で、ICC-VLDのEndeavourのぺイロードベイへの 収納が行われた。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts127/news/STS-127-19.html

 25日には、ISS及びEndeavourの13人のクルーは休日を取った。一部のクル ーが地上からのTV記者の質問に答えたのに加え、13人のクルーは“The Pa- rtnership of the International Space Station.”と題して、各自のメッ セージを地上へ送信し、この模様がNASAテレビで生中継された。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts127/news/STS-127-21.html

 25日の午後、ISSの二酸化炭素除去装置(Carbon Dioxide Removal Asse- mbly:CDRA)のメインヒータのブレーカが落ち、装置の自動での運転ができな くなり、地上の飛行管制官がバックアップのヒータを用いた装置を手動で操 作する状況が続いている。この問題については、28日にEndeavourがISSを離 れた後にCDRAの制御部を交換することが検討されている。なお、2台目のCDRA が次のSTS-128ミッションで打ち上げられることとなっている。

 http://www.spaceflightnow.com/shuttle/sts127/090726fd12/index.html

 26日には、船内から操作するロボットアームによって、船外実験装置を降 ろした「きぼう」の船外パレットを船外実験プラットフォームから取り外し、 Endeavourのペイロードベイに格納する作業が行われた。作業ではISSのロボ ットアームにより取り外し、それを空中でEndeavourのロボットアームに受け 渡し、受け取ったEndeavourのロボットアームによりペイロードベイに取り込 んだ。

 http://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/shuttlemissions/sts127/news/STS-127-23.html

【090727-02】(関連記事:【090720-04】)
ロシア、ISSへの物資補給船Progress M-67の打上げ成功

 7月24日、ロシアはバイコヌールからSoyuz-Uにより、物資補給船Pro- gress M-67(ISSへの飛行計画上の番号は34P)を打ち上げ、ISSへ向かう 軌道への投入に成功した。

 ISSへのドッキングは現在ISSにドッキングしているSTS-127ミッション のEndeavourがISSを離れてから約18時間後の7月29日11:16GMTに行われ る予定となっている。

 今回の補給物資はドライ・カーゴが1,233kg、推進薬が830kg、水が210 kg、酸素が50kgとなっている。

 http://www.spaceflightnow.com/news/n0907/24progress34p/

【090727-03】
ロシア、Cosmos-3Mにより軍用・民用各1基の衛星打上げ成功

 7月21日、ロシアはプレセツクからCosmos-3Mにより2基の衛星の打上げ を行い、所期の軌道への投入に成功した。

 1基は軍用で軌道投入後Cosmos-2454と称されることになったParus航行 衛星で、他の1基は国際的な探査救助衛星システムCOSPAS-SARSATに加わ る新しいSterkhシリーズの衛星でこれまでのNadezhdaシリーズの衛星に 替わるものとされている。投入された軌道は高度940km、軌道傾斜83度の 円軌道とされている。

 Cosmos-3Mは2段式の液体ロケットで、1967年以来、410回を超える打上 げに成功している。

 http://en.rian.ru/russia/20090721/155571867.html

【090727-04】(関連記事:【090615-07】)
DneprによるDubaiSat-1他の打上げ、ロケットの事情で遅れ

 7月25日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国のドバイの政府出資機 関であるEIAST(Emirates Institution for Advanced Science & Techno- logy)の関係者が明らかにしたところによると、同日にDneprによる打上げ が予定されていた、同国のリモートセンシング衛星DubaiSat-1の打上げが ロケット側の事情で7月29日に延期された。

 打上げを担当するISC Kosmotrasが、安全性に関わる試験を行う必要が あるとして、打上げの延期を伝えてきたもの。

 http://blog.taragana.com/n/launch-of-uae-satellite-postponed-120527/

【090727-05】
三菱電機、ひまわり8号及び9号の製造契約を落札

 7月17日、気象庁は、静止地球環境観測衛星(ひまわり8号及び9号)の製 造に関する入札結果を明らかにした。

 入札は、4月28日に行われた調達に関する官報公告に基づいて、16日に 行われたもので、落札者は三菱電機(株)で落札額は293億9,895万円であっ た。

 三菱電機では、技術試験衛星「きく8号」をベースに開発し、「ひまわ り7号」にも用いた標準衛星バスDS2000を用いることとしている。

 両衛星は、打上げ時の質量約3,500kg、発生電力約2.6kW、設計寿命15年 以上、ミッション運用寿命8年以上で、打上げ時期は8号が2014年夏頃、9 号が2016年夏頃とされている。なお、契約の履行期限は2014年3月末とな っており、8号の打上げ時には9号も完成していることとなる。

 現在運用中のひまわり6号と7号は、運輸多目的衛星として航空管制機能 を持たせており、調達費用の70%を航空局で負担したが、今回は気象庁単 独での調達となり、一時は予算確保が難しいと言われたこともあった。

 http://www.jma.go.jp/jma/press/0907/17a/090717himawari89.pdf

【090727-06】(関連記事:【090202-07】)
ESAとEUMETSAT、GMESプログラムの枠組み合意

 7月23日、ESAと欧州気象衛星機関(EUMETSAT)は、7月20日に全地球的環 境・安全モニタリング(Global Monitoring for Environment and Secu- rity:GMES)プログラムの枠組み合意書の署名を行ったことを明らかにし た。(注:EUMETSATは、欧州18ヵ国の国際会議により設立された政府間組 織で、気象衛星運営の欧州システムを設立、維持、活用することを目的と している。)

 GMESプログラムはESAとEUの合意の下で進められているが、今回の合意 でEUサイドの関わり方が具体的に示されたこととなり、新しい環境及び気 候変動に関するサービスの提供の道を開くことになる。

 衛星の調達並びにメンバー国及びEUMETSATとの調整に関してはESAが責 任を持ち、EUMETSATは、衛星から得られたデータによるサービス提供に責 任を持つ形となる。更に、EUMETSATは例えば、海洋モニタを主目的とする Sentinel-3衛星の運用に当たることも想定されている。

 http://www.esa.int/esaCP/SEMU8X3FEXF_index_0.html

【090727-07】(関連記事:【080714-07】)
大学宇宙工学コンソーシアム、UNITEC-1の地上実験用モデルを公開

 7月24日、愛知工科大学は、2010年5月に金星に向けての打上げを目指し ている小型衛星UNITEC-1の地上実験用モデルを公開した。

 UNITEC-1は、H-IIAで打ち上げられる金星探査機PLANET-Cへの相乗りが 決まっている4基の衛星の一つで、NPO法人大学宇宙工学コンソーシアム (UNISEC)が開発を行っており、一辺が35cmの立方体から4本の姿勢制御用 のガイドポール(13cm)が突き出している形状で、構造体の設計・開発には 愛知工科大学、北海道大学、九州大学が当たっている。

 今回公開されたのは、高性能ジュラルミンと炭素繊維強化プラスチック を素材とする構造体で、今後8月下旬までに振動試験などを行うとしている。

 http://www.tonichi.net/news.php?mode=view&id=28866&categoryid=1

【090727-08】
NASA、Fibertek IncとICESat-IIのレーザシステムに関する技術支援契約

 7月22日、NASAはバージニア州のFibertek Inc. との間で、北極、南極 の氷の状況を探る衛星ICESat-IIに搭載予定の先進的なレーザ高度計の開 発段階でのレーザシステムに関する技術支援契約を結んだことを明らかに した。

 数量と納期を定めない出来高払いの契約で、上限額3,500万ドルで、契 約期間は5年間とされている。

 ICESat-IIは、精密なレーザ測距技術を用いて、グリーンランドや南極 大陸の氷床の厚さや北極海、南極海の海氷の厚さの計測を行うことを目指 している。

 Fibertekは、NASAのゴダード宇宙飛行センタ及び自社施設において、レ ーザ高度計の設計、開発、製造更には運用の段階での支援を行う。

 http://www.nasa.gov/home/hqnews/2009/jul/HQ_C09_035_ICESAT_2_Contract.html

【090727-09】
カナダのMDA、極軌道通信気象衛星のコンセプト明確化業務を受注

 7月23日、カナダのMacDonald, Dettwiler and Associates Ltd.(MDA)は、 カナダ宇宙庁から430万カナダドルで、Polar Communications and Weather (PCW) ミッションのコンセプトを明確にする契約を受けたことを明らかに した。契約期間は6ヵ月とされている。

 PCWは2基の衛星を離心率の大きい楕円軌道に投入して、高緯度地域での 連続した通信とほぼリアルタイムの気象情報の提供を可能とするシステム で、高緯度に国土を持つカナダにとっては利便性の確保及び国家主権の確 保の観点から重要な意味を持つシステムである。

 http://www.mdacorporation.com/corporate/news/pr/pr2009072302.cfm

【090727-10】
中国、2010年の硬X線変調望遠鏡の打上げ計画を2年先送り

 7月23日、中国科学院の(CAS)の宇宙望遠鏡の主任科学者李惕碚(Li Tipei) は、2010年に打ち上げる計画があった中国初の宇宙望遠鏡の打上げが資金 難のために2012年になる可能性があると述べた。

 この宇宙望遠鏡は“硬X線変調望遠鏡”(HXMT:Hard X-ray Modulation Telescope)と呼ばれるもので、高度500kmの軌道上から宇宙空間での高エ ネルギー天体の発見、ブラックホールや中性子星の観測に用いられる。

 開発は2000年から始められており、これまでに望遠鏡の設計と地上模型 の製造が終了し、技術的に難しい点は既に克服しているとしている。

 http://news.xinhuanet.com/english/2009-07/23/content_11760517.htm

【090727-11】
インド、近々大型の通信衛星GSAT-11の設計・開発に着手予定

 7月24日、インド宇宙研究機関(ISRO)の高官は、2011年から2012年の運 用開始を目指して、これまでで最大の通信衛星GSAT-11の設計・開発に近 々取りかかる予定であることを明らかにした。

 既に開発予算として50億ルピー(約2円/ルピー)が認められており、これ までの衛星の2倍以上の質量4.5トンとなるもので、打上げは2011年後半に スリハリコタの射場から静止衛星打上げ用ロケットの改良型(GSLV-Mark III)で行うとしている。

 http://www.sindhtoday.net/news/1/33886.htm

【090727-12】
主鏡直径30mの大型望遠鏡の建設候補地にMauna Keaを選定

 7月21日、TMT Observatory Corporationは、建設を計画している主鏡の 直径が30mの“Thirty Meter Telescope”(TMT)の建設候補地をハワイの Mauna Kea山頂としたことを明らかにした。

 2018年の完成を目指している世界最大級の望遠鏡の建設場所は、最初に 衛星からの調査で5ヵ所が選定され、その5ヵ所について大気の安定性、風 のパターン、温度変化等の詳細比較が行われ、その結果としてMauna Kea とチリのCerro Armazonesとが残り、その2ヵ所について1年以上に亘って 環境、財政、文化に対する影響が調査され、その結果に基づいてTMT Ob- servatory Corporationの理事会で審議されて決まったもの。

 現在、標高4,205mのMauna Keaの山頂付近では日本の“すばる”を初め として既に13基の望遠鏡が観測を行っている。

 今後、建設までには、行政の許可を得なければならず、更に環境への影 響を問題視している民間団体への対応も求められることになり、必ずしも スムースに建設に入れるとは限らない。

 TMT Observatory Corporationは、米国のカリフォルニア工科大学(Cal- tech)、カリフォルニア大学(UC)とカナダのACURA (Association of Cana- dian Universities for Research in Astronomy)が国際パートナーとして 共同で運営している組織で、2008年には日本の国立天文台も共同研究機関 として参画を表明している。

 http://www.sindhtoday.net/news/1/33886.htm

【090727-13】
JAXA、「かぐや」のデータをGoogleに提供・・・“Google Moon”で公開

 7月22日、JAXAは「かぐや」の観測データに関するコンテンツライセン ス契約をGoogleとの間で結んだことを明らかにした。

 これにより、Googleが提供する“Google Earth”中の“Moon”(Google Moon)に「かぐや」の観測データが適宜、登録・公開されることとなった。

 Googleでは、これまでGoogle Moon でNASAやアメリカ地質調査所等のデ ータをウェブ上で閲覧できるサービスを提供していたが、今回のJAXAとの 契約で「かぐや」のレーザ高度計(LALT)や地形カメラ(TC)のデータを 用いることができる様になり、3次元での月全球の情報提供が可能になっ た。

 また、従来からGoogleの動画ポータルサイト“YouTube”においてJAXA channelとして公開されていた「かぐや」のハイビジョンカメラ(HDTV)の 映像が、Google Moonとの連携により閲覧しやすくなっている。

 http://www.kaguya.jaxa.jp/ja/communication/com_information_j.htm

【090727-14】(関連記事:【090525-16】)
Boeing、GOES-Rの業者選定に関する異議申立を取り下げ

 7月21日、Boeing Co.は5月に米国議会の調査機関であるGovernment Acc- ountability Office (GAO)に対して行ったNASAの次期の静止気象衛星 GOES-R (Geostationary Operational Environmental Satellites R-Series) の製造業者の選定に関する異議の申立を取り下げることを明らかにした。

 2008年12月にLockheed Martin Space Systems Company (LMSSC)が選定さ れたことに対し、BoeingがGAOに異議を申し立てたが、NASAが入札結果の評 価を見直すこととなったため、GAOでの審議は行われないことになり、5月 にNASAが再度LMSSCを選定するとしたために、Boeingが改めてGAOでの審議 を求めていたもの。

 Boeingは今回の取り下げの具体的な理由については明らかにしていない が、NASAの再評価の結果に関して追加の情報を得たためとしている。

 なお、Lockheedによれば、22日にはGAOのヒヤリングがNASA及びNOAAの高 官に対しても行われる予定であったとのことである。

 http://online.wsj.com/article/SB124821899522070221.html

【090727-15】
XCOR Aerospace、小型ロケット機Lynxの風洞実験を初めて実施

 7月24日、液体ロケットエンジンを装備した小型飛行機クラスの大きさ のロケットでの弾道宇宙飛行を目指しているXCOR Aerospace, Inc.は、ロ ケット“Lynx”の初めての風洞試験を終えたことを明らかにした。

 試験は、1/16の金属製の模型を用いて、Air Force Research Laboratory (AFRL)の風洞で行われたもので、今回は亜音速領域での試験であった。

 試験の実施に際してXCORは、空軍との間でCooperative Research and Development Agreement (CRADA)を結んでおり、試験施設利用の見返りと して将来の空軍での宇宙への輸送手段の開発に役立てるためにAFRLに試験 結果を提供することとなっている。

 XCORでは、今回の試験の結果に基づいてLynxの空力形状を修正して、次 の超音速領域での風洞試験に臨むとしている。

 Lynxの飛行計画によるとパイロットと乗客1人を乗せて水平離陸をし、 数分間の微小重力状態の体験及び大気圏外からの地球展望を楽しんだ後、 大気圏に戻り、最大4Gの減速を経て滑空に入り、飛び立った飛行場に水平 に着陸するとされている。

 http://www.xcor.com/press-releases/2009/09-07-24_XCOR_tests_lynx_aerodynamics_in_USAF_wind_tunnel.html

【090727-16】
Space Florida、9ヵ所を集めSpaceport Executive Summitを開催

 7月24日、Space Floridaは、Commercial Spaceflight FederationのSpa- ceport Executive Summitを主催して開催したことを明らかにした。

 この会合は、5月にフロリダ州のオーランドで開催された2009 Interna- tional Space Development Conferenceに関連する形で開催されたもので あるが、商業宇宙飛行用の“宇宙港”の運用を目指している以下の9ヵ所 の長が集まり、共通する諸課題等について話し合った。

* Spaceport America in New Mexico
* Mojave Air and Space Port
* Oklahoma Space Development Authority
* Cecil Field
* Spaceport Indiana
* Aeroports de Catalunya
* Caribbean Spaceport
* Spaceport Hawaii
* Wisconsin Space Authority?

 http://www.spaceflorida.gov/news/7_24_09.php

【090727-17】
IHI、ドキュメンタリー映画『宇宙(そら)へ。』に特別協賛・・・2日間だけ500円に

 7月24日、(株)IHIは8月21日から(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテイ ンメントの配給で全国公開されるドキュメンタリー映画『宇宙(そら)へ。』 に特別協賛することを明らかにした。

 具体的には、公開初日の8月21日と翌22日の2日間に全ての映画館で 「IHI“ワンコイン”キャンペーン」を実施し、観客に500円で映画を鑑 賞して貰い、差額を負担する。

 また、『宇宙(そら)へ。』とタイアップした企業広告展開を8月中旬よ り実施して、テレビのコマーシャルでは、映画の日本版主題歌にもなって いる、ゴスペラーズの「宇宙(そら)へ ~Reach for the sky~」を使用す るとしている。

 IHIは、本作品への特別協賛により、自社の航空宇宙事業イメージのよ り一層の定着と、社名認知・事業内容理解の拡大を図ると共に、多くの人 に宇宙について興味を持って貰うことにより、将来の航空宇宙産業の発展 に向けての一助になることを期待している。

 『宇宙(そら)へ。』は、『ディープ・ブルー』で“深海”の神秘を、 『アース』で“地球”の奇跡を描いたドキュメンタリー映画の最高峰BBCが、 次なるテーマとして“宇宙”を取り上げ、ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で 初めて星を見た年から400年、NASA設立50周年、人類初の月面着陸40周年の 記念すべき年に、“宇宙”という究極のフロンティアに命を賭けて立ち向 かう人類の飽くなき挑戦、その夢、勇気と情熱を、ドキュメンタリー史上 最大のスケールで描いた作品。作品中にはNASA所蔵の未公開の貴重な映像 も使われている。監督・プロデューサーはRichard Dale、原題は“ROCKET MEN”である。

 http://www.ihi.co.jp/ihi/ihitopics/pressm/10165.html

【090727-18】
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